電子チラシとは?作成方法から集客につながる展開方法までを解説
この記事は2017年1月11日の記事を更新しています。
スーパーや家電量販店など、小売業の方にとってチラシは身近な集客方法です。ですが、新聞の発行部数は年々減少しており、従来の新聞の折込だけではチラシの届かない世帯も増えています。
新聞折込に代わって、地域のフリーペーパーへの折込やDMの郵送を行っている企業も多いかもしれません。紙には紙のメリットがありますが、現在ではWeb上でチラシを閲覧できるようにする電子チラシサービスも展開されています。印刷費用がかからないだけではなく、新聞では届かなかった新しい顧客へのアピール手法として電子チラシは覚えておきたいツールと言えるでしょう。
そこで今回は、電子チラシの作成メリットや利用方法について解説します。
電子チラシは、作成するのに難しいシステムや莫大な費用はかかりません。ですが、顧客がきちんと見てもらうようにするためには工夫が必要です。作成方法や効果的な展開方法を学んで、デジタルならではのメリットを活かしていきましょう。
電子チラシとは
電子チラシとはその名のとおり、デジタル媒体で閲覧するチラシのことです。
スーパーなどが単独で電子チラシを配っていることもありますが、Shufoo!(シュフー)などのように、お店のチラシを集約して掲載している電子チラシ配信サービスも登場しています。
従来、チラシは紙に印刷され、新聞に折り込まれることで住宅に配布されていました。ですが、株式会社電通が発表した2016年の国内折り込み広告の広告費は4,450億円となり、2014年と比較しておよそ10%も減少しています。
新聞の発行部数が年々減少するに従い、折り込みチラシも広告としての価値が下がりつつあります。そのため電子チラシのような、他のメディアに依存しないチラシが注目されています。
また、デジタルならではのメリットがあるのも重要です。新聞の折り込みチラシは配布対象が地域に限定されますが、電子チラシであれば、隣町のスーパーの特売品も探せます。そのため複数店舗のチラシを比較し、どの店舗が最も安く商品を販売しているか把握するのに役立ちます。
電子チラシの市場規模
日本最大級の電子チラシ配信サービス「Shufoo!」を手がける凸版印刷株式会社(以下、凸版印刷)において、電子チラシ・書籍事業と印刷事業を含めた情報コミュニケーション事業の2016年末の営業利益は590億円となっています。「Shufoo!」単体での営業利益は明らかになっていませんが、事業自体は2015年末に黒字化を果たし、好調に成長を続けています。また、過去には、2011年度の約20億の売上高を3年間で200億円まで増加させるという計画を明らかにしています。
このことからも、電子チラシ関連サービスには、少なくとも数百億円規模の市場が存在していることは確かでしょう。
参考:
凸版、電子チラシで狙う9年ぶり高値|日本経済新聞
スマホで加速「O2O」の威力 - 凸版印刷 折り込みチラシを代替、スマホ利用者をスーパーへ|ITpro
電子チラシを作成するメリットは?
紙1枚から運用できる手軽さから、チラシはビジネスの場だけでなく、町内会のイベントや文化祭などでも使われてきました。各家庭のポストにポスティングをしたり、商品に添えて案内を行ったり、チラシを使った手法は様々です。
電子チラシもそのような手法の1つですが、紙のチラシとは異なるWebだからこそのメリットが大きく4つ存在します。
1. チラシの印刷と配布に費用がかからない
印刷所に依頼するのでも、家庭用の複合機で印刷するでも、印刷には費用がかかります。また、印刷したものは顧客に届くように配布しなくてはいけません。店舗の従業員を利用する場合もありますが、新聞の折込やポスティングを行う場合は別途配布のためのコストもかかります。
電子チラシであれば印刷を行わずに配信できるので、印刷代や配布のための費用はかかりません。配布のための人員を容易する必要もないので、コスト面でのリスクは紙のチラシよりも低いと言えるでしょう。
2. 在庫リスクがない
印刷に関わるメリットとして、在庫を抱えるリスクがないこともメリットとして挙げられます。紙のチラシの場合、複数種類が残っている場合などでは、管理が煩雑になってしまいます。
「紙の在庫管理くらい……」と思う方もいるかもしれません。ですが、いざ管理をしてみると、残っている枚数を数えなくてはいけなかったり、後々になって必要なチラシを探そうとしたら見付からなかったりと、思わぬ手間がかかります。そのようなリスクがないという点も、電子チラシのメリットと言えるでしょう。
3. チラシから別のホームページへ誘導できる
作成ツールの機能によりますが、*電子チラシではURLを貼り付けてチラシから直接別のホームページに導くことができます。*似たような手法は紙のチラシでも見たことがあるかもしれません。
例えば、チラシにQRコードを掲載すれば、チラシの情報をみてもらうだけではなく、QRコードから商品ページに移動して、さらに深い情報が得てもらうことができるでしょう。
それと同様に電子チラシから別のホームページに誘導することで、顧客により多くの情報を見てもらうことができます。また、紙のチラシとは異なり、顧客にコードを読み込む手間を取らせることなく、誘導したいページに導くことができるのは大きなメリットと言えるでしょう。
4. アクセス解析が可能
紙のチラシでは反響がどの程度あるのか、チラシ内のどの項目がよく見られているのかはわかりません。*電子チラシの場合は、Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを利用して反響を把握することができます。*また、作成ツールによってはヒートマップの形式で、よく見られている部分や逆に反応されていない部分を把握することができるので、商品の注目度も確認することもできるでしょう。
分析を行うことで、どのようなチラシが興味を持って読まれているのかがわかるので、次の施策を打つ時にも役に立ちます。
電子チラシの作り方
Web上で展開できるチラシのデータを作るには、「PDFファイルで作成する場合」と「電子チラシ作成ツールを利用する場合」の2つの方法があります。
1. PDFファイルで作成する
チラシは、もともと紙で印刷された状態を想定しているので、Webで公開する際、小さな文字でもズームインして読むことができるような配慮が必要です。画像のようにAdobeが無料で提供しているPDFリーダーと連動しているPDF形式のファイルで公開すれば、誰でも気軽にチラシのデータをズームインして確認することができます。無料で作成でき、どのようなブラウザや機器からでも見やすいことがメリットです。
一方で、複数ページをめくりながら見たり、リンクを貼り付けたりといった展開は行えません。
2. 電子チラシ作成ツールを利用する
画像のように作成ツールを利用して、より見やすい形式での電子チラシを作成する方法もあります。基本的には利用料金を支払って作成することになりますが、一部無料で配信されているものもあります。
例:FLY5、adjustbook、issuuなど
ツールによってはPDFファイルとは異なり、画像のようにFacebookへのリンクやほかのホームページへのリンクを貼り付けることができます。ヒートマップと呼ばれる、チラシのどこが一番クリックされているかがわかる機能が付いているものもあるので、より詳細な分析を行いたい人にとって重宝するでしょう。
作成ツールについては、下記記事でも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
参考:
営業資料もカタログもペーパーレスに!無料・有料Webカタログサービス8選|ferret
作成ツールを利用する際に気にしたい作成形式の違い
作成ツールを利用する際には1点注意しておいた方がいいことがあります。それは作成形式の違いです。
作成形式には大きくわけて2つ、HTML5とFlashがあり、それぞれ特徴を持っています。
HTML5
HTMLはもともとホームページを作成するためのプログラミング言語で、そのVer.5であるHTML5では動画を表示するのがより簡単に行えるようになりました。PCからだけではなく、スマートフォンからでも閲覧可能です。
Flash
ページめくりのアクションやアニメーションを付けることができます。PCから見ることはできますが、機種によってはスマートフォンから見ることができません。
*また、Flashの作成・閲覧サービスを提供しているAdobeは2020年末でFlashのアップデート及び配布を終了すると発表しています。*アップデートが終了すると、ウィルス対策の情報もアップデートされないため、セキュリティも危険な状態にさらされてしまいます。今後Web上で公開していくことを考えると、利用については再検討が必要かもしれません。
参考:
Adobe、2020年末でFlashのサポートを終了と発表|TechCrunch Japan
電子チラシの展開方法
電子チラシを作成した後は、実際に顧客の目に触れるように展開していきましょう。
自社ホームページへの掲載
大手小売であるイオンでは、このように自社ホームページにチラシ掲載用のページを用意し、公開しています。Web上での会員サービスがあるなど、常日頃からホームページをチェックしている顧客が多い場合は、ページの案内を行うだけでもチラシの閲覧数は増えるでしょう。
また、FacebookやTwitter、LINE@などのSNSで顧客へのアピールを行っている場合は、そちらでも情報発信を行いましょう。
チラシ配信サイトへの掲載
自社ホームページに掲載する方法だけではなく、電子チラシを一括で掲載しているサービスに申し込んで、自店舗のチラシの掲載を行う方法もあります。
もともと自店舗のホームページを知らない顧客にもチラシを見てもらえるのが特徴です。サービスによっては、電子チラシの作成ツールも付いている場合もあるので、作成から配信までを一括で行いたい人にとって便利です。
Shufoo!
凸版印刷が運営する電子チラシ配信サービスで、2014年12月時点で取扱店舗数は100,000店を越えた最大手の一角です。シュフーポイントというポイントを発行しており、チラシを閲覧するごとにポイントが貯まり、様々な賞品が当たる抽選に応募できます。
また、家計簿アプリの「マネーフォワード」や東京ガス、中国電力など、ほかの事業者と提携し、他のアプリユーザー向けにもチラシを配信しています。料理動画の「cookpadTV」と提携した動画広告メニューなど、豊富な広告メニューも特徴的です。
参考:
電子チラシサービス「Shufoo!」が、自動家計簿アプリ「マネーフォワード」と連携|凸版印刷株式会社
[「中国電力×Shufoo!アプリ」の紹介|ぐっと ずっと。WEB|中国電力] (http://www.energia-support.com/point/shufoo.html):blank
電子チラシサービス「Shufoo!」、東京ガスのアプリを開発|凸版印刷株式会社
[凸版印刷、電子チラシサービス「Shufoo!」とクックパッドの「cookpadTV」を組み合わせた広告メニューを提供開始|日本経済新聞] (https://www.nikkei.com/article/DGXLRSP455391_Q7A830C1000000/):blank
チラシプラス
大規模流通から1店舗の食品スーパーまで掲載実績がある電子チラシ配信サービスです。電子チラシの作成から配信、アクセス解析まで電子チラシの管理に必要な機能をワンストップで提供しています。PCやスマートフォンなど、マルチデバイスに対応しており、どのような端末からでもアクセスしやすいのがメリットです。
また、独自のアプリも開発し、無料で公開しています。アプリでは、プッシュ通知を利用してユーザーにタイムセールやクーポンなどの特別な情報を届けられます。
トクバイ
クックパッドが運営している電子チラシ配信サービスで、2017年11月21日現在の掲載店舗数は49,157店にものぼります。郵便番号から気軽に店舗を調べることができ、会員登録を行えば、よく行くお店やセール情報などのメール配信設定を行えます。
クックパッドが運営しているということもあり、特売商品からオススメの料理レシピを検索できるのが特徴的です。
まとめ
電子チラシを導入する際には「何を使って作成するのか」「どのように展開するのか」の2つを押さえておく必要があります。
無料で作成できるサービスも提供されており、電子チラシの掲載自体に大きな必要は必要ありません。ですが、実際に集客へと結び付けていくにはWeb上での反応を分析しながら、改善を行っていくことが必要です。
より大きな効果を生むためにも、作って終わりではなく、公開後の反響を測定していきましょう。
- 広告
- 広告とは販売のための告知活動を指します。ただし、広告を掲載するための媒体、メッセージがあること、広告を出している広告主が明示されているなどの3要素を含む場合を指すことが多いようです。
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- URL
- URLとは、「Uniform Resource Locator」の略称です。情報がどこにあるのかを示すインターネット上の住所のようなものだと考えるとわかりやすいでしょう。各ページのURLは、インターネットブラウザの上部に文字列として表示されています。日本語では「統一資源位置指定子」という名称がついていますが、実際には日本でもURLという語が使われています。
- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
- ページ
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- ページ
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- Googleとは、世界最大の検索エンジンであるGoogleを展開する米国の企業です。1998年に創業され急激に成長しました。その検索エンジンであるGoogleは、現在日本でも展開していて、日本のYahoo!Japanにも検索結果のデータを提供するなど、検索市場において圧倒的な地位を築いています。
- アクセス解析ツール
- アクセス解析ツールとはホームページに訪れるユーザーがどのような経路で、何に興味を持って訪問しているのかを分析することをアクセス解析と言います。また、アクセス解析においてアクセス情報を収集して、それを解析する手法のことをアクセス解析ツールと言います。様々なアクセス情報を分析することで、ホームページを運用、改善していくことに役立てます。
- ヒートマップ
- ヒートマップとは、Webマーケティングにおけるヒートマップとは、ホームページ内でのユーザーのアクションの大小を、サーモグラフィーのように表示する機能です。ユーザーがどこを一番見ているのか、マウスの動きやスクロールなどから解析し、それを色によって表します。「クリックヒートマップ」「マウスヒートマップ」「スクロールヒートマップ」「ルッキングヒートマップ」などの種類があります。
- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
- リンク
- リンクとは、インターネット上では、あるページの中に記された、他のページの所在を表す情報のことを「ハイパーリンク」と呼び、これを略した言葉です。リンクのある場所をクリックすると、他のページにジャンプするようになっています。
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- ヒートマップとは、Webマーケティングにおけるヒートマップとは、ホームページ内でのユーザーのアクションの大小を、サーモグラフィーのように表示する機能です。ユーザーがどこを一番見ているのか、マウスの動きやスクロールなどから解析し、それを色によって表します。「クリックヒートマップ」「マウスヒートマップ」「スクロールヒートマップ」「ルッキングヒートマップ」などの種類があります。
- HTML
- HTMLとは、Webページを記述するための言語です。"HyperText Markup Language "の略です。"<"と">"にはさまれたさまざまな種類の「タグ」によって、文章の構造や表現方法を指定することができます。
- Flash
- Flashは米アドビ社が提供するAdobe Flashという作成アプリと、その作品を再生するブラウザ追加プログラムのFlashプレイヤーで構成される技術をいいます。データサイズが小さくより高速に転送される特徴を持ち、またゲームなどの高度なプログラミングも可能なことから多くのホームページ表現で利用されています。
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- ページ
- 印刷物のカタログやパンフレットは、通常複数のページから成り立っています。インターネットのホームページもまったく同じで、テーマや内容ごとにそれぞれの画面が作られています。この画面のことを、インターネットでも「ページ」と呼んでいます。ホームページは、多くの場合、複数ページから成り立っています。
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- Twitterとは140文字以内の短文でコミュニケーションを取り合うコミュニティサービスです。そもそもTwitterとは、「小鳥のさえずり」を意味する単語ですが、同時に「ぺちゃくちゃと喋る」、「口数多く早口で話す」などの意味もあります。この意味のように、Twitterは利用者が思いついたことをたくさん話すことのできるサービスです。
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- アプリ
- アプリとは、アプリケーション・ソフトの略で、もとはパソコンの(エクセル・ワード等)作業に必要なソフトウェア全般を指す言葉でした。 スマートフォンの普及により、スマートフォン上に表示されているアイコン(メール・ゲーム・カレンダー等)のことをアプリと呼ぶことが主流になりました。
- 広告
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- デバイス
- デバイスとは「特定の機能を持つ道具」を表す語で、転じてパソコンを構成するさまざまな機器や装置、パーツを指すようになりました。基本的に、コンピューターの内部装置や周辺機器などは、すべて「デバイス」と呼ばれます。
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