スマホやPCでWebサイトやSNSなどを見る際に表示されるインフィード広告。何気なく見ている広告ですが、他の広告との違いがよく分からないという方も少なくありません。

そこで、インフィード広告の特長や使い方、メリット、注意点などについて詳しく解説します。ディスプレイ広告との違いや実例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

  1. インフィード広告とは
  2. インフィード広告の料金形態
  3. インフィード広告を扱う媒体
  4. インフィード広告のメリット
  5. インフィード広告のデメリット
  6. インフィード広告の使い方
  7. インフィード広告を配信してみよう

インフィード広告とは

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まずは、インフィード広告がどんなものなのか詳しく見ていきましょう。

SNSタイムライン上などに表示される広告

インフィード広告とはSNSのタイムラインと呼ばれる場所やWebサイトなどのコンテンツコンテンツの間に表示される広告のことです。ほかの投稿やコンテンツと同様の形式、サイズ感で表示されるため良い意味で広告らしさがないのが特徴です。

インフィード広告が注目されるようになったきっかけはYahoo!JAPANと言われており、トップページがタイムライン化されたことで広まりました。

インフィード広告とディスプレイ広告の違いは?

ディスプレイ広告は、Webサイト上に表示される広告を指します。何か調べものなどをしている際に、サイトの横などに広告が表示されるのを見たことがある方も多いはずです。

イメージとしては、インフィード広告はSNSの投稿やWebサイトコンテンツコンテンツの間に表示される広告ディスプレイ広告Webサイト上のサイドバーなどに表示される広告となります。

なお、混同されやすいものとしてリスティング広告がありますが、こちらは検索結果画面に表示されるテキスト広告のことを指します。

インフィード広告の料金形態

インフィード広告の料金形態にはクリック課金・インプレッション課金・エンゲージメント課金があります。それぞれの料金相場と特徴は以下の通りです。

クリック課金 インプレッション課金 エンゲージメント課金
課金形式 1クリックごと課金 1回表示ごとに課金 1アクションごとに課金
料金相場 20~70円/1クリック 200~800円/1,000回 50~300円/1回
特徴 分析しやすい 安い・認知向上 余計な費用がかからない


ただし、掲載する媒体によって具体的な料金は変わってくるため、掲載前に必ず確認するようにしましょう。

クリック課金

クリック課金とは、その名の通りクリックごとに課金が発生する課金形式です。広告が表示されただけでは料金が発生せず、ユーザーがクリックして初めてお金がかかります。

費用相場は1クリックあたり20~70円ですが、間違ってクリックしてしまうユーザーもいるため意外に費用がかかってしまいます。費用対効果の分析がしやすく、興味のあるユーザーへのアクションを促したい方には特におすすめです。

インプレッション課金

インプレッション課金とは、広告が表示されるごとに費用がかかる課金形式です。多くの場合では1,000回表示ごとの料金を設定しており、相場は200〜800円ほどとかなり安く設定されています。

1回表示で1円以下と安価ではあるものの、広告が表示されたからと言ってユーザーがすぐにクリックをしてくれるとは限りません。安いのが魅力ではありますが、効果が出るまでに時間がかかったり効果が出にくかったりします。

エンゲージメント課金

エンゲージメント課金とは、広告をクリックした上でさらにアクションを起こした場合にのみ料金が発生する課金方法です。

例えばフォローや問い合わせ、シェアなど一定のアクションを起こすと費用がかかります。料金相場は1アクションあたり50〜300円ほどと高価ではありますが、余計な費用がかかりにくいのが特徴です。

インフィード広告を扱う媒体

インフィード広告を扱う媒体はFacebook・Instagram・TikTok・LINEなどのSNSが中心です。各媒体の費用目安や特徴などは以下の通りです。

媒体名 特徴 費用目安
Instagram ・幅広い年齢層が利用
・ターゲティングしやすい
・40~100円/1クリック
・500~1,000円/1,000表示
・100~150円/1回
エンゲージメント
Facebook ・実名登録のためターゲティングしやすい ・200〜800円/1,000表示
・80〜300円/1回
エンゲージメント
TikTok ・若いユーザーが多い
シェア可能で拡散できる
・20〜150円/1クリック
・100〜600円/1,000表示
LINE ・アクティブユーザーが多く存在する ・25〜70円/1クリック
・400~650円/1,000表示
Twitter ・拡散されやすい
・反応がチェックできる
・60~200円/1回
エンゲージメント
Yahoo! ・Yahoo!ユーザーにアピールしやすい
・提携先サイトに配信可能
・40〜150円/1クリック
・200〜800円/1,000表示


InstagramやFacebookはユーザーの情報がしっかり登録されているのでターゲティングがしやすく、売り込みたいサービスや商品に合ったユーザーにアプローチしやすい点がメリットです。TikTokは10代を中心とした若年層のユーザーが多く、若い世代向けのアプリや商品のアピールに最適でしょう。

LINEはアクティブユーザーが多いためアクションを得やすく、Twitter広告シェアによって「バズる」ことも期待できます。なお、TikTokやInstagramも同様にインフィード広告シェアが可能なので、魅力的な広告を作ればシェアによって拡散される可能性も高くなります。

Yahoo!の広告はYahoo!ユーザーを中心にアピールできるほか、提携先のサイトにも配信できる点が魅力です。

なお、媒体を選ぶ際はその後どのようにインハウス化していくかも同時に検討しておくと、出稿後のPDCAをスムーズに回すことが可能です。インハウス化のポイントについては以下の資料よりご確認ください。

インフィード広告のメリット

インフィード広告の内容が分かったところで、次はメリットを見ていきましょう。

視認されやすくクリック率が高い

SNSなどに表示されるインフィード広告は視認性が高く、クリックされやすいのが大きなメリットです。サイト内のコンテンツや投稿の形式に合わせたスタイルで表示されるため、目に止まりやすく良い反応を得やすいでしょう。

また、コメントやいいね!などで反応も見れるため、効果を感じやすいのも魅力です。あえて、コメントやいいね!などの反応を促すような内容の広告を作れば、よりアクションも起こりやすくなります。

広告っぽくない

インフィード広告タイムライン上に違和感なく表示されるため、良い意味で広告らしさがありません。広告に対して悪いイメージを持つユーザーは少なくないため、パッと見たときに広告らしさがないのは大きなメリットです。「広告は避けたい」と考えるユーザーでも、インフィード広告なら自然に見てくれます。

新規ユーザーを獲得しやすい

サイトのコンテンツに馴染み、視認性の高いインフィード広告は新規ユーザーを獲得しやすいと言われています。初めて該当の商品やサービスを目にするユーザーでも自然に広告が目に入り、クリックやアクションへと進んでくれる傾向にあります。

タイムラインは流し見するユーザーが多いため、違和感のない程度に目立つ広告にするとより注目されやすいでしょう。

インフィード広告のデメリット

インフィード広告には多くのメリットがある一方で、デメリットもあります。ここでは、デメリットとともに解決法や工夫の仕方なども紹介します。

関心のないユーザーからのクリックも多い

タイムライン上に表示される広告は誤ってクリックしてしまうユーザーも多く、関心のないユーザーからのアクセスが増える可能性があります。

特にクリック課金を選んでいる場合には、余計な費用がかかってしまう可能性が高いため、費用を抑えたいならエンゲージメント課金にするなどの工夫をしましょう。

コンテンツに合う内容を作る必要がある

SNSなどのコンテンツにそぐわない広告らしさが目立つインフィード広告は、クリック率が低く離脱されやすいのが特徴です。そのため、インフィード広告を作る際は各媒体の特色を知り、コンテンツの一部として馴染むような内容にしましょう。

「半額セール!」「今だけお得!」などといった、広告らしいキーワードを使わないように工夫するのもポイントです。

インフィード広告の使い方

インフィード広告を実際に出す際は、使い方のポイントを押さえておくことが大切です。ここでは3つの実例とともに使い方のポイントや制作のコツについて紹介します。

実例から見る広告制作のコツ

まずは、インフィード広告の事例を見ていきましょう。

b→dashの広告事例

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出典:Instagram

こちらはInstagramのストーリーズに掲載された株式会社データXが運営する『b→dash』の広告です。一番伝えたいメッセージを大きくしてメリハリのあるデザインに仕上がっています。Instagramとの相性が良いアパレルECサイトをテーマとして、売上をどのように増やしたかを伝える、興味の引く内容になっています。

マネーフォワードの広告事例

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出典: Facebook

Facebookに掲載された株式会社マネーフォワードの『マネーフォワード クラウド』の広告です。カラーを『マネーフォワード クラウド』のロゴと同じブルーを使用し、統一感のあるデザインです。IPOまでの道のりを解説した資料をダウンロードさせることで、『マネーフォワード クラウド』の見込み客が獲得できる導線になっています。

Findyの広告

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出典:Twitter

3つ目に紹介するのは、Twitterに掲載されたファインディ株式会社が運営する求人サイト『Findy』の広告です。人気のあるIT・WEBエンジニア採用に関して、srcの読み方をクイズ形式にしてサービスサイトへ誘導しています。スキル偏差値を取り入れるなど、遊び心があり思わずクリックをしたくなるような工夫をしているのが特徴的です。

インフィード広告公開の手順

インフィード広告は制作して終了ではありません。制作をした後は手順を踏んで公開する必要があるので、以下を参考にチャレンジしてみてください。

広告の詳細を設定

広告が完成したら公開したい媒体を決定し、各媒体での詳細設定を行います。まずは最も重要となる予算と課金形式を決定し、支払い方法を選択してください。

次に制作した広告をアップロード、トリミングなどを行って実際に公開される状態に編集します。さらに、広告に表示されるテキストURL、ボタンリンクなどの設定を行いましょう。

キーワードなどでターゲティングをして公開

各媒体の流れに沿って設定が完了したら、性別・年齢・地域・曜日・時間帯・キーワードなどを設定してターゲティングを行います。ターゲットユーザーを絞って広告を公開すると費用対効果を高めやすいでしょう。

地域限定で行っているサービスなら地域を中心に絞り、女性限定の商品なら性別で絞って公開してください。ターゲティングを行えば余計な費用もかかりにくく、比較的短期間での効果を期待できます。

インフィード広告を配信してみよう

コンテンツの一部のように表示できるインフィード広告はユーザーからの反応がよく、広告らしさがないため自然にクリックやアクションへと導ける点が魅力です。

広告の内容には注意する必要がありますが、クリック課金やインプレッション課金は単価も低いので初めての方でも気軽に利用できるでしょう。ぜひこの機会に、インフィード広告を取り入れてみてください。