あらゆる行動を先回りして行なうボットという分身

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これらロゴは各プラットフォーマーが独自に提供するボットであり、パーソナルアシスタントという切り口で様々なアクションをサポートしてくれます。

このようなAIアシスタントといえば、数年前までSiriやCortanaくらいでしたが、今やオンライン上におけるファーストタッチを抑えるべく膨大なデータを武器に各社このようなボットの進化を競っていると言えます。

ユーザーを抱えるサービスは、より巨大化していく仕組みを作り出すため、その空間をパートナー企業に対してオープン化し両者を繋ぐプラットフォーマーとなります。パートナー企業はプラットフォーム上で新たなユーザーを獲得するべくボットの提供という形で参入しますが、それらは言い換えると、プラットフォーマー側にとってAIを強化するためのデータを創出しているということでもあります。
  
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人工知能を機能させるには大量のデータが必要ですが、自社のアシスタントボットをアップデートするべく各メッセージングアプリは膨大なユーザーが日々会話をしている”チャットスレッド”を企業に対してオープン化していると言えるでしょう。もちろんユニークな情報を把握されているわけではありませんが、各サービスのAPIを通して会話をしている以上、強化データとして活用されていないとはいい切れません。

ユーザー同士のやりとりの暗号化やセキュアな担保はもはや必須ですので、プラットフォーマーは企業との会話からデータを汲み取ろうとしているとも考えられます。会話データを貯めていくことで、AIベースのボットは賢くなり、ゆくゆくはユーザーの行動認識パターンを理解して、あらゆる要望に先回りする存在となるでしょう。今はまだ簡単なタスクを処理するだけのアシスタントボットですが、各社のボットを通した会話を通してデータを貯めていくにつれ、いづれは自分よりも自分を知る存在となるのです。
  

まとめ

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必要なものを購入しておいてくれたり、代わりに友人のボットと調整をしてスケジューリングをしてくれたり、それを意識しなくても休暇が近付けば旅行の提案から手配までをしてくれたり、さらにはお店に入ったら目的の商品の場所まで案内してくれたりと、言ってしまえばオンラインオフライン問わず、我々の消費を中心とする活動を代行してくれるようになると感じます。

例えば、GoogleNowがリマインド周りでそれに近いことを行っています。またほかにも、すでにに、コーヒー、洗剤、プリンターなど消耗品がなくなったら自動で注文が入るAmazonのサービスもありますが、それらの制御はさらに至るところから、ボットを通じて提供されるようになると考えられます。
※その意味でもAmazonの人の声や動きを吸い上げるデバイスを普及させていることは注目です

大量のデータを認識して共通パターンを見出し、与えられた課題に対して最適な予測と実行を行なうという、人工知能が得意な価値領域。もっとも上手くそれを提供する企業がインターネットの入り口となるだけではなく、トランザクションの中心にも成り得るため、各社こぞって投資を行っているわけです。

自分の欲求や予定だけならず、思考パターンまでボットが模倣し、他人とのボット同士で勝手にコミュニケーションをして、さらには仕事までボットが代わりに行ってくれる未来がきた時、人間としての価値を私たちはどのように実現していくべきでしょうか。また、データを持っている企業が圧倒的に有利な領域では、ある1社によってアシスタントボットが提供されるようになるのでしょうか(数社に分散されるとしてもどれもアメリカの企業になりそうです)。それともPartnership on AIのようなAI連合企業によってそのデータは共有され、インターネットのようにインフラとしてデータは活用されるのでしょうか。

M、Google Assistant、Alexa、Siri、Cortana、そして登場を待つLINEのClova、あなたはどのAIアシスタントをとおしてオンライン上の分身を作り上げたいですか?

スマートフォンにGPSが入っているのは今や当たり前ですが、一昔前は常に位置情報が把握されているのを怖がる人もいました。いつの時代も未来のテクノロジーはどこか不気味なものですが、その時が来るととても便利に使われるようになります。

これからの将来、会話から生み出されるデータを中心として、AIはさらに実用的になっていくのは間違いないありません。自身の行動までも自動化されていく時代、ロボットに置き換えれない価値をどう見出していくか真剣に考える必要があるといえるでしょう。