パンくずリストは、ユーザビリティの観点からだけでなく、SEO上も欠かせないものとなっています。

実際に自分の辿って来た道を遡ることができるパンくずリストがホームページ上にあれば、その道しるべにしたがって戻りたい場所にすぐに戻ることができます。

今回は、WordPressパンくずリストを簡単に設置できるおすすめプラグイン5選とその注意点をお伝えしていきます。
パンくずリスト自体は非常に便利なナビゲーションパーツですが、どのような点に気をつければよいのでしょうか。

パンくずリストとは?なぜ設置したほうがいいの?

*パンくずリスト(Breadcrumb)*は、現在閲覧しているページが、ホームページ内でどの階層、どの位置にあるのかを提示するリンクの集まりのことを言います。

Amazonのホームページでは、商品の詳細ページ(カタログページ)に到達すると、その商品がどのカテゴリに属しているのかがパンくずリストによって一眼でわかるようになっています。

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Screenshot on Amazon.co.jp

例えば、「コカ・コーラ」の場合は以下のように配置されています。

食品・飲料・お酒ドリンク炭酸飲料

他の炭酸飲料も見たい場合には「炭酸飲料」のリンクを、他のドリンクを見たい場合には「ドリンク」のリンクを辿ればよいことが一目でわかります。

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Screenshot on Dropbox

Dropboxのホームページ版も、フォルダ構造に基づいたパンくずリストを利用しています。
Dropboxは「UIレス」なミニマルデザインとなっているので、パンくずリストナビゲーションとして非常に重要な役割を担っています。

パンくずリストを利用しているサイトのほとんどは、内容に基づいてリンクを最適化しています。
一般的に、情報量が多くなれば多くなるほど、1ページあたりが長くなったりページ数自体が多くなってしまったりするので、情報を探すのが難しくなってしまう傾向にあります。
WordPressでは、自由にコンテンツを継ぎ足すことができるので、パンくずリストを設置していたほうがユーザーの使い勝手の改善につながります。

また、SEO上でもパンくずリストは重要です。
検索エンジンは意味のあるリンクのまとまりを探していますが、パンくずリストはまさに「情報構造が明快なリンク」です。
パンくずリストがあれば、検索エンジンクローラーも簡単にホームページを巡回することができるのです。

参考
パンくずリストとは〜SEOに有効な理由と関係性を解説

WordPressにパンくずリスト「プラグイン」を入れよう

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画像引用元:pexels.com

自身のWordPressサイトを入れていない場合には、ここまで読んでパンくずリストを設置する重要性をご理解いただけたのではないでしょうか。

ところが、*「WordPress パンくずリスト」*のようなキーワードでGoogleで検索をかけると、WordPress用のパンくずリスト設置用のコードを紹介しているページがほとんどです。

しかし、初心者がパンくずリストをPHPで自分で「実装」するのは実際には骨の折れる作業で、カスタマイズを繰り返しているうちにエラーを誘発したりして、時間を奪ってしまうことが多々あります。

ところが、あらかじめ用意されているプラグインを入れれば、たった数分でパンくずリストを表示できます
パンくずリストを表示する部分のコードには直接触れなくともページのカスタマイズが可能なので、WordPress初心者の方こそ積極的にプラグインを活用していきましょう。

WordPressに入れておきたいパンくずリストプラグイン5選

1. Breadcrumb NavXT

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Screenshot on WordPress.com

Breadcrumb NavXTは、これまでパンくずリストプラグインとして定番だったBreadcrumb Navigation XTの後継となるプラグインで、柔軟でカスタマイズ可能なパンくずリストを設置することができます。

設定画面でカスタマイズを行えば、パンくずリストを拡張して表示することが可能です。
設定画面の各項目には、多くの用途に適したデフォルト値が初期値として設定されています。

https://ja.wordpress.org/plugins/breadcrumb-navxt/

2. Really Simple Breadcrumb

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Screenshot on WordPress.com

Really Simple Breadcrumbは、その名が示すとおりシンプルなパンくずリストを表示させるプラグインです。

複雑な設定は必要なく、プラグインをダウンロード&インストールして、パンくずリストを表示したいところにショートコードを置くだけです。
パンくずリストだけを使いたい場合には、このプラグインを使ってみましょう。

https://ja.wordpress.org/plugins/really-simple-breadcrumb/

3. Yoast SEO

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Screenshot on WordPress.com
https://ja.wordpress.org/plugins/wordpress-seo/

Yoast SEOSEOに関するトータルソリューションを1パッケージにまとめたプラグインです。
パンくずリスト専用のプラグインではありませんが、機能の一つとしてSEO対策もバッチリのパンくずリストを表示してくれます。

リンクSEO上有効な属性を追加したり、RSSを最適化したりと、入れておくと便利な機能がたくさんはいっています。
24言語で翻訳が進行しており、世界中で使われている人気のプラグインです。

参考:
Yoast SEOを使ってWordPressのSEO対策を実施しよう

4. Breadcrumb (パンくずリスト)

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Screenshot on WordPress.com

Breadcrumbはその名の通りのシンプルなパンくずリスト表示プラグインですが、ホームページ、投稿ページ、親ページ、投稿者リストページタグリストページなどさまざまなページに設置できるプラグインです。

また、パンくずリストの多言語対応もしているので、設定することで他の言語をパンくずリスト部分に表示することもできます。

https://ja.wordpress.org/plugins/breadcrumb/

5. Breadcrumb Trail

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Screenshot on WordPress.com

Breadcrumb Trailは高機能で賢いパンくずリスト表示用プラグインです。

特別なセットアップがなくとも自動的に最適なパンくずリストを生成し、その場にあった階層化されたパンくずリストを表示することが可能です。
カスタム投稿ページやタクソノミーにも対応しています。

https://ja.wordpress.org/plugins/breadcrumb-trail/

パンくずリストを設置するときに気をつけておきたい3つの注意点

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画像引用元:pexels.com

以上のプラグインを導入することで、簡単にパンくずリストを設置することができます。
しかし、どのプラグインを導入するにしても、注意点として気にしておきたい3つの重要なことがありますので、ここでご紹介させていただきます。

1. サイトのカテゴリー構成を最適化しよう

パンくずリストを表示するのは便利な反面、サイトの規模が大きくなればなるほど、最適化が難しくなると言われています。

一般的にパンくずリストは、以下のような構造で成り立っていることが多いです。

ホームカテゴリー名 > (サブカテゴリー名) > 本文タイトル

つまり、前提として、訪問したユーザーにとって本当に分かりやすいパンくずリストを作るには、パンくずリストを実装する以前にサイト全体の構成を考える必要があります。

サイト全体の構成があいまいなものになっていたり雑になっていたりすると、いくらパンくずリスト自体が使いやすいものでも、本来の役割を果たすことができなくなってしまうので注意しましょう。

2. パンくずリストは基本すべてのページに配置しよう

冒頭にも述べたように、パンくずリストにはユーザー目線で役に立つだけでなく、検索エンジンクローラーがホームページを巡回しやすくするための役割も担っています。

そのため、基本的には、パンくずリストがあるページとないページがまばらに存在するよりも、相互に移動できるようにすべてのページパンくずリストを設置したほうがSEO上の効果も期待できます。

ただし、トップページランディングページなど、そもそも階層を伝える必要のないページにはパンくずリストを置かなくてもいい場合もあります。

3. カテゴリにはSEO上のキーワードを入れよう

検索エンジンクローラーがホームページを巡回しやすくする目的があるのであれば、何度もクロールするであろうパンくずリストのカテゴリリンクには、SEOキーワードを入れておいたほうがよいということになります。

例えば、以下のようなパンくずリストがあるとします。

ホーム快眠グッズ絶対に熟睡できる枕

この場合、「快眠 枕」「熟睡 枕」と検索された場合にヒットする可能性があります。

パンくずリストを導入する際には、まずサイト構造を確認し、場合によってはカテゴリを組み直すなどの準備をしておきましょう。

まとめ

最近はパンくずリストが入っているテンプレが増えてきましたが、まだまだ含まれていないものも多くあります。
パンくずリストなしのテンプレや自作で組み立てたものを使っている場合は、プラグインを利用してみるのがよいでしょう。

ただし、サイト全体の構造がMECEになっていなかったり、SEOキーワードが入っていない場合には、一旦サイト全体の構造を見直すところから始めてみましょう。