広告を運用する際、確認しておきたい指標の1つに「インプレッションシェア」があります。インプレッションシェア広告が実際に見られている割合を知るための指標で、効率の良い運用のためには欠かせない指標です。

この記事では、インプレッションシェアの計算方法や目安のほか、改善方法について紹介します。広告の効果を最大化させたい方は、ぜひチェックしてください。

目次

  1. インプレッションシェアとは
  2. インプレッション損失率の改善方法
  3. インプレッションシェアに関するよくあるQ&A
  4. インプレッションシェアの向上で効果の最大化を目指そう

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インプレッションシェアとは

インプレッションシェアとは、広告が表示可能であった回数のうち、広告が実際に表示された回数が占める割合のことを指します。広告の表示状況や改善ポイントを把握するのに役立つ重要な指標の1つです。

インプレッションシェアの計算方法

インプレッションシェアは、広告が表示可能だった合計回数と実際に表示された回数で計算できます。詳しい計算方法は、以下の通りです。

インプレッションシェア=広告の表示回数/広告が表示可能だった合計回数

例えば、広告が表示可能だった合計回数が100回で、実際に表示された回数が50回の場合、インプレッションシェアは50%になります。広告が表示可能だった合計回数は、ターゲット設定承認状況品質など、多くの要因を考慮して見積もられます。

また、インプレッションシェアは入札単価や予算を引き上げた際、より多くのユーザーに広告を表示できるかどうかを見極める指標にもなるでしょう。

なぜ広告が表示されないのか

せっかく広告を出しているのに、表示されないと感じる担当者は多いでしょう。広告が表示されない理由として、以下の2つが挙げられます。

● インプレッション損失率(予算)

「インプレッション損失率(予算)」とは、広告費が不足したことで広告が表示されなくなった割合のことです。キャンペーン予算(日割)やキーワードの入札価格、アカウント残高などが不足した場合は、表示されるはずだった広告が表示されなくなります。

例えば、1表示あたり50円の広告を1,000回表示させたい場合、50,000円の予算が必要です。しかし、予算が不足している場合には、不足している分だけ広告が表示されなくなってしまいます。

インプレッション損失率(予算)が高くならないようにするためには、広告の掲載をスタートする段階で予算を計算し、用意しておく必要があります。

● インプレッション損失率(ランク)

「インプレッション損失率(ランク)」とは、広告ランクが低いために広告が表示されなかった回数の割合のことです。

競合他社と比べた場合の入札単価広告の品質によって決まる広告ランクが下がると広告が表示されにくくなり、インプレッション損失率が上がります。

なぜインプレッションシェアが重要な指標なのか

広告効果の測定には、大きく分けて「到達指標」と「効果指標」の2つの指標があります。到達指標は広告がユーザーに到達したかどうかの指標であり、効果指標はクリック率やコンバージョン率など、態度変容・行動変容にどれだけ影響を与えたかの指標です。

効果指標の改善ももちろん重要ではありますが、その手前の到達指標であるインプレッションシェアが低いと、そもそものコンバージョンにつながるチャンスも少なくなってしまいます。

そのため、インプレッションシェア広告の出稿において重要な指標とされています。

インプレッション損失率の改善方法

ここでは、インプレッション損失率の改善を行うための方法を解説します。予算と掲載順位、それぞれの損失率の改善方法を解説するのでぜひ参考にしてください。

トレンドを常に把握する

業界ごとのマーケットトレンドを常に把握することで、クリック単価が高騰しやすい時期やインプレッションが伸びやすい時期などが分かります。トレンドを常に把握することは、インプレッション損失率(予算)の改善に有効な手段です。

検索クエリなどを確認することで、ユーザーが検索する際に多く使用しているキーワードが分かります。変化やトレンドに常に目を向けておくことで、そのときに最適な施策を行えるでしょう。

広告の入札単価を上げる

広告の入札単価を上げると、インプレッション損失率(予算)の改善につながります。入札単価広告クリック1回に対し、最大でいくらまでなら支払うかを広告主が指定する価格です。入札単価の上限額が高ければ高いほど、広告が表示される確率は高くなります

例えば、競合他社の入札単価が100円で、自社の入札単価が150円の場合、自社が101円で広告を配信する権利を獲得可能です。入札単価はあくまでも入札額の上限であり、必ずしも設定した金額が課金されるわけではありません。

もちろん、無理をして入札単価を上げる必要はありませんが、より多くの表示回数を獲得するためにも一度見直してみることが大切です。入札単価を上げることで、広告が表示される回数が増える可能性も十分にあるでしょう。

広告の品質を上げる

検索広告の検索順位は、広告ランクをもとに決定されます。広告ランクとは、検索広告の掲載順位掲載の有無を決定する基準となる指標のことです。

広告ランクは、広告の品質や上限クリック単価などから算出されます。そのため、広告の品質を上げることで広告ランクが上がり、インプレッション損失率(ランク)の改善につながります。

広告の品質を上げるためには、広告文やタイトルにユーザーが検索すると思われるキーワードを入れて広告文の最適化を行いましょう。また、LPの最適化を行うことも重要です。モバイルファーストを意識し、スマートフォンで快適に見られる見た目にしましょう。

広告のターゲットを絞り込む

ターゲットを絞り込むことで、インプレッション損失率(予算)の改善が期待できます。広告のターゲットを絞り込むためには、配信地域設定や配信先デバイスなどを見直しましょう。

無駄なところに広告が配信されていないかを確認し、しっかりとターゲットを絞って配信できるように設定することが大切です。配信地域が自社の商圏になっているかを今一度チェックしましょう。

また、広告を配信する曜日や時間帯などの配信スケジュールもあわせて確認してください。「土日の配信は必要あるか」「平日は夜だけでも十分かもしれない」など、本当に必要な時間帯や曜日にだけ配信することでターゲットを絞れます。

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インプレッションシェアに関するよくあるQ&A

ここでは、インプレッションシェアに関する、よくあるQ&Aについて紹介します。疑問や悩みがある方は、以下もあわせて参考にしてみてください。

インプレッションシェアの目安は?

インプレッションシェアは100%を目指すべきですが、常に100%をキープするのはなかなか難しいものです。とはいえ、高ければ高いほど広告を多く表示している状態のため、できるだけ高い数値を目指すようにしましょう。

目安としては、80~90%以上をキープするのがおすすめです。80~90%以上であれば良好な数値と言えるため、無駄なく広告が表示されていることになります。60~70%以下になっている場合には、改善をする必要があるでしょう。

インプレッションシェアの確認方法は?

Googleでインプレッションシェアを確認する場合は、広告グループやキーワードページで「インプレッション シェアの表示項目を有効にします。表示を有効にすると、特定の広告グループとキーワードのインプレッションシェアに関するデータが閲覧可能になります。

Yahoo!では、広告管理画面の「表示」タブをクリックし、「表示項目の編集」を選択します。その後、「追加項目」内からインプレッションシェアの表示項目を選択し、追加すると閲覧が可能です。どちらも、管理画面から簡単に確認できるため、こまめにチェックしておきましょう。

最上部インプレッションシェアとは?

インプレッションシェアには、検索広告ディスプレイ広告・ショッピング広告それぞれのインプレッションシェアがありますが、ここでは検索広告インプレッションシェアについて説明します。

検索広告のインプレッションシェアには下記の3つがあります。
❶ 検索広告全ての)のインプレッションシェア
❷ 検索広告ページ最上部上部)インプレッションシェア
❸ 検索広告完全一致のインプレッションシェア

最上部インプレッションシェアとは、❷の検索結果ページの最上部または上部に広告が表示される可能性があるかどうかを示す値です。

同じ表示回数でも、1ページ目の上部にある広告クリック率やその後のCVRが高い傾向にあります。逆に言うと、2ページ目以降などはクリック率やその後のCVRもかなり低くなります。

検索結果にリスティング広告が差し込まれた場合の検索順位とCTRの関係.png

画像出典元:検索結果にリスティング広告が差し込まれた場合の検索順位とCTRの関係|LANY

検索広告の場合、検索結果の最上部または上部と、それ以外では実際にはクリック率が大きく違ってくるため、全体のインプレッションシェアだけで判断せずに、最上部(上部)インプレッションシェアも見て判断すると良いでしょう。

インプレッションシェアの向上で効果の最大化を目指そう

インプレッションシェア広告の効果を知る大切な指標の1つです。広告の管理画面から簡単に確認できるため、常に把握しながら改善をしていきましょう。

インプレッションシェアは100%を目指す必要がありますが、常に100%を維持するのは難しいため、80~90%を目安にしてみてください。インプレッションシェアを向上させて、広告効果の最大化を目指しましょう。

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