ゲームをやっていない時間にもタッチポイントを作る

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岡田 氏:
2018年にも数多くのゲームがリリースされていますよね。スマホゲームの遊び方に特徴は出てきていますか?

船越 氏:
ゲームをやっていない時間にゲームとのタッチポイントを作る重要性を感じています。例えばSNSで呼びかけてユーザーが参加できる要素を作って、そこで楽しいからゲームに戻ろうと思える仕組みを考えるような。

プロモーションというよりは、ゲーム以外で楽しめるものを作ってあげるのが新しい遊び方なのかもしれません。

岡田 氏:
スマホゲームでおもしろいと感じた遊び方はありますか?

船越 氏:
「荒野行動」はすごいですよね。周りの若い子たちがみんなやっています。

佐藤 氏:
ボイスチャットが新しい遊び方ですね。ゲーム外に価値を出せたことで、すごく流行った感じがあります。

岡田 氏:
コミュニティの要素が重要視されているということでしょうか。「KOF(THE KING OF FIGHTERS ALLSTAR)」ではどうでしょう?

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藤原 氏:
エンタメの中のゲームというカテゴリがコミュニケーションにかなり昇華されたと感じています。今までゲームといえばRPGが主流で、キャラを育てるのに時間と労力、それにリテラシーも必要でした。

でも今は、リテラシーがいらなくなってゲームのハードルが下がって、口コミが広がりやすくなった。友人や知人から「一緒にやろう」と言われるのが、今は1番マーケティング効果がありますから。YouTubeやTwitterシェアしてもらうと、ゲームをしていない時間でもSNSでエンゲージメントできてタッチポイントが増えます。

もう1つ重要なのは、満足度の短縮化です。RPGの場合は、満足いくところまで達するのに時間がかかります。最近だと「アズールレーン」や「放置少女」など、放っておいてもキャラクターの育成ができるゲームが出てきて、満足感を得られるまでが早くなりました。

そうすると、ゲームを長時間プレイしていなくても、ゲーム内に入ったら最強の俺がいるみたいな。ゲームをプレイするストレスが少なくなりましたよね。これが最近のトレンドだと思っています。

「KOF」でもダンジョンを回る時間を短縮できるようにして、満足感を短縮できるようにしています。

ユーザーが海外のものを受け入れやすくなっている

岡田 氏:
スマートフォンがスタンダードになるにつれて、ゲーム以外の様々なプレイヤーも競合になっていくと思います。ゲームをやっているユーザーが気になっていると思うほかのアプリはありますか?

佐藤 氏:
YouTubeはすごいと思います。ゲームともスマートフォンとも親和性が良いアプリです。あとは今年見逃せないのはTik Tok。すごく新しいエンタメですよね。同じ動画の文脈の中でもYouTubeもあってTik Tokもあって、動画が多様化してきています。

それと海外から入ってきた新しいものをユーザーが受け入れやすくなってきていますよね。Tik Tokも海外ですし。そういった意味ではチャンスだとも思っています。

今までゲームには、作法やテンプレのようなものがありました。最近はそういったものがなくても、おもしろいものが生まれるようになっている。これから本当のスマートフォン時代が始まるのかもしれません。