成果報酬型広告は、成果に応じて広告費が発生するタイプの広告です。

広告の費用対効果を上げるために成果報酬型広告の利用を検討しているものの、仕組みや始め方が分からないという方は多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、成果報酬型広告の仕組みメリット・デメリット費用相場を解説します。おすすめのASP5選もお伝えするので、ぜひ参考にしてください。

目次

  1. 成果報酬型広告とは
  2. 成果報酬型広告の仕組み
  3. 成果報酬型広告のメリット
  4. 成果報酬型広告のデメリット
  5. 成果報酬型広告の費用相場
  6. おすすめのASP5選
    1. A8.net(エーハチネット)
    2. ValueCommerce(バリューコマース)
    3. アクセストレード
    4. もしもアフィリエイト
    5. JANet(ジャネット)
  7. 成果報酬型広告を利用する際の4つのポイント
  8. 成果報酬型広告を上手に導入しよう

成果報酬型広告とは

成果報酬型広告とは、インターネット広告を閲覧したユーザーが何らかのアクション(成果)を行った場合、メディアに報酬が支払われる広告のことです。アクション(成果)には商品購入資料請求会員登録などがあります。

以下のグラフは、インターネット広告媒体費の取引手法別構成比です。成果報酬型広告は、手法別で見ると広告媒体費の割合は少ないものの、前年(2021年)比102.7%と成長していることが分かります。

成果報酬型広告.jpg

出典:電通|2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析

アフィリエイト広告との違い

成果に応じて広告費が支払われる形態の広告を「成果報酬型広告」と呼ぶことから、アフィリエイト広告成果報酬型広告は同義で使われることがほとんどです。

アフィリエイト広告は、成果報酬型広告の運用形態の1つで、ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)という広告を管理するサービスに登録して広告を掲載します。ASPに掲載された広告は、アフィリエイターなどによりブログWebサイトで紹介され、成果が発生した際に報酬の支払いが発生します。

ASPについて詳しく知りたい方はこちら

【広告主向け】おすすめASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)27選を比較!種類や選び方も解説

【広告主向け】おすすめASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)27選を比較!種類や選び方も解説

アフィリエイトには欠かせないASP。アフィリエイト広告の出稿を検討している方は、たくさんあってどれを選べばいいのか迷っているのでは?ここでは、初心者にもおすすめの国内サービスをまとめて紹介します。

アフィリエイト以外にも成果報酬型広告と呼ばれるものがあり、一般的に広告代理店に運用を代行してもらいます。プロに任せられるため、リスティング広告ディスプレイ広告など、配信手段が豊富なのも特徴の1つです。

成果報酬型広告の仕組み

成果報酬型広告は、成果に応じて報酬が支払われます。

アフィリエイト広告の場合は、まず広告主がASPに出稿します。ASPにはアフィリエイト広告を掲載したいアフィリエイターやブロガー、サイト運営者が登録しており、それぞれが好きな広告をAPSの中から選んで各サイトに広告を掲載します。掲載している広告経由で問い合わせなどの成果が出たら、メディア側にその都度報酬が発生する仕組みです。

アフィリエイトとは.jpg

広告代理店に運用代行してもらう成果報酬型広告の場合、配信している広告経由で発生したコンバージョンなどの成果に対して報酬が発生します。

通常の広告配信では、予算の10〜30%程度を運用手数料として広告代理店に支払うのが一般的ですが、成果報酬広告は基本的に成果が出るまで費用は発生しません。そのため、無駄なコストがかからないのが特徴です。

成果報酬型広告のメリット

成果報酬型広告のメリットは、主に以下3つです。

  • 費用対効果が高い
  • 効果測定がしやすい
  • プロモーションの幅が広がる

費用対効果が高い

成果報酬型広告は、成果が発生した場合のみ報酬を支払うシンプルな仕組みであるため、コストを抑えられる点がメリットです。

例えばクリック課金型の広告であれば、成果発生に関係なくユーザーがクリックした分だけコストが発生します。このように成果が出ていなくても費用を支払う必要がある広告よりも、成果報酬型広告費用対効果が高い広告といえます。

効果測定がしやすい

一般的な広告運用では、さまざまな工程で費用がかかるため、成果発生までにどれだけの費用がかかったのか、分析しづらい傾向があります。

一方で成果報酬型広告は成果が発生した場合に報酬を支払うことから、費用発生経路がシンプル効果測定がしやすい点もメリットです。

プロモーションの幅が広がる

成果報酬型広告は、広告代理店に任せて運用することから、さまざまな広告媒体に出稿でき、プロモーションの幅が広がります。

広告運用に精通したプロに依頼できるため、社内に広告の知識が豊富な社員がいない場合でも、成果につながる運用を実現できるでしょう。

成果報酬型広告のデメリット

成果報酬型広告のデメリットは、主に以下の3つです。

  • ブランドイメージに合わない場合がある
  • 効果が出るまでに時間がかかる
  • ASPの利用にコストが発生する

ブランドイメージに合わない場合がある

成果報酬広告は成果が出ないと報酬も発生しない仕組みのため、広告代理店が成果にこだわりすぎるあまり、ブランドイメージよりもコンバージョンを優先させるケースも少なくありません。

その結果、質の低いユーザーと結びついてしまい、その後の受注や継続的な購買につながらないといった悪循環に陥る可能性もあります。

効果が出るまでに時間がかかる

成果報酬型広告のデメリットとして、効果が出るまでに時間がかかる点も挙げられます。これは成果報酬型広告に限ったことではなくアフィリエイト広告でも同様で、アフィリエイターがブログやメディアに広告を掲載しても、すぐに集客できるわけではありません。

広告代理店が何らかの施策を講じ、アクセス数を増やすためには数ヶ月かかるのが一般的です。そのため、中長期目線で取り組む必要があります。

ASPの利用にコストが発生する

成果報酬型広告は、成果が発生した場合のみ報酬を支払う仕組みですが、成果が発生しない場合でも毎月ASPサービス利用料は支払わなければなりません。利用開始の際には初期費用もかかります。

また、成果報酬型の広告代理店の中には、成果報酬とは別に手数料が設定されているケースもあるため、事前に確認しておくことが大切です。

成果報酬型広告の費用相場

アフィリエイト広告の費用相場は、初期費用、月額費用ともに0〜5万円程度です。掲載した広告をユーザーがクリックし、成果が発生した場合、30%程度の成果報酬を支払う必要があります。

また、成果報酬型広告広告代理店に運用代行してもらった場合の費用相場は、取り扱う商品やサービスの数%が相場だと言われています。ただし、資料請求や会員登録といったアクションに料金が設定されているわけではありません。

そのため、広告主と広告代理店とで、事前に成果に応じた費用の取り決めを行うケースが大半です。

おすすめのASP5選

ここでは、おすすめのASPを5つ紹介します。得意ジャンルアフィリエイトサイト数費用についても説明するので、ぜひ参考にしてください。

おすすめのASP5選_比較表.png

A8.net(エーハチネット)

A8net(エーハチネット).jpg

出典:A8.net

● 案件数NO.1 オールジャンルに強み!サポートも充実

A8.netは業界の中でもメディア登録数が多いのが最大の特徴です。幅広いジャンルのメディアが登録されていることから、自社の商品やサービスに適したメディアとマッチする可能性が高いでしょう。広告主数も約2.5万社あり、あらゆるジャンルの商材が揃っているのも強みです。

商品ごとの報酬設定が可能で、運用中に成果報酬額・条件ともに変更でき、開始から5ヶ月間はスタート専任チームのサポートも受けられます。6ヶ月目以降は広告主主体のアフィリエイト運用ができるよう、土台作りも万全です。

項目 内容
得意ジャンル 人材、金融、美容、健康、サブスク、BtoBなど
アフィリエイトサイト数 335万以上
広告掲載にかかる費用 初期費用:50,000円 (税抜)
月額:37,000円 (税抜)
成果報酬:メディア支払額+A8コミッション30%
手数料:要確認
契約期間 12ヶ月(スタンダード)

ValueCommerce(バリューコマース)

ValueCommerce(バリューコマース).jpg

出典:ValueCommerce

● 大手メディアに掲載可能!質の高いマッチングが期待できる

バリューコマースは多くのユーザーを保有する大手メディアへの広告出稿が可能なASPです。そのため、新規リードの獲得や商品認知に向いているASPと言えるでしょう。

メディア登録時は全て目視による同時審査を行い、厳選したサイトのみで構成されているため、質の高いメディアとのマッチングが期待できます。

項目 内容
得意ジャンル 住まい・暮らし、ショッピング、ファッション、美容、旅行など
アフィリエイトサイト数 103万以上
広告掲載にかかる費用 初期費用:50,000円 (税抜)
月額:50,000円 (税抜)
成果報酬:成果にともなって変動
手数料:成果報酬(税抜)×31.5%
契約期間 最低利用期間はスタート月を除く6ヶ月(ベーシックプラン)

アクセストレード

アクセストレード.jpg

出典:アクセストレード

● 金融・通信・美容系に強み!成果報酬条件の複数組み合わせも

アクセストレードは2001年に創業し、20年以上の実績があるASPです。最新の商材や普遍的な商材まで、幅広いジャンルの商材が登録されています。

クリック報酬・定額報酬・売上報酬と、複数の成果報酬条件を組み合わせることが可能です。商品やサービスに合わせ、成果地点を設定したい企業におすすめです。

項目 内容
得意ジャンル 金融・保健、Eコマース、エンタメ、サービスなど
アフィリエイトサイト数 84万以上
広告掲載にかかる費用 要確認
契約期間 最低利用期間は6ヶ月

もしもアフィリエイト

もしもアフィリエイト.jpg

出典:もしもアフィリエイト

● 初期費用・月額費用0円!メディアに直接アプローチも可能

もしもアフィリエイトは、初期費用・月額費用0円、完全成果報酬型を採用しているASPです。広告掲載の費用を抑えたい企業には特におすすめです。管理画面上からメディアにメッセージやメルマガ配信が行える点も魅力です。

登録メディアは70万以上、YouTuberやインスタグラマーの登録は8,000人を超えているため、SNSを活用したプロモーションの幅も広がるでしょう。

項目 内容
得意ジャンル 教育、健康、ショッピング、BtoBなど
アフィリエイトサイト数 70万以上
広告掲載にかかる費用 初期費用:無料
月額:無料
成果報酬:設定可能
手数料:成果報酬の30%
契約期間 特になし

JANet(ジャネット)

JANet(ジャネット).jpg
出典: JANet

● 厳しい媒体審査をパスした優良メディアが多数

JANetは、目視による媒体審査を通過した優良メディアネットワークを保有しているASPです。メディアごとに専任の担当者がつくためサポートも万全で、スピード感を持った交渉や調整が行えます。

成果報酬単価や予算の上限は、広告主の意向に合う条件で設定可能です。1ヶ月単位でのプラン変更もできます。KPIや予算に合わせ、固定費を調整したい企業におすすめです。

項目 内容
得意ジャンル VODなど
アフィリエイトサイト数 要確認
広告掲載にかかる費用 初期費用:50,000円 (税抜)
月額:40,000円 (税抜)
成果報酬:設定可能
手数料:要確認
契約期間 要確認

成果報酬型広告を利用する際の4つのポイント

成果報酬型広告を利用する際、次に挙げる4つのポイントを押さえることが大切です。

広告の形態を選ぶ

先述した通り、成果報酬型広告とアフィリエイト広告は同義で使われることがほとんどで、広告の掲載方法と仕組みに違いがあります。つまり、アフィリエイト広告成果報酬型広告の一種であるといえます。

そのため、まずは広告の形態を選ぶところから始めましょう。選択肢は以下の2つとなり、広告運用の初心者の場合は前者が適しています。

  • 広告代理店へ運用代行を依頼する
  • 自社でASPに登録してアフィリエイト広告を掲載する

成果報酬型広告に適している商材かを確認する

成果報酬型広告では、単価の高い商材継続購入が必要な商材はコスト負担が重くなりやすいことから、成果につながりにくいとされています。

なお一例として、以下のような商材が成果報酬型広告に適していると考えられます。

  • ECサイト:雑貨・家電・アパレルの販売など
  • 保険:相談申し込み・資料請求・見積作成など
  • 金融:口座開設・資料請求・カード作成など
  • 転職・就職:サイトやエージェントへの会員登録・資料請求など
  • 教育:資料請求・スクールの体験や通信教育の申し込みなど

上記はASPでもよく見かける商材です。もし自社の商品やサービスが成果報酬型広告に適しているか判断がつかない場合、ASPで類似商材がどれくらい掲載されているかが判断材料になります。

適正価格を決める

広告代理店と費用の取り決めを行う際は、商品購入や問い合わせなど何を成果とするのかをまず明確にしましょう。ここを曖昧にしてしまうと、後でトラブルにつながるケースもあります。

両者が納得できるまでしっかりと議論し、その上で適正な価格を設定するようにしましょう。もし話し合いをスムーズに進められない場合は、広告代理店を変えるといった選択も視野に入れることが必要です。

実績のある広告代理店に依頼する

成果報酬型広告を依頼する際、実績のある広告代理店を選ぶことも重要です。質の高いコンバージョンを得るためには、費用だけでなく実績の有無も確認しましょう。自社商材と同ジャンルの実績があるとベストです。

また、幅広い商材での実績やさまざまなジャンルの広告を取り扱っているかを見ると、より実力のある広告代理店かを判断しやすいでしょう。

成果報酬型広告を上手に導入しよう

成果報酬型広告は、商品購入や資料請求、会員登録など、あらかじめ設定した成果が発生した際、一定の報酬が支払われる仕組みです。

成果が出るまで費用が発生しないため、通常の広告配信に比べて費用対効果が高いことが魅力です。自社商品やサービスが成果報酬型広告に適しているか見極め、上手に活用してみましょう。