Facebookはデイリーアクティブ利用者数が19億8000万人(2022年9月時点)と、世界中の多くのユーザーに愛されているSNSです。実名登録制でユーザーのリアルな情報を多く含んでいることから広告媒体としても魅力的で、多くの企業が広告を配信しています。

さらに、ターゲティング機能を使いこなせば、費用対効果をアップできる点もメリットです。そこで、Facebook広告のターゲティングについて、基本から運用上のポイントまで網羅的に解説します。

参照:Meta 2022年第3四半期(7月-9月)業績ハイライト

目次

  1. Facebook広告のターゲティングとは
  2. Facebook広告の特徴
  3. Facebook広告のターゲティングの種類
  4. オーディエンス別のターゲティング方法
  5. Facebook広告ターゲティングのポイント
  6. 最適なターゲティングで広告効果を最大化

▼「Facebook動画広告完全ガイド」はこちら

Facebook動画広告完全ガイド

Facebook動画広告完全ガイド

マーケティング担当者のためのFacebook動画広告完全ガイドについて解説いたします。

Facebook広告のターゲティングとは

Facebook広告のターゲティングの魅力は、ターゲットをセグメントする機能に長けており、自社にとって有力なユーザーにリーチしやすい点です。ユーザーの居住地域年齢性別といった属性をもとに、ターゲティングを行います。

また、興味関心などインターネット広告の基本とも言えるターゲティングに加え、自社とすでに接点があるユーザーや顧客に近い属性のユーザーに最適な配信をする便利な機能もあります。

さらに、ターゲットとするユーザーを設定したオーディエンスを保存し、複数のオーディエンスを組み合わせて広告を配信することも可能です。この柔軟性のあるターゲティング機能はFacebook広告ならではの特徴であり、運用を重ねる中で最適化していくことができます。

Facebook広告の特徴

Facebook広告の特徴として、ターゲティングの精度が高い点が挙げられます。

実名登録制度を利用したターゲティングはもちろん、「つながり」「興味関心」「ユーザーの行動」などから、細かいターゲティングが行えます。そのため、適切なユーザーに対して広告を配信しやすく、費用対効果をアップさせやすいのが魅力です。

また、広告のフォーマットなど細かい部分まで設定ができるため、カスタマイズ性に優れた広告としても知られています。

▼Facebook, Instagram, LINE, Twitterのユーザー特徴を知りたい方はこちら

4大SNSのヘビーユーザーを比較調査

4大SNSのヘビーユーザーを比較調査

Facebook, Instagram, LINE, Twitterのユーザー特徴を調査

Facebook広告のターゲティングの種類

Facebook広告のターゲティングには3つの種類があります。どのオーディエンスを利用するかでプロモーションの幅が大きく変わるので、自社の狙いにマッチするものを選択しましょう。

コアオーディエンス

コアオーディエンスは年齢・性別・役職・年収・興味関心など、ユーザーの登録情報に基づいて行うターゲティング方法です。基本的なユーザー属性のほか、「ユーザーのつながり」まで対象にできます。

ただし、細かく設定しすぎると、ターゲットとなるはずのユーザーまで除外される可能性があるので注意しましょう。

●コアオーディエンスはこんな目的の時におすすめ

認知度のアップやより多くのターゲットへのリーチを目的としている場合は、コアオーディエンスがおすすめです。

自社のターゲット層に近いユーザーをターゲティングしやすいため、認知度のアップにも期待できます。AND設定・OR設定・除外設定などを使えば、より精度の高いターゲティングができるでしょう。

●コアオーディエンスの設定方法

コアオーディエンスを設定する際はFacebook広告マネージャにアクセスし、すべてのツールから「オーディエンス」を選択しましょう。

image7.png

さらに、「保存済みのオーディエンスを作成」をクリックします。

image8.png

その後、詳細な設定を行ってから保存すれば完了です。

image4.png

こちらの画面では、以下のような項目を設定できます。

  • 地域
  • 年齢
  • 性別
  • 言語
  • 詳細ターゲット

カスタムオーディエンス

カスタムオーディエンスはホームページに訪問したことがあるユーザーや、既存の顧客情報を利用したターゲティング方法です。自社と接点があるユーザーを対象にするため、精度が上がりやすくなります。

●カスタムオーディエンスはこんな目的の時におすすめ

カスタムオーディエンスはすでに自社の商品やサービスに対してアクションを起こしているユーザー広告配信が行えるため、リピーターの獲得や見込み客へアプローチをしたいときにおすすめです。

一度利用したことのあるユーザーへリピートを促す場合や、商品を検索したことがあるユーザーに購入を促す場合に活用できるでしょう。

●カスタムオーディエンスの設定方法

カスタムオーディエンスを設定する際は、オーディエンスから「カスタムオーディエンスを作成」をクリックします。

image8.png

次に、カスタムオーディエンスのソースを選択します。

image6.png

カスタムオーディエンスのソースは以下から選択できます。

  • ウェブサイト
  • アプリアクティビティ
  • カタログ
  • カスタマーリスト
  • オフラインアクティビティ
  • 動画
  • リード獲得フォーム
  • インスタントエクスペリエンス
  • ARエクスペリエンス
  • Facebook上の出品
  • Instagramアカウント
  • イベント
  • Facebookページ
  • ショッピング

ソースを選択後、さらに詳細な設定を行って完了です。

image1.png

選択するソースによってオーディエンスの作成方法が異なるため、内容に従って入力を進めていきましょう。

類似オーディエンス

類似オーディエンスは、ソースとなるオーディエンスに含まれているユーザーの属性をもとに、類似しているユーザーをセグメントして作成するターゲティング方法です。

●類似オーディエンスはこんな目的の時におすすめ

Webサイトアプリへの訪問を促したいときは、類似オーディエンスの活用がおすすめです。類似オーディエンスでは、現在の顧客に近いユーザーをターゲットに設定して広告配信が行えます。

そのため、すでに商品やサービスに興味を持っている場合が多く、サイトへの訪問やアプリのダウンロードをしてくれる可能性が高いでしょう。

●類似オーディエンスの設定方法

類似オーディエンスを設定する際は、オーディエンスから「類似オーディエンスを作成」をクリックしましょう。

image2.png

オーディエンスのソースで「カスタムオーディエンス」を選択し、オーディエンスサイズなどを決めていきます。

image9.png

オーディエンスサイズに関しては、1%からのスタートがおすすめです。1%に設定すると、類似度が高いオーディエンスを作成できます。運用をしていきながら、オーディエンスサイズを調整してください。

オーディエンス別のターゲティング方法

ここでは、それぞれのオーディエンスのターゲティングのポイントを紹介します。

コアオーディエンスを使ったターゲティング

コアオーディエンスで設定できる項目は以下の通りです。

条件 ターゲティング方法
地域 居住地・旅行先・現在地などを指定
年齢 13歳~65歳の範囲を1歳単位で設定
性別 男性・女性・すべてから選択
学歴・役職 ユーザーの学歴や役職などを細かく設定
つながり フォロワーや「いいね」をしたユーザーなどからターゲティング
興味関心 興味関心を追加
ユーザー行動 利用デバイスやWi-Fi利用状況を分析

基本的には、Facebookに登録されているユーザーのプロフィールを用いてターゲティングを行います。また、フォローをしているユーザーや「いいね」などのつながりをもとにしたターゲティングも可能です。

ただし、細かく設定しすぎると広告配信を行うユーザーが極端に減り、効果が薄れてしまう可能性があります。複数の設定を組み合わせるなどしながら、自社の広告に適した内容にあわせていきましょう。

また、コアオーディエンスには「除外設定」と呼ばれるものがあり、特定の条件に当てはまるユーザーを除外したいときにも便利です。例えば、新規顧客向けの広告ならすでに商品やサービスを利用しているユーザーを除外できます。

どちらかの条件に当てはまるユーザーに配信する「OR設定」や、両方の条件に当てはまるユーザーに配信する「AND設定」などもあります。複数の設定を組み合わせる際は、あわせて利用しましょう。

カスタムオーディエンスを使ったターゲティング

カスタムオーディエンスは、以下の5つの方法からターゲティングを行います。

種類 ターゲティング方法
ウェブサイトトラフィック 特定ページにアクセスしたユーザーなどを集計してターゲティング
カスタマーリスト 自社が保有する顧客データをもとにターゲティング
アプリアクティビティ アプリの利用状況に応じたターゲティング
オフラインアクティビティ 来店や電話などオフライン上でのやり取りがあったユーザに対するターゲティング
Facebookソースを使用 Facebook上での行動などをもとにターゲティング

特にカスタマーリストによるターゲティングでは、自社が保有する顧客データとFacebook上のデータをかけあわせて精度の高いターゲティングが行えます。すでに自社のサービスを利用しているユーザーに対する広告配信や、新規顧客の獲得も狙えるでしょう。

ただし、事前にメールアドレス電話番号広告主IDなどをアップロードする必要があります。個人情報の扱いには、十分注意してください。

その他のターゲティングにおいても、ユーザーの情報や実際に起こしている行動などから広告の配信先を設定可能です。

類似オーディエンスを使ったターゲティング

類似オーディエンスは、カスタマーオーディエンスなどソースとなるデータに類似したユーザーををシステムが自動的にターゲティングしてくれるのが特徴です。類似度は1~10%の範囲で指定でき、数字が小さいほど類似度が大きくなる仕組みです。

最初は1%程度から運用をスタートし、様子を見ながら数値を変更していくようにしましょう。類似オーディエンスは既存顧客と近いユーザーへの広告配信がしやすく、自社に興味のあるユーザーを新規顧客として獲得したい時などに有効です。

Facebook広告ターゲティングのポイント

Facebook広告でターゲティングを行う際は、自社の目的に合ったターゲティングを選ぶことが重要です。ターゲティングの種類によって効果の出るユーザー層が異なるため、最初の見極めが大切になります。

コアオーディエンスにおいてはターゲット設定を狭めすぎず、潜在リーチなどを参考にしながら設定を行いましょう。その際、1種類のターゲット設定ではなく、複数の設定を用意して運用を進めていくのがおすすめです。

どの設定でどれだけ効果が出るのかを測定しながら、微調整をしていきましょう。ただし、複数の設定を用意する際は被らないように注意する必要があります。

最適なターゲティングで広告効果を最大化

Facebook広告のターゲティング機能はとても優れていますが、効果を最大化させるためには自社のターゲット層を知る必要があります。精度の高いターゲティング機能を活かした広告配信をするためにも、顧客データの分析を行いましょう。

また、自社のターゲット層や目的にあわせたターゲティング行うことも大切です。ぜひ本記事を参考にしながら、最適なターゲティングで広告効果を最大化させてください。

▼「Facebook動画広告完全ガイド」はこちら

Facebook動画広告完全ガイド

Facebook動画広告完全ガイド

マーケティング担当者のためのFacebook動画広告完全ガイドについて解説いたします。