従来の動画とインタラクティブ動画の違い、それは「双方向性」

ferret:
最近は「インタラクティブ動画」というワードを耳にする機会が増えたと感じています。徐々に注目度が高まっている印象です。

広告で用いる素材として考えたときに、従来の“動画”と“インタラクティブ動画”の大きな違いはどこにあるのでしょうか?

バルクオム菊池氏:
「インタラクティブ動画」と、従来の動画の最大の違いは「双方向性」にあると思います。言ってしまえば動画は、一方的に情報を伝えるもの。情報量は多いですが、一方通行のコンテンツです。

それと比較すると「インタラクティブ動画」は、ユーザーのアクションを促しながら一人ひとりに最適化したメッセージを伝えられます。情報を自分ごと化しやすい上に、適切な情報を伝えていけるという強みがあると捉えています。

自分で選んだからこそ、最後まで観てもらえる

タッチスポット水嶋氏:
例えばユーザーは、YouTubeで10分の動画をなかなか観てはくれません。「どこが自分の知りたいところかな?」とシークバーをスライドする人がほとんど。自分の知りたい情報だけを知ることのできる動画を求めているんですよね。

私自身のインタラクティブ動画の理解は、言うなれば「おみくじを引く心理」です。例えば今、「おみくじを引いてみませんか?」と言われたとして、別段、健康運などに関心がなかったとしても、いざ引いたら健康運も見ますよね?自分が選んだ、意思決定したものの結果に対して知りたい欲求が人間にはあるんです。これが、往来の動画にはなく、インタラクティブ動画である意味を生み出せるところです。

ブランディングイメージを訴求しながらユーザーのアクションを促せる

ferret:
菊池さんは今回バルクオムで初めてインタラクティブ動画を使ったマーケティング施策を運用したんですよね?なぜインタラクティブ動画を導入してみようと考えたのでしょうか?

バルクオム菊池氏:
バルクオムでは、メンズスキンケアブランド世界No.1シェアという目標のために、思いつく限りのマーケティング施策を実行しています。そのマーケティングスピリットとして、新しい手法が出たらすぐ試し、既に世に出ているものがあれば積極的に取り組む姿勢があるんです。今まで各SNSへの出稿・運用も、数え切れないほどトライしてきました。今回も新しいマーケティング手法の一つとしてぜひ取り組んでみたいと思い、インタラクティブ動画の導入に至っています。

ferret:
今まで社内で誰もチャレンジしたことのないマーケティング手法だと、進め方なども手探りになると思います。今回の場合はどのように進めていったのでしょうか?

バルクオム菊池氏:
新しい手法ということで、実現する手段が自社内にはありませんでした。そこでインタラクティブ動画の制作・運用がしっかりできる会社を探していたところ、タッチスポットさんがその分野を牽引しているということでご依頼をさせていただきました。実際に提案後1ヶ月ぐらいで納品していただけてスピード感も良かったですし、企画もバッチリ。レポートを提供していただけるのも良かったです。

ferret:
実際どのようなインタラクティブ動画を制作したのでしょうか?

バルクオム菊池氏:
今回は「インタラクティブ動画」に「肌診断コンテンツ」を盛り込みました。

▲バルクオム社のインタラクティブ動画広告

自分が乾燥肌か、脂性肌か、普段はあまり気にしていない人でも、広告から流入して弊社LPにランディングしたときに「インタラクティブ動画」が出てきて、「あなたの肌タイプはどのタイプ?」と診断できる選択肢が出てきます。そこで自分は脂性肌だったんだ、乾燥肌だったんだ、混合肌だったんだと分かるようになっています。

タッチスポット水嶋氏:
今回の動画は診断だけでなく、オープニングでブランディングイメージをアップするようなカットがバンバン入ってきて「何だろう?」と思ったら診断コンテンツが出てくる流れにしています。従来のLPだと、奥深くに診断コンテンツを設置してそこまで読み込まないと診断にトライしてもらえません。でもこの流れなら、すぐにアクションしてもらえます。

最後まで観てもらえることでCVRが向上

ferret:
インタラクティブ動画を導入してから、どのような成果がありましたか?

バルクオム菊池氏:
今回LPのトップに「インタラクティブ動画」を置いた結果、直帰率に大きな効果がありました。結果としてそれが商品の魅力を伝えられることとなり、CVRにも良い影響をもたらしていると思います。

他にもいろいろな新施策にチャレンジしたのですが、「インタラクティブ動画」の効果が一番良かったですね。