バナー画像とともに、さまざまなWebサイトやモバイルアプリ内に自社のPR広告を掲載できる「ディスプレイ広告」。画像を伴うため視覚的に訴求力が高く、クリックやコンバージョンに繋がりやすいというメリットがあります。

出稿の際には画像の準備が必須ですが、不慣れな場合「どんなサイズの画像を予め用意すれば最適なのか?」と疑問に思う場面もあることでしょう。そこで、「ディスプレイ広告」をこれから出稿しようとしている方に向けて、Google広告およびYahoo!広告の画像は、それぞれどんなサイズのものを用意すればいいかを解説します。

Google広告の「ディスプレイ広告」で配信可能なバナーサイズ

まずは、Google広告に「ディスプレイ広告」を出稿する場合を例に解説します。

「GDN(Google ディスプレイ ネットワーク)」とは?

Google広告に「ディスプレイ広告」を出稿した場合、「GDN=Google ディスプレイ ネットワーク」の中のさまざまな場所に広告が表示されることになります。この「ディスプレイ ネットワーク」とは、広告を掲載できる200万以上のWebサイトや動画、アプリの総称です。

例えば、Google以外のWebサイトを見ている時、You Tubeを見ている時、Gmailを確認している時、スマホでアプリを使っている時の広告欄などが含まれます。そのため、「ディスプレイ広告」を出稿する際には、こうした「GDN」全般での広告表示に配慮した、さまざまな画像サイズを予め準備してから出稿することが必須なのです。

参考:
ディスプレイネットワーク|Google広告ヘルプ
ディスプレイ広告と Google ディスプレイ ネットワークについて|Google広告ヘルプ

GDNで配信可能なバナーサイズ

次表は、「GDN」で配信可能なディスプレイ広告の画像サイズ一覧表です。おすすめと記載のあるものは表示されやすいサイズになります。全てのサイズを用意する必要はありませんので運用の中で、最も効果的なサイズに力を入れていくのも一つの方法です。

chart_1.jpg

この表で画像サイズの数字だけを見てもイメージが湧きにくいかもしれませんが、ご自身でPCやスマホからWebサイトアプリを使っているときの広告表示欄を思い出すと分かりやすいでしょう。次図のように、サイトやアプリによってさまざまなサイズのバナーエリアが存在します。

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出典:レスポンシブ ディスプレイ広告の一般的なサイズについて|Google広告ヘルプ

このように、複数の表示スペースに自社の広告が最適化されて綺麗に表示されるよう、何パターンかの画像サイズを予め用意する必要があるのです。

Yahoo!広告のディスプレイ広告で配信可能なバナーサイズ

次に、Yahoo!広告ディスプレイ広告を出稿したい場合について解説します。入稿できる画像サイズがGoogle広告とは一部異なるので、注意が必要です。

Yahoo!ディスプレイ広告で配信可能なバナーサイズ

次表は、「Yahoo!広告」で配信可能なディスプレイ広告の画像サイズ一覧表です。Google広告では使用せずに「Yahoo!広告」のみで使用するサイズもあります。

chart_4.jpg

参考:YDNで使用できる画像|Yahoo!JAPAN広告

用意する画像について留意すべきこと

次に、用意する画像について予め留意すべき点を解説します。

画像ファイルの拡張子

ディスプレイ広告に使用できる画像ファイルの拡張子は以下の3つです。

  • JPG
  • PNG
  • GIF

画像ファイルの容量

また、画像ファイル容量にも予め注意しましょう。

Googleディスプレイ広告

  • 1ファイルあたりの最大容量:150 KBまで

Yahoo!ディスプレイ広告

  • 1ファイル当たりの最大容量:3MBまで(自動圧縮されるので150KB以下がおすすめ)

使用できない、あるいは非推奨のクリエイティブ

また、画像クリエイティブについても非推奨としているポイントや、使用できない画像がありますので制作前に注意しましょう。

Google広告で非推奨にしているクリエイティブ

  • 視覚的にゆがんだ画像
  • 不鮮明な画像
  • 見づらい画像や色あせた画像
  • 鏡像を含む画像
  • 角を丸くしたり、枠線を付けた画像
  • 色を反転したり、過度にフィルター使用した画像
  • ロゴやその他の画像が、画像に重なっているもの
  • ボタン画像を重ねた画像
    (※ボタン部分はクリッカブルな要素ではないため)
  • 画像の80%以上が空白スペースである画像
  • コラージュ画像
  • デジタル合成背景(白のみの背景を含む)の上に商品を表示した画像
    (※自然に照明と影が入っている現実の場面を撮影した高品質の写真を推奨)

●Yahoo!広告で使用できない画像

  • 背景を透過にした画像
  • Flash形式で作成したアニメーションバナー(FLASHバナー
  • PNG形式のアニメーション画像

参考:
アップロードされたディスプレイ広告の仕様|Google広告ヘルプ
ディスプレイ広告: クリエイティブ作成時のおすすめの方法に関するガイド|Google広告ヘルプ
YDNで使用できない画像|Yahoo!広告

用意しておいたほうが良い!レスポンシブディスプレイ広告の画像サイズ

レスポンシブとは、多様なPC・スマホデバイスや掲載枠に、入稿内容を都度、最適化して配信する広告タイプです。

1種類の広告を入稿するだけで、豊富なデバイスWebサイトに最適化された広告を配信でき、たくさんのサイトでの表示を期待できるので、ぜひ用意したいフォーマットだと言えます。

GDNのレスポンシブディスプレイ広告はどう用意すればいい?

  • サイズ大画像(1200×628)
  • サイズ小画像(300×300)
  • 1ファイルあたりの最大容量:5,120KBまで

<NG画像>
-画像の20%以上を文字・ロゴが覆っている画像
-アニメーション画像(GIFアニメなど)

Yahoo!広告では「インフィード広告」と呼ぶ

Yahoo!広告では「インフィード広告」と呼び、入稿すべきサイズはGDNと同じです。

  • サイズ大画像(1200×628)
  • サイズ小画像(300×300)

参考:
レスポンシブ広告の要件|Google広告ポリシーヘルプ
【ディスプレイ広告】「レスポンシブ」で実感できる広告効果とは?|Yahoo!広告

画像の力で、視覚的に強くユーザーを惹き付ける「ディスプレイ広告」

ディスプレイ広告は、テキストのみで構成される「リスティング広告」と比べると、事前のクリエイティブ準備にやや手間がかかるとも言えます。また、この記事で解説してきたように、画像制作面での注意点も多数あります。

しかし、ユーザーに対して画像で視覚的に、ファーストビューで強力にアピールできる分、訴求力が高く、より多くのクリックやコンバージョンを期待できることが大きなメリットです。Web広告運用に慣れてきた方は、「ディスプレイ広告」についても出稿のポイントを理解して、ぜひ活用していきましょう。

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