Webには正解が無いからこそ無限の可能性がある

**津田氏:**飯髙さんは、ferretに入る前は編集の経験はあったんですか?

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**飯髙:**僕は編集経験なかったんですよね。2011年に個人ブログを始めて、twitterやFacebookを活用することでトラフィックがとれるようになって。
これはビジネスでも活用できると思い、前々職でオウンドメディアを立ち上げて半年ちょいで100万PVに到達したんですが、編集もライティングも独学でやっていました。
ただ、その後も複数のメディアの立ち上げや企業のオウンドメディアを手伝うことはあったのですが、基本的にはサブ業務といった形でした。
そこで次のステップとして、ferretで本気でやってみようということでジョインしました。

**津田氏:**それで良いと思いますけどね。僕も、誰も教えてくれなかったので原稿の書き方や取材の仕方、編集のやり方は全部独学でした。でも独学だからこそ、いろんな面で応用がきくんだろうなとも思います。新しいジャンルでも自分でやり方を見つけていける。

**飯髙:**そうですね。変に型はできて無いかなと思っています。ある程度ルールがあれば書ける感覚はありますね。

**津田氏:**雑誌の編集だとある程度の「型」はありますが、Webの場合は正解がないですからね。
正解がない分、これからいくらでも新しいことができる。

最近になってオウンドメディアが話題になっていますが、よく考えると全然新しい概念ではないんですよね。紙では昔からやっているし。
それで言うとオウンドメディアの最高峰は資生堂の「花椿」とか博報堂の雑誌「広告」だと思いますね。

質や面白さでいうと、Webのオウンドメディアはまだ紙には勝ててないんじゃないかなと思います。そこまで本気でやっているWebはまだ無い。
でもそれはWebがダメだと言っているんじゃなくて、伸びしろがあるっていうことです。
早く紙を追い越しちゃえよと思っているし、自分もそういうチャレンジを40代はしていきたいなと。

まとめ

オウンドメディアは、自社の利益を上げるためにやるものだと捉えている事業者がほとんどだと思います。
しかし、潜在層を獲得するためのオウンドメディアを運営するのであれば、自社だけでなく業界全体のファン獲得に貢献できてこそ意味があると津田氏は述べています。

「情けは人のためならず」ということわざがありますが、他者への施しは最終的に自分自身に還元されるという考えは、コンテンツマーケティングの根幹を成しています。
オウンドメディアもその思想のもとで設計されるべきで、「ユーザーにとって有益な情報は何なのか」「どのような形式であれば伝わりやすいのか」を考え抜けるかどうかが決め手となります。

特にWebでオウンドメディアを構築する場合、インタビューでの指摘があったとおり決まった型や成功法則がありません。
だからこそ、情報をどのように、どこのプラットフォームでアウトプットすれば自社の潜在顧客に届きやすいのか、常に試行錯誤して改善を重ねる必要があります。

自社のユーザーを思いやる力を軸に置き、あらゆるプラットフォームコンテンツ形式を試してみましょう。
変化の激しい時代で生き残っていくためには、軸を持ちながら変化を受け入れる姿勢が不可欠です。

インタビュー前編はこちら
【津田大介氏特別インタビュー】あらゆる企業がメディア化する今、情報発信側が見失ってはならないものとは(前編)