10. 大胆なタイポグラフィ

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▲ ロゴや中央の「STREET FOOD」の文字が印象的なBlock16のホームページ

ミニマルなデザインにしたいのであれば、ヘッダータイトルなどの文字を美しく見せるために余白を上手に使ってみてください。サイズを極端に大きくしたり、普段では使わないようなWebフォントを使用してみたり、一般に使われるフォントを大胆に活用したりすると、かなり印象的です。Google FontsやAdobe Type Kitのおかげでどのフォントを使うかの選択肢も広がり、ブラウザのデフォルトのフォントにこだわる必要もなくなってきました。

フォントサイズを複数組み合わせることで、大きなインパクトが生まれ、ページに一体感が生まれます。異なったサイズのフォントを使うとヒエラルキー(重要度の「階層」)が生まれ、ユーザーも情報のレベルを捉えやすくなるので、ほしい情報を探しやすくなります。フォントが大きければその分ページの重要なメッセージを伝えることができる一方で、小さいフォントを使えば周りの要素をサポートするメッセージの役割を果たします。フォントサイズを独創的に使いこなすことで、Webデザイナーは見た目においても動きのあるページを作ることができます。

さらに、IT企業が開発したフォントが登場しました。UPSの「UPS Sans」に始まり、Apple社の開発した「San Francisco」やAndroidの「Roboto」などは、ブランドアイデンティティを感じる好例でしょう。もちろんこうしたフォントを作るには時間も費用もかかりますが、他社との差別化を図る上で強力な効果を発揮してくれます。

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▲ San FranciscoはApple Developerでダウンロードできます

そして、従来から使われているフォントも、もっと独創的な形で使われています。ベタ塗りの四角形に穴が空いているようなデザインを施したり、オーバーレイをかけた大胆な見せ方をしたりする方法です。また、古くからあるフォントをあえてヴィンテージ風にすることで、新しく登場したフォントと対照的に使う手法も登場しました。

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▲ 切り抜きに様々な写真を覗くようなデザインのTALK PRのホームページ

しかし、GitHubに代表される主要なプラットフォームの中には、新しいどころかシステムにデフォルトで入っているフォント(システムフォント)を使っているところもあります。Webフォントなどのカスタムフォントは他のホームページと差別化することもでき、何よりも美しい表現が可能ですが、場合によっては読み込み速度が低下するなどのマイナス面も起こることがあります。GitHubのようなプラットフォームが快適に使えるのは、ArialやHelveticaのおかげかもしれません。