近年、広告媒体として注目を集めているビジネス特化型SNS「LinkedInリンクトイン)」。LinkedIn広告の導入を検討している企業も多いのではないでしょうか?

LinkedIn広告は、マーケティング予算に限りがある企業やビジネスに特化した配信先を探している企業、ターゲットを正確に定めて広告を配信したい企業に向いています。

まずはLinkedIn広告の特徴を理解して、自社の商品・サービスとの親和性を見極めることが大切です。

今回の記事では、LinkedIn広告のメリットや配信の流れ、注意点を紹介します。この記事を読むことで、効率的にLinkedIn広告を活用できるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

  1. LinkedIn(リンクトイン)とは
  2. LinkedIn(リンクトイン)広告のメリット
  3. LinkedIn(リンクトイン)広告の特徴と活用シーン
  4. LinkedIn(リンクトイン)広告配信の流れ
  5. LinkedIn(リンクトイン)広告を配信する際の注意点
  6. LinkedIn(リンクトイン)広告を効果的に配信しよう

LinkedIn(リンクトイン)とは

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LinkedInリンクトイン)とは、シリコンバレーの企業が運営するビジネス特化型のSNSです。

登録者数は7億3,800万人以上、登録企業は5,500万社以上を誇り、日本国内にも200万人を超えるユーザーが存在します。

企業、もしくは個人の情報源として参考にしたり、同僚や取引先とメッセージを交換したり、活用方法はさまざまです。

近年はビジネスに関心の高いユーザーに広告を配信できるSNSとして、BtoB企業の間でも注目を集めています。

LinkedIn(リンクトイン)広告のメリット

LinkedIn広告を活用することで、どのようなメリットを得られるのでしょうか?ここでは、LinkedIn広告のメリットを紹介します。

ビジネスに興味があるユーザーが多い

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Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)などのSNSと比較すると、LinkedInビジネス目的で使用しているユーザーが多い傾向にあります。多くのユーザーは「キャリアを伸ばしたい」、「新しい機会を探す」、「リーダーや専門家から学びたい」などの目的意識を持っています。

そのため、プライベート目的のユーザーではなく、ビジネス目的のユーザーに直接広告を配信することが可能です。ターゲットの精度が高まるので、無駄なコストを削減できます。

さらに、LinkedInは決裁者層の多い30代半ば〜50代半かつ上級管理職のユーザーが多い点が特徴に挙げられます。決裁者層へ直接アプローチできるので、機会創出に有効なSNSなのです。

高度なターゲティングが可能

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LinkedInには、自己紹介や経歴(学歴・職歴)、実績、免許・資格、スキルなどをプロフィール情報として登録する仕組みで、その情報に基づいたターゲティングを実行できます。

精度の高いターゲティングを行えるので、費用対効果の高いマーケティングを実現できるのです。

例えば、IT企業など特定の分野に絞ることができますし、コンサルタントなど特定の役職に向けて広告を配信することもできます。

ユーザー数だけで見るとFacebookの方が規模は大きいですが、LinkedInは特定のターゲットに絞った広告を配信するのに最適なのです。

広告を出稿している企業が少ない

LinkedIn広告を活用するメリットとして、広告を出稿している企業がまだ少ない点が挙げられます。

SNS広告BtoB企業の間でもすっかりと定着し、多くの企業がマーケティング戦略にSNSを取り入れています。

しかし、LinkedIn広告を導入している企業は少なく、競合が少ない環境で広告を配信できるのです。

そのため、LinkedIn広告は競合と差をつけたい企業に向いています。

スモールスタートできる

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広告を配信する際にコストを懸念する企業は多く見受けられます。しかし、LinkedIn広告低コストから始められるので、始めやすい点がメリットです。

LinkedIn広告は最低出稿金額が160円と定められおり、一見TwitterやFacebookの1円と比較すると高い設定のように見受けられます。しかし、競合が少ないため競争が起きにくく、掲載コストを抑えられる可能性も高いのです。

また、LinkedIn広告費はターゲットユーザー、入札方法、目的、広告の関連性スコアによって変わってきます。

予算オプションについて以下のページで紹介されていますので、ご参照ください。

キャンペーン予算について – 概要

LinkedIn(リンクトイン)広告の特徴と活用シーン

LinkedIn広告はどのようなシーンで活用できるのでしょうか?LinkedIn広告の特徴と併せて確認していきましょう。

海外マーケティングに強い

LinkedInは世界中のインフルエンサー(シニアレベル)や経営幹部、意思決定者、MBA取得者、オピニオンリーダーが利用しているSNSです。海外展開している企業は、LinkedIn広告を使用することで、このような層のユーザーにメッセージを届けられます。

また、LinkedIn広告のターゲティング地域を日本ではなく、海外に設定することで、リーチできるユーザーの幅を国外に広げることが可能です。

さらに、視覚的に情報を伝えやすい動画コンテンツを活用して、海外ユーザーの興味・関心を高めようとしている企業も見受けられます。

このように、LinkedInは海外マーケティングにも活用できるプラットフォームなのです。

BtoBにも最適?LinkedIn広告の活用事例

先述した通り、5,500万社以上の企業がLinkedInに登録しており、プロモーションをはじめ、採用や情報収集などの目的で活用されています。また、ビジネスに関心の高いユーザーや企業が使用していることから、LinkedIn広告BtoB企業にも向いているのです。

例えば、インバウンドマーケティング関連のソフトウェアを扱うアメリカ企業のHubSpot(ハブスポット)は、企業のマーケティング担当者に向けてLinkedIn広告を配信しています。

LinkedIn広告の配信を通して、認知度拡大や質の良いリードの獲得、配信コンテンツへのスピーディーなフィードバックなど、さまざまなメリットを実感しているそうです。

LinkedIn(リンクトイン)広告配信の流れ

LinkedIn広告を配信するには何から始めるといいのでしょうか?ここでは、LinkedIn広告配信の流れを紹介します。

目的を設定する

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まず、LinkedIn広告を配信する目的を設定しましょう。認知度向上やリード獲得、求人など、目的によって広告フォーマットやターゲットなどが異なるので、最初に設定することが大切です。

LinkedIn広告の目的としては、主に以下のものが挙げられます。

  • ブランド認知
  • ウェブサイト訪問
  • エンゲージメント
  • 動画視聴
  • リード獲得
  • ウェブサイトコンバージョン
  • 求人応募者

マーケティングフェーズに応じた目的を選択することで、併用すべき広告運用などを明確化できるため、効率的に広告を運用できます。

ターゲットを設定する

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ユーザーのプロフィール情報に基づいて、広告を届けたいターゲットを絞ります。

LinkedIn広告は、プロフィール情報を組み合わせた高精度なターゲティングが実施可能で、「AND/OR」などの設定も細かく行えるのが特徴的です。

この高精度なターゲティング機能を利用することで、効率的にユーザーに情報を届けられるため、費用対効果を高めることもできます。

さらに、直近でウェブサイトに訪問したユーザーやターゲット企業の意思決定者、インフルエンサーなど、類似オーディエンスを作成することで、より高度なターゲティングを目指すことが可能です。

広告フォーマットを選択する

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広告配信の目的やターゲットを設定した後は、広告フォーマットを選びましょう。LinkedIn広告にはさまざまな広告フォーマットがあり、目的によって最適なものが変わってきます。

BtoB企業によく使用される広告フォーマットとしては、検索キーワードに応じた広告を表示する「スポンサードサーチ」や、人と会話しているような感覚で広告を表示する「メッセージ広告・会話型広告」が挙げられます。

他にも、ダイナミック広告やシングル画像広告、カルーセル広告、シングル求人広告など、さまざまな種類があり、それぞれ強みや特徴も異なります。

成果を分析する

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広告を配信した後は、成果を分析することが重要です。分析を通して改善点や継続すべきポイントを明確にし、次の施策へとつなげることができます。

例えば、Insightタグを利用することで、ユーザーがウェブサイトでどのような行動をしているか、どれくらいのCVを獲得できたかなどを可視化することが可能です。

加えて、訪問者の詳細を明らかにする「レポート機能」や、エンゲージメント数や実際にターゲットできる数を軸にした「アカウントエンゲージメントスコア」を活用できます。

LinkedIn(リンクトイン)広告を配信する際の注意点

LinkedIn広告を配信する際は、いくつかのポイントに注意する必要があります。より成果を高めるためにも、注意点を意識することが大切です。

ターゲティング言語に注意する

LinkedIn広告ではターゲティング言語を設定できますが、「日本語」ではなく「英語」に設定することをおすすめします。日本語に設定していると、ターゲットオーディエンスの規模が小さくなってしまうためです。

LinkedInはグローバルなプラットフォームであるため、設定言語を英語にしているユーザーも少なくありません。地域を日本に設定した場合でも、言語を日本語から英語に切り替えるだけでアプローチできるユーザー数が拡大するのです。

ターゲティング言語を設定する際に、ターゲットオーディエンスの規模も確認できるので、必ず確認するようにしましょう。

質の高いコンテンツを制作する

LinkedIn広告を通じてユーザーの関心・興味を高めるためには、質の高いコンテンツを制作することが重要です。魅力的なコンテンツを制作できていないと、ユーザーに見てもらえず、十分な情報を届けることができません。

例えば、動画コンテンツを活用する場合、冒頭部分でユーザーの興味を引かないと、離脱率が高まってしまいます。ユーザーに届けたい訴求ポイントなどを冒頭部分に取り入れて、最後まで視聴してもらえるような工夫が必要です。

画像やテキストの場合でも、ユーザーにメッセージが伝わるようなコンテンツを制作しましょう。

広告ポリシーを確認する

LinkedIn広告を配信する前に、必ず広告ポリシーを確認しましょう。広告ポリシーに沿った内容でないと、せっかくコストをかけてコンテンツを制作したとしても、配信できない可能性が生じます。

違法な商品・サービスを配信することはもちろん、仮想通貨の取引に関する広告や政治的内容を含む広告、たばこ製品の広告などは禁止されているので、注意しましょう。

また、アルコールが制限されている国があったり、出会い系サービスは18歳未満をターゲットに設定できなかったりなど、商品・サービスによっては広告配信方法にも制限があります。

広告ポリシーについては、以下の公式ページからご確認いただけます。
LinkedIn広告掲載ポリシー

LinkedIn(リンクトイン)広告を効果的に配信しよう

今回の記事では、LinkedIn広告を検討している方に向けて、LinkedIn広告の基本的な情報や配信の流れ、注意点を紹介しました。

LinkedInはビジネスに特化したプラットフォームであり、BtoB企業のマーケティング課題を改善できる可能性があります。

広告出稿の経験が少ない、BtoB向けの広告運用方法を知りたいという企業は、広告代理店やマーケティング企業に依頼する方法も視野に入れると良いでしょう。専門的な知識やノウハウに基づいた施策を実行できます。