自社のWebサイトで思ったような成果が出ておらず、改善しようとは思っているものの「どのように改善すべきかわからない」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

Webサイトを改善して成果を出すためには、現状の問題点を把握した上で適切な施策を講じる必要があります。

この記事では、Webサイト改善するための方法コツについて解説します。成功事例役立つ資料も紹介しますので、Webサイトのパフォーマンス改善に取り組みたい担当者の方は、ぜひご覧ください。

目次

  1. Webサイト改善のやり方とは?
  2. Webサイトを改善する際に注視すべき3つの重要指標
  3. 広告効果最大化のための【LP改善チェックリスト】
  4. Webサイトで継続的に成果を出すにはABテストが重要
  5. BtoBサービスの問い合わせを増やす「Web接客」とは
  6. CVR改善事例3選!成功サイトの顧客体験ノウハウ
  7. Webサイトを改善して収益向上につなげよう

Webサイト改善のやり方とは?

Webサイトのパフォーマンスが思わしくない場合、やみくもに改善しようとするとかえって改悪してしまう恐れがあります。そのため、まずはWebサイト改善の正しいやり方を把握しておきましょう。

一般的に、Webサイトの改善は以下のような流れで進めていきます。

  1. サイトを分析し、現状を把握する
  2. 分析結果のデータから課題を見つける
  3. 課題を解決するための改善策を検討する
  4. 改善策を実行する
  5. 施策の効果を測定し、PDCAを繰り返す

まずはWebサイトのデータを分析して、どのような問題があるのかを明らかにしましょう。課題が見つかれば「どこを改善すべきか」「どんな施策を立てるべきか」といったポイントが見えてきます。

Webサイトを分析する際に見るべき指標は、次の章で解説します。

成果を出す施策や事例をチェック

Webサイトを改善する際には、自分たちだけで施策を考えるのではなく、成果が出やすい施策や他社の事例なども参考にしましょう。

すでに他の会社が成功している施策・事例を参考にすることで、一から施策を考案する手間が省けますし、自社も同じような成果を得られる可能性があります。Webサイトの改善に成功した事例やノウハウについては、この記事の後半で紹介していますので、ぜひご覧ください。

Webサイトを改善する際に注視すべき3つの重要指標

Webサイトで思うような成果が出ていない場合は、まずは指標をもとにデータを分析し課題を明確にする必要があります。Googleアナリティクスなどのツールを使って、ここで紹介する重要指標をチェックしてみましょう。

1.リピート訪問率

リピート訪問率は、1人あたりのユーザーがサイトを何回訪れているかを示す指標です。Webサイトのコンバージョンを増やすには、このリピート訪問率を高める必要があります。

▼リピート訪問率の算出方法
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リピート訪問率が低い場合は、ユーザーが何度も訪れたくなるような魅力のあるサイトになっていない可能性があるため、UIUXコンテンツなどを改善する必要があるでしょう。

2.ページビュー/セッション

ページビュー/セッションは、1アクセスあたりのサイトの閲覧数であり、ユーザーが1回の訪問でどれだけ回遊したかを確認するための指標です。以下の式で算出できます。
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ユーザーがサイト内をどれだけ見て回ったかを測る指標であるため、数値は大きい方が望ましいとされています。

ただ、数値が高い場合はサイトの構造や使い方などが分かりづらく、ユーザーが迷子になっているケースもあるため、単純な値の大小で良し悪しを判断するのは困難です。そのため、直帰率やコンバージョン率などの指標もあわせて確認しましょう。

3.コンバージョン率

コンバージョン率は、サイトに訪問したユーザーのうち、そのサイトの目標(商品の購入、問い合わせ、資料請求など)を達成できた割合を表す指標です。

▼コンバージョン率の算出方法
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コンバージョン率が低いと売上が伸びず、逆に高いと売上が増えていくため、Webサイトの成果を測るために欠かせない指標となっています。

広告効果最大化のための【LP改善チェックリスト】

LP(ランディングページ)は、ユーザーが自社の広告をクリックした際に最初に訪れるWebページです。ここでは、Web広告やLPの成果が思わしくない場合にチェックすべきポイントを紹介します。

LPを改善すべき理由

LPを改善すべき理由は、大きく次の2つです。

  • 変化するユーザーのニーズに対応していく必要がある
  • 時間とともにクリエイティブが摩耗しCVRが低下する

基本的に、CVにつなげるためには顧客ニーズに合ったLPを作らなければなりません。しかし、顧客ニーズはマーケットの変化によっても変わってくるため、定期的にユーザーの視点に立った作りになっているかを確認する必要があるのです。

また、同じバナーやLPが何度も同じユーザーに表示されていると、見飽きられてしまい効果が次第に悪化していきます。そのため、LPはただ作って終わりにするのではなく、定期的に見直し、改善していくことが重要です。

LP改善のためのチェックポイント

LPを改善するにあたって見直すべきポイントは以下の通りです。

構成

  • ユーザーが購入に至るまでの心理を理解し、購入に導くためのポイントを押さえているか
  • 広告クリエイティブと整合性は取れているか?

デザイン

  • ファーストビューで的確な訴求ができているか
  • Webサイトにおける基本視線導線に合わせた情報の配置になっているか?
  • 文字の視認性はどうか?

CV

  • ボタンをどこに配置しているか
  • ボタンはクリックしたくなるように工夫されているか

フォーム

  • 入力項目は多くないか?
  • 無駄な情報はないか
  • エラー内容がわかりやすく表示されているか

自社のLPをチェックし、達成できていない項目があった場合は改善しましょう。

▼LP改善のポイントついての資料はこちら

成果の出るLPデザインのポイント【チェックリスト付き】クリエイティブ例も紹介

成果の出るLPデザインのポイント【チェックリスト付き】クリエイティブ例も紹介

Webサイトで継続的に成果を出すにはABテストが重要

WebサイトやLPを改善して成果を出し続けるためには、ABテストも活用しましょう。

ABテストとは

ABテストとは、WebサイトやLPのコンバージョン率を最適化するための施策です。一部の要素のみが異なるAパターンとBパターンという2つのページを用意し、どちらの方がコンバージョン率が高いかを測定します。

【WebサイトでABテストを行う場合の例】

コンバージョンボタンの位置やデザインのみが異なるサイトを2つ公開し、両者の成果を比較する。

ABテストを実施することで、より成果につながるWebサイトへとブラッシュアップできるので、売上の向上につながります

成功するABテストの運用ポイント

ABテストで成果を出すには、以下の3つを明確にした上で仮説を立て、ページを作成することが重要です。

  • 「誰に」伝えるか
  • 「何を」伝えるべきか
  • 「どのように」伝えるか

その場の思いつきで要素を変更する、といった場当たり的なABテストでは、なかなか成果にはつながりません。成果を出すためのLPデザインのコツを以下の資料で詳しく解説しています。

▼成果の出るLPデザインのポイントをまとめた資料はこちら

成果の出るLPデザインのポイント【チェックリスト付き】クリエイティブ例も紹介

成果の出るLPデザインのポイント【チェックリスト付き】クリエイティブ例も紹介

BtoBサービスの問い合わせを増やす「Web接客」とは

サイト経由での問い合わせが少ない場合は、Web接客を導入することで改善できる可能性があります。Web接客とは、Webサイトに訪れたユーザーに対して、オンライン上で接客を行うことです。例えば、以下のようなものがWeb接客に該当します。

【Web接客の例】

・Webサイト上でお知らせやおすすめ商品などをポップアップで表示する
・Webサイト内にチャット欄を表示し、顧客とやり取りする

BtoBにこそWeb接客が必要な理由

BtoBサービスのサイトにこそWeb接客が必要な理由としては、以下の2つがあります。

  • BtoCと比べて検討期間が長い
  • 競合他社のサービスと比較されやすい

BtoBビジネスでは、BtoCよりもユーザーの検討期間が長いため、継続的なアプローチが必要となります。Web接客を活用することで見込み客との接触回数が増えるので、受注確度を高めることが可能です。

また、Web接客を通してユーザーが求める情報を提供することで他社との差別化になることもあります。

Web接客を活用したサイト改善事例

ここでは、サイト改善の取り組みとしてWeb接客を導入した企業の成功事例を紹介します。

●サービス資料請求のCVRが350%に向上

資料請求のCVRが低く、それを改善するためにWeb接客を導入した事例です。

【実施した施策】

ユーザーが閲覧しているページをもとに興味のある内容を自動で判定し、ユーザーがページを読み終わったタイミングで、関連資料のダウンロードを促すバナーを表示。

上記を行った結果、興味コンテンツとタイミングを最適化した訴求を実現でき、資料請求のCVRが350%に上昇しました。

●離脱率が2%改善

ユーザー1人あたりの訪問回数は多いものの、なかなかCVに至らず離脱するユーザーが多いという課題を抱えた企業の事例です。

【実施した施策】

サイト利用をサポートをするポップアップバナーを設置し、訪問回数別に最適化した質問を表示。ユーザーの疑問に対話形式で応えるコンテンツに誘導。

上記を行ったところ、ユーザーの悩みをスピーディーに解決することにつながり、離脱率が2%改善しました。

CVR改善事例3選!成功サイトの顧客体験ノウハウ

Webサイトでは、CVR(コンバージョン率)を改善することでリード獲得や売上アップにつながります。ここでは、CVRの改善に成功した事例を紹介します。成功しているサイトの特徴をつかみ、自社サイト改善にお役立てください。

1.CVRが1.73倍に【キッズアパレルEC】

課題として、「よくある質問」の導線がフッターにしかないため見つけられないケースが多く、購入に対し不安を持ったまま離脱するユーザーが多く見受けられました。

そこで、購入を検討しているユーザーに対して「よくある質問はこちら」というバナーを表示し、ポップアップで「ご利用ガイド」を表示したところ、CVRが1.73倍に向上しました。

2.CVRが1.8倍に【化粧品EC】

カートに商品を入れたまま離脱するユーザーが多く、CVにつながらないという課題を抱えた企業の事例です。

改善策として、カートに商品が入っている状態でサイト内に長く滞在している場合に、カートに商品が入っていることをリマインドし、すぐにカート内を確認できる導線を設計。その結果、かご落ち率が改善CVRが1.8倍アップしました。

3.CVRが2.4倍に【食品EC】

季節によって繁閑差がある商品を扱っており、季節の終盤になってもキャンペーンが十分に周知されておらず購入数が低下していた事例です。

キャンペーンページを閲覧していないユーザーが関連性の高い商品のページを訪れた際に、キャンペーンバナーを表示する施策を行いました。さらに、残り日数をカウントダウンすることでエントリー意欲を後押しすることで、CVRが2.4倍になりました。

Webサイトを改善して収益向上につなげよう

Webサイトの運営では、「成果が出ない」「収益につながらない」など、思ったほどの効果が得られないことも少なくありません。そうした場合には、サイトの課題を明確にした上で改善を行いましょう。

Webサイト改善は、正しい改善の流れに沿って適切な施策を行うことが近道です。成功事例などを参考にしながら、Webサイト改善で収益の向上を目指しましょう。