「ホームページを制作したいけど、自分では知識・スキルがなく作れない」
「Web制作の専門家に、見た目も機能も充実したホームページを作成して欲しい」

このような理由からホームページの制作会社を探している方も多いのではないでしょうか。ただ、ホームページを制作する会社は個人から大手企業まで数多く存在し、正直どこを基準に選べば良いのかわからない、という方も少なくないはずです。

今回は、ホームページ制作会社に依頼する場合の制作フローと、制作会社選びの4つのポイントを解説します。

いざ契約してから「ビジネスの成果につながらない」とならないよう、事前に基本的なポイントを押さえておくことをオススメします。

目次

  1. ホームページ制作の内製と外部委託のメリット・デメリット
  2. ホームページ制作の費用相場
  3. ホームページ制作の費用を抑えるポイント
  4. ホームページ制作会社に委託した場合の制作フロー
  5. ホームページ制作会社選び4つのポイント
  6. ホームページの運用を自社で行うならCMS提供会社もおすすめ

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ホームページ制作の内製と外部委託のメリット・デメリット

ホームページ制作を行う場合、内製(自社内で取り組む)もしくは外部委託(外部の制作会社に依頼する)という大きく2つのパターンが考えられます。

まずは、それぞれのメリット・デメリットを理解しましょう。

ホームページ制作を内製する場合

●メリット:スピーディーな公開作業が可能

「この新着情報を、なるべく早く公開したい」という場面等で、自社内で更新作業が完結すれば、ホットな情報を素早く顧客やステークホルダーに向けて発信することができます。

情報更新までにかかる期間を短縮でき、コスト面でも外注と比べて抑えることができます。

●デメリット:ノウハウやスキルに限界を感じる場合も

ホームページ制作・更新に必要なノウハウや、アウトプットに限界がある場合が想定されます。どのようなスキルの担当者を常駐させるかによって、制作に関する知見が属人的になってしまいがちだからです。

また、ホームページ経由でビジネスの成果(問い合わせや、売上など)を獲得したいと思っていても、担当者の保有スキル・知見・表現力とズレていると、望むような結果を得られない場合もあります。

ただ、近年は専門知識が無くても内製できるCMSを導入する企業も増えているので、選択肢として調査しておくと良いでしょう。

参考記事:CMSとは?導入するメリットや種類・特徴を初心者向けに解説

ホームページ制作を外部へ委託する場合

●メリット:これまでのノウハウによって成果に繋がりやすい

ホームページ制作に特化した実績を持つ会社から、豊富な知見・ノウハウを得られます。
ビジュアル面で表現の幅が広がるだけでなく、「ECサイトの構築」「マッチングサイトの構築」など、目的とアイデア次第では実現できることが広がり、ビジネス上の成果につながりやすいと言えます。

●デメリット:コスト、スケジュール面で懸念が出てくる場合も

「デザイン料」「素材(写真やテキスト)手配費用」など、内製の場合の人件費よりも多めに掛かることが多いと言えます。

また、専任でいつでもすぐに更新してくれるとは限らないので、情報更新までに掛かるスケジュールを常にある程度、余裕を持って見ておく必要があります。

ホームページ制作の費用相場

ひとくちに企業のホームページと言っても「自社の存在を広く知ってもらうためのサイト」「求職者に向けたサイト」「毎日、新規記事を公開していくためのサイト」など、さまざまな目的が考えられます。

目的別に見た、制作費用の相場は次表のとおりです。

項目 費用相場
一般的な企業ホームページ
コーポレートサイト)
40万円〜300万円
採用サイト
(自社の採用活動用)
10万円〜150万円
WordPressを使ったサイト
(サイト・ブログをテンプレートで簡単に作れる仕組みを活用)
3万円〜100万円
オウンドメディア
CMS=Contents Management Systemを取り入れたサイト。毎日の記事更新など、定期的に情報発信するためのサイト)
5万円〜300万円
ランディングページ
広告から着地するための1ページ
無料(※)〜数十万円
※価格重視で、内製でランディングページ作成システムなど活用した場合
ECサイト 無料(※)〜数千万円
※モール出店の場合の最安値
マッチングサイト等の大規模なサイト
(独自のシステム構築を伴う場合)
100万円〜数千万円

費用はどのようなホームページを作るかによって異なる

前出の表で示したとおり、「どのようなホームページを作りたいか?」によって、制作費用相場は大きく変動します。

●ページ数

大規模サイトならその分、制作過程でたくさんの工数が掛かるので、トータル費用も大きくなります。

●ビジュアル面のクオリティ、表現

「競合他社とビジュアル面での優位性を打ち出すべく、オリジナルデザインにこだわりたい」
「テンプレート(定形のデザイン)は使いたくない」
「サイトトップに動画を掲載して、訴求力を高めたい」
など、ビジュアル面のクオリティ・表現にこだわればこだわるほど、工数が大きく掛かるので、費用は多額になります。

●独自のシステム構築

マッチングや採用管理システム、ECなど、自社のためだけに独自のシステムを一から構築しようとすると、多額の費用を伴います。

「ECをやるなら、安価で利用できるモール内に出店する」など、既に提供されているシステムを利用すれば、費用を抑えることができます。

ホームページ制作の費用を抑えるポイント

コストをなるべく抑えるコツをご紹介します。

写真やテキストなどの素材を準備する

外部の制作会社に依頼する場合でも、ホームページ内に掲載する写真、テキスト、動画など、「素材」はできる限り自社から提供しましょう。

一から制作会社が準備する(取材、執筆、撮影)工数を省けるので、制作費用を抑えられます。

WordPressなどのテンプレートを利用する

WordPressとは、世界中で利用されている、サイトやブログを簡単に作れる仕組みです。
テンプレートとは、WordPress内で利用できる、定形デザインのことです。
WordPressのテンプレートは数千種類もあり、色味を少し変更できたり、業種やサイト目的に合わせて最適なものを選べます。
「テンプレートを活用する手もアリ」と考えれば、制作会社が一からデザインを起こす必要がなくなるので、大幅に費用を抑えられます。

ワイヤーフレームを準備する

ワイヤーフレームとは、ホームページの構成を下書きした設計図のことです。

ワイヤーフレーム制作の段階から制作会社に頼むと、その分の工数も上乗せして考慮しなくてはなりません。

「ここに写真を置いて、ボタンはここに配置して…」など、どんな構成のページにしたいのか自社内で考えて制作会社との間ではじめに共有すれば、外注先の工数を抑えられるのでコストダウンにつながります。

依頼先によっても費用は異なる

ホームページ制作の請負先としては

  • 広告代理店
  • Web制作会社
  • フリーランス

など、複数の依頼先が考えられます。

●広告代理店

オウンドメディアやWeb広告の運用コンサルティングや、集客施策、サイト分析・改善のコンサルティングまで継続的に提供されることが多いです。

オプションサービスが多い分、月額費用が多額になりがちです。

また、多数の案件を抱える大規模な支援企業では、対応までにかかるフットワークがやや鈍い場合も想定されます。

<相場>
200万円以上

●Web制作会社

ひとくちにWeb制作会社と言ってもさまざまな規模の会社があります。
提供サービス内容が「ページ制作」に特化していれば、費用は比較的安価で済みます。
中小企業や個人事業主であれば、小規模な制作会社を選ぶことで、ビジネス規模やスピード感がフィットし、フットワーク軽く柔軟に動いてもらえることが多いです。
また、WordPress活用が得意な会社も数多く存在しています。

会社の規模が大きいと、人件費を高めに設定している場合が多いです。会社規模によって、やや価格帯に幅が生じることがあるとおぼえておきましょう。

<相場>
30万円〜300万円

●フリーランス

価格重視の場合、フリーランス(個人)に依頼すると安価に対応してもらいやすいです。

ただし、保有スキルや、対応スピードが属人的で、実際にどんな対応クオリティなのか、やりとりが発生してみなければ、全くわからない場合も多いと言えます。

<相場>
10万円〜20万円

●CMSで自社制作

ホームページ制作時の費用だけでなく、その後の運用スピードや依頼時のコニュニケーションコストなどを考慮したトータルのコストで見ると安くなるため、近年ではCMSで制作する企業が増えています。
参考:Webサイトの半数以上がCMSで作られている|ITトレンド

費用はどこまで自社で制作するかによって大きく変わりますが、初期段階の制作を依頼して、その後の変更やページ追加などは自社で簡単にできるサービスもあるので、選択肢として検討すると良いでしょう。

<相場>
0円〜100万円

ホームページ制作会社に委託した場合の制作フロー

まずは、ホームページ制作会社を選ぶ前に、制作会社に発注してからホームページ公開までの基本的なフローを把握しておきましょう。
  

1. 仕様書の作成

制作会社に発注する前に、ホームページの仕様を双方で了解しておく必要があります。ホームページの目的や公開したいページ内容を共有し、制作会社から仕様書が提案されます。企業によっては発注前でも、仕様書だけでなくデザイン案を提案されることもあります。

この時、事前に自社側でも仕様書に盛り込んで欲しい内容まとめた、RFP(提案依頼書)を作成しておくことで、やり取りがスムーズになります。

参照:提案依頼書(RFP)の基本的な構成と作成するためのポイント|ferret
  

2. 契約

実際に依頼する際は、プロジェクトが動き出す前に、業務委託契約書のような契約書を取りかわして契約します。

その理由は、ホームページ制作の場合制作が始まってから、素材の収集に手間がかかったり、新しいページを追加する必要があったりといった予期せぬ事態が発生する可能性があり、そうした場合に双方でトラブルにならないようにするためです。

これは企業に依頼する場合だけではなく、個人でホームページ制作を請け負っている場合でも同様です。

参考:契約書とは?契約書の定義を理解して、ビジネストラブルを避けよう!|ferret

3. ホームページ構成の制作・提案

ホームページを制作する上では*「サイトマップ」*と呼ばれる、ホームページの設計図が必要となります。仕様書をもとに、サイトマップを作成し、ホームページの骨子を決めます。

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4. 素材収集

自社の商品やサービスの紹介する際、ページ内で使用する写真などの素材は必要不可欠です。

例えば、会社概要を作成する際に代表や取締役の写真や挨拶文が必要となることもあります。その際、制作会社によってはカメラマンの手配についても相談することが可能です。相談する際は、写真撮影やバナーなどの作成は別途費用がかかることも十分に考えられますので注意しましょう。また、自社で素材の提供を行う場合は社内の関係部署との調整が必要となります。
  

5. 制作

ホームページの仕様が決まり、素材も集まったら、本格的に制作がスタートです。基本的に制作会社に任せる作業ではありますが、都度チェックを求められる場合もあります。

6. 公開準備

ホームページ制作が完了し、実際にWeb上に公開するためには、以下のような準備が必要となります。

  • 独自ドメインの取得
  • サーバーの用意
  • 動作テスト

制作会社が行う場合もありますが、自社でサーバーを持っている場合などは調整が必要です。せっかく公開したホームページがすぐにシステム上の理由で見れなくなってしまったということにならないよう、きちんと最終チェックを行いましょう。

7. アフターフォロー

ホームページ公開後のアフターフォローは制作会社によって内容が異なります。保守点検のみを行う企業もあれば、現在の検索順位などSEOに関するレポートを発行する企業もあります。

中でも、Webマーケティング全般のコンサルティングも行っている企業では、広告の運用などの集客施策まで行う場合もあります。

参考:ホームページ制作・Web制作の流れ|ホームページ制作・Web制作会社 ウィッシュポケット

以下の記事も参考にしてください。

Webサイト制作の方法と流れを詳しく解説!BtoBの注意点も紹介

Webサイト制作の方法と流れを詳しく解説!BtoBの注意点も紹介

デザインやWeb制作のディレクション経験がない場合、自社のWebサイトはどのようにして制作すればいいのか戸惑う方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、Webサイトを制作する方法を3つ紹介するとともに、制作の流れやスケジュールの目安、注意点などを解説します。

ホームページ制作会社選び4つのポイント

では、ここからはホームページ制作会社を選ぶ上で押さえておきたい4つのポイントを解説します。
  

1. 提供しているサービスの範囲が自社に合っているか

ホームページ制作会社は、企業の規模や得意とする分野によってサービスの内容が異なります。

例えば、SEOに特化している制作会社であれば、公開後に検索上位を狙うキーワードの選定から内部対策、公開後のレポート提出までをサービスに含む場合もあるでしょう。
一方で、ホームページ制作のみを業務としている企業の場合、公開後にアクセスを増やすための分析・改善を行うことはありません。

ホームページをとおして何を行いたいのか、それは自社ではできないことなのかを考えた上で、制作会社ごとのサービス内容を比較検討するようにしましょう。
  

2. 支払い形態が「定額」か「都度支払いか

続いて、契約した制作会社の「料金の支払い形態」についても確認しておきましょう。

サービス内容に合わせて、料金のかかり方は異なります。ホームページの制作費を支払った後、運用費や改修費等など、その都度請求される場合もあります。月額費用内でまかなえる内容なのか、それとも別途費用が発生する内容なのかなども担当者間で確認する必要があります。
また、仮にSEOに特化した制作会社などでは検索順位が上がった場合のみ請求が発生する「成功報酬制」をとっている場合もあるので、その点についても契約を結ぶ際、もしくは都度チェックしておくことをオススメします。

●注意
ホームページのリース契約を持ちかけてくる制作会社には注意が必要です。リース契約の場合、途中解約を行う際に解約金を求められたり、解約後はホームページの権利がリース会社のものであることを理由に買い取る必要が出るケースもあります。リース契約を行う際は、事前によく考えてから契約するようにしましょう。

参考:[ホームページソフトなどのリース契約はしっかり考えてから!悪質な事業者とのトラブルにならないよう注意しましょう。 |中小企業庁]
  

3. 制作会社の強みを把握する

制作会社に発注する際に、押さえておきたいポイントの1つに「制作会社のカラー(強み)」があります。ホームページ制作・運用ができることは当然ですが、デザインや運用時の対応スピード、さらにはアクセス解析や分析など戦略面で強みをもつなど、それらは様々です。

例えば、ホームページへの集客方法の1つとして、「SEO(Search Engine Optimization)」という手法があります。日本語では「検索エンジン最適化」と訳され、Yahoo!やGoogleといった検索エンジンでの検索結果からホームページへのアクセスを増やす手法を指します。

SEOは基本的にホームページの内部を調整し、ユーザーのニーズに合わせたページを表示する方法です。その一方で、過去にはブラックハットSEOと呼ばれる、検索エンジンから推奨されていない方法も取られてきました。

SEOの知識がない制作会社の場合、公開されたホームページ検索結果に表示されず、アクセスの増加も見込めないといった可能性があります。また、ブラックハットSEOを行っている制作会社の場合、検索エンジンからのペナルティを受けて、検索結果にほとんど表示されなくなってしまう危険性もあります。

ホームページ制作会社を選ぶ際は、今回例に出したSEOに特色を持った制作会社など、どこに強みをもつ企業なのかを把握して、話を聞くとより良い選択ができるはずです。
    

4. 専門とする分野(業界)が自社に最適か否か

ホームページ制作会社を選定する際、必ず知りたい情報の1つに「制作実績」があります。そこで、仮に依頼しようと考えているあなたと同業界において制作実績が豊富だと、自然と信頼感が生まれたりするものです。

このように制作会社によっては、得意とする専門的な分野・業界というのも存在します。
特定の分野・業界に詳しい制作会社ほど提案してくれる内容にも説得力があります。特に、サービスの紹介が求められるホームページの場合、制作会社が自社のサービスを理解していないと共有の認識を持つのに時間がかかる場合があるため、自社の分野に関する専門性の有無は制作会社選びのポイントとなるでしょう。具体的に言うと、製薬会社や健康食品のメーカーなどホームページに掲載される内容に専門分野に特化した深い知識が求められる場合があります。

ホームページ制作会社ホームページなどで公開している実績を確認し、自社のサービスや業界への理解がある企業かは事前に調べておきましょう。

ホームページの運用を自社で行うならCMS提供会社もおすすめ

ホームページを作成している会社ではなくても、CMSを提供している会社であれば、ホームページを作成してもらえます。制作後の運用がスピーディで、修正依頼などの手間とコストを削減できるため、近年、CMSを導入する企業が増えているのが現状です。
参考:Webサイトの半数以上がCMSで作られている|ITトレンド

HTMLやサーバなどの専門知識が無くても運用できるため、ホームページだけ作成依頼をし、あとの管理や更新作業などは自分たちで行いたいと考えている場合は、CMSを活用したホームページ制作が特におすすめです。

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「制作会社に丸投げ」では、ビジネスの成果は出ない!

ホームページ制作会社に依頼する場合でも自社で行うべき作業は発生し、特にコンセプトやターゲットといった戦略部分は制作会社に頼るのではなく、自社でも考えることが必要です。

また、制作会社にも個人で行っているものやシステムの開発をメインにしている企業、Webデザインをメインに取り扱っている企業など、タイプが異なります。ホームページの実績だけではなく、メインの事業での実績やWebマーケティングに関する専門的な知識があるのかといったことも調べておくようにしましょう。

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