運用型広告でCV(コンバージョン)を獲得するためには、顕在層向けのキーワードでリスティング広告を出稿する方法が効果的です。しかし、競合の多いキーワードはクリック単価が上がりやすく、希望のCPAでCVを獲得できない場合があります。

この課題を解決するためには、動画広告を活用した準顕在層~顕在層向けの施策が有効です。この記事では、YouTubeショート動画広告Googleディスプレイ広告デマンドジェネレーションキャンペーンの活用法について解説します。

目次

  1. まずはリスティング広告で顕在層からのCVを獲得しよう
  2. 準顕在層~顕在層向けの動画広告に取り組むメリット
  3. 準顕在層~顕在層へのアプローチに有効なGoogleの広告媒体
  4. 準顕在層~顕在層向けの広告に取り組む際のポイント

▼準顕在層~顕在層向けの広告施策の詳細はこちら

Googleプロダクトを使ったフルファネルのアプローチ施策

Googleプロダクトを使ったフルファネルのアプローチ施策

準顕在層~顕在層向けの広告施策について解説します

まずはリスティング広告で顕在層からのCVを獲得しよう

運用型広告を初めて利用する場合は、まずは顕在層向けリスティング広告を出稿することがおすすめです。

リスティング広告は、ニーズが顕在化し何らかのキーワードで検索しているユーザーにリーチできるため、CVが発生しやすい傾向があります。そのため、リスティング広告を出稿することで、LP(ランディングページ)のキャッチコピーや訴求内容が適切かどうかチェックできます。

リスティング広告の顕在層向けのキーワードでCVが発生していない状態では、準顕在層向けの動画広告ディスプレイ広告でCVを獲得することは困難と言えるでしょう。そのため、まずはリスティング広告でLPの内容をブラッシュアップし、さらにCV数を増やす段階で動画広告などの施策に取り組むことがおすすめです。

準顕在層~顕在層向けの動画広告に取り組むメリット

準顕在層~顕在層向けの動画広告に取り組むと、CPAの改善や、検討段階のユーザーにいち早くリーチできるなどのメリットが得られます。主なメリットは次の通りです。

  • リスティング広告よりもCPAを抑えられる可能性がある
  • より多くのユーザーにリーチできる
  • 早いタイミングで認知を獲得できる

リスティング広告よりもCPAを抑えられる可能性がある

運用型広告のコストは、競合の広告主が多いほど高くなる傾向があります。準顕在層~顕在層向けの動画広告を活用すると、リスティング広告で人気の高いキーワードに入札する場合と比べて、競争が少ない状態での広告配信が可能です。そのため、クリック単価が高騰しているリスティング広告と比べて、CPAを抑えられる可能性があります。

より多くのユーザーにリーチできる

検索エンジンの結果画面に配信されるリスティング広告では、キーワードの検索ボリューム以上のユーザーへのアプローチはできません。一方、動画広告を活用すると、Webサイトなどのコンテンツを閲覧している幅広いユーザーリーチできます。より多くのユーザーを対象に広告を配信し、CVの最大化に取り組めることが、準顕在層~顕在層向けの動画広告施策に取り組むメリットです。

早いタイミングで認知を獲得できる

動画動画広告を配信すると、まだ検索行動に至っていない段階のユーザーに接触し、認知を獲得することができます。将来的に自社の顧客になり得るユーザーに早いタイミングで接触し、ニーズが顕在化した時に想起してもらいやすくなることも、準顕在層~顕在層向けの動画広告のメリットです。

準顕在層~顕在層へのアプローチに有効なGoogleの広告媒体

Googleが提供する複数の広告媒体を併用すると、準顕在層~顕在層のユーザーに効果的にアプローチできます。特に有効な広告媒体は次の3つです。

  1. YouTubeショート動画広告
  2. Googleディスプレイ広告
  3. デマンドジェネレーションキャンペーン(旧Find広告

準顕在層・顕在層にアプローチできるGoogleの広告媒体

出典:資料「Googleプロダクトを使ったフルファネルのアプローチ施策」

①YouTubeショート動画広告

YouTubeショート動画広告とは、縦長短尺動画コンテンツである「YouTubeショート」上に配信できる広告です。

YouTubeショートは幅広い年齢層に利用されているため、動画広告を出すことで自社がターゲットとする準顕在層にリーチできる可能性があります。動画広告で訴求する内容によって、準顕在層から顕在層への引き上げや、直接のコンバージョンを狙うことが可能です。

YouTubeショート動画広告は、Google広告アカウントから出稿できます。予めYouTubeショート用の縦長動画をYouTubeにアップロードした上で、Google広告の動画キャンペーンを作成し、広告予算や入札単価広告リンクURLなどを設定しましょう。

②Googleディスプレイ広告

Googleディスプレイ広告とは、Webサイトブログ閲覧しているユーザーや、Gmailなどのサービスを利用しているユーザーに対して配信される広告です。Googleディスプレイ広告を利用することで、準顕在層~顕在層の幅広いユーザーにリーチし、CV数の最大化に取り組めます。

Googleディスプレイ広告を利用する際は、Googleアカウントから「レスポンシブディスプレイ広告」という広告クリエイティブを設定する必要があります。「レスポンシブディスプレイ広告」は、複数の静止画や広告見出し、説明文などを設定し、配信面に合わせてAIが最適な組み合わせで広告を表示する機能です。

「レスポンシブディスプレイ広告」には、YouTubeにアップロードした動画を最大で5つまで設定できます。動画を設定しておくと、より多くの配信面広告が出稿されるようになるため、広告配信の機会を最大化することが可能です。

動画広告の活用で配信面を増加

出典:資料「Googleプロダクトを使ったフルファネルのアプローチ施策」

静止画だけでなく動画も活用し、Googleディスプレイ広告でより多くの配信面に広告を表示させましょう。

③デマンドジェネレーションキャンペーン(旧Find広告)

デマンドジェネレーションキャンペーンとは、GoogleDiscoverYouTubeGmailなどGoogleが提供するサービス内の配信面広告を表示する機能です。従来は「Find広告」として提供されていた機能が、現在はデマンドジェネレーションキャンペーンに統合されています。

デマンドジェネレーションキャンペーンでは、「視聴オーディエンス」という機能を用いて、過去に自社の動画広告を視聴したユーザーに静止画やテキスト広告を配信することが可能です。

視聴オーディエンスへの広告配信が可能

出典:資料「Googleプロダクトを使ったフルファネルのアプローチ施策」

準顕在層に絞った訴求内容広告を出せるため、高確率でCVを獲得できる点が、デマンドジェネレーションキャンペーンのメリットです。

これまでに紹介した3つの広告を併用することで、準顕在層への認知拡大から顕在層への引き上げ、コンバージョン獲得までを効果的に実施しましょう。

準顕在層~顕在層向けの広告に取り組む際のポイント

準顕在層~顕在層向けの広告に取り組む際は、次のようなポイントを押さえておくことが重要です。

  • ユーザーニーズから逆算してCTAを用意する
  • 複数のクリエイティブを作って成果を改善する

ユーザーニーズから逆算してCTAを用意する

準顕在層~顕在層向けの広告施策では、リスティング広告と比べるとユーザーのニーズや購買意欲が低いため、申し込みのハードルが低いCTA(コールトゥアクション) を用意したほうがよいケースがあります。

ユーザーの意欲に応じたCTAの例は次の通りです。

リスティング広告のCTA(ユーザーの意欲が高い) 動画広告ディスプレイ広告のCTA(ユーザーの意欲が低い)
BtoBの場合 - サービス資料の申し込み
- 見積もり依頼
- セミナー参加
- メルマガ登録
- ホワイトペーパーのダウンロード
BtoCの場合 - 商品購入
- 来店予約の申し込み
- 無料サンプルの申し込み
- お試し価格の商品購入

ユーザーのニーズや心理的なハードルを考慮して、CVを獲得しやすいCTAを用意しましょう。

複数のクリエイティブを作って成果を改善する

広告テキストや画像、動画、LPは複数のパターンを作ることで改善が可能です。広告媒体やターゲットによって、成果が出やすいクリエイティブは異なります。

訴求内容キャッチコピーデザイン動画の長さなどについてABテストを行い、広告施策の成果を継続的に改善していきましょう。

準顕在層~顕在層向けの広告施策で効率的にCVを獲得しよう

YouTubeショート動画広告Googleディスプレイ広告、デマンドジェネレーションキャンペーンなどを活用すると、幅広いフェーズのユーザーに広告を配信できます。顕在層向けのリスティング広告を実施した上で、さらにCV数を伸ばしたい方は、準顕在層~顕在層向けの広告施策に取り組んでみてはいかがでしょうか。

以下の資料では、今回紹介した以外の施策として、「P-MAXキャンペーン」などの機能や縦長動画プラットフォームに関する情報が解説されています。準顕在層~顕在層向けの詳しい広告施策について知りたい方は、ぜひダウンロードしてください。

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Googleプロダクトを使ったフルファネルのアプローチ施策

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