場外戦勃発!Twitter上からリング上での戦いへと発展

ferret:プロレスって言葉で戦う側面みたいなのもあると思うんですが、試合への伏線としてレスラーがSNSを活用して実際に試合が実現したことってあるんですか?

真下さん:一つの例としては、2018年の年末に、NEVER無差別級というベルトの王者だった後藤洋央紀選手が、試合後にいきなり飯伏幸太選手を挑戦者に指名したことがあったんです。ところが、指名された側の飯伏選手は「本当にやりたいですか?」「これに関しては…却下します」とTwitterで挑戦を拒否してしまった。これを見た後藤選手は「却下されちまったか。でも、俺は諦めん!」みたいなかたちでTwitterを使って返信していく。ここから1~2週間、SNS上で王者がラブコールを送り続け、挑戦者候補は却下を繰り返すという前代未聞の展開になっていくんです。
 
最終的には、リング上で後藤選手が飯伏選手と向かい合って「諦めた、もういいよ」と断念するんですが、ここでツンデレ気質のある飯伏選手が「いやいや! やりましょうよ」と心変わりして、対戦が実現することになった。ただ、ここに至るまでTwitter上での伏線がたっぷりあったので、会場でももの凄く盛り上がりました。
 
これは新日本プロレスでも初めてのケースです。選手主導のSNS発信でも、こんな流れが自然と生まれることもあるので、ファンの方がよりTwitterを熱心に追いかけてくれるようになったと思います。オフィシャルのアカウントでも後藤選手と飯伏選手のツイートを丁寧にフォローしたりして、2人のやりとりを見逃した人にもオフィシャルを見れば追いつけるようにしていました。

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お祭りムードをつくり、とにかく盛り上げる

ferretInstagramはこれからどのような運用を目指していますか?

真下さん:そこはまだ模索中ですね。Instagramは当初はつくっただけで放置していたのですが、急激にフォロワーが増えてきたこともあって、慌ててコンサルティングを受けて勉強したりして(苦笑)。そこから効果的と言われる方法も実践し始めてはいますけど、まだまだ活用できていない部分が多いです。ただ、Instagramはリンクが張りづらかったりするので、情報の拡散には不向きな面もある。そういう意味では、情報量の多い新日本プロレスは本当にTwitterとの相性が良すぎるんですね。

2019年の1月4日に行われた新日本プロレスの東京ドーム大会(通称イッテン・ヨン)のハッシュタグが、当日のTwitterの世界トレンドで1位になりました。これは有料動画サービスの新日本プロレスワールドで、全世界の方がリアルタイム生中継を観られる環境ができたことが非常に大きいです。こうした生中継の盛り上がりを煽るには、Twitterは非常に効果的です。他のスポーツ業界の方もやられていると思うんですが、写真を使った試合速報や、試合動画の切り出し、ファンの方の感想、選手による試合の感想などがタイムラインに上がってくるので、どんどんリツイートする。ただ、試合中は結果のネタバレには極力気をつけています。

こうした投稿を行うようになったのは、以前アメリカでの研修でWWE(World Wrestling Entertainment:アメリカのプロレス団体)さんへ観戦へ行かせてもらったときに、SNSをどうやって運用しているかをリアルタイムで観戦しながらチェックして参考にしたのが大きかったです。今では日本でも普通になりましたが、当時は「試合中にここまでたくさん情報を出していいんだ?」という驚きがありましたね。
 
ビッグマッチの当日は各部署の情報を出していくのとは別に、試合中はTwitterでお祭りムードをつくっていくように心がけています。