LPO(ランディングページ最適化)のA/Bテストで押さえておくべきポイント
Webサイトを利用して集客を行う場合、訪問したユーザーのモチベーションを高められるかは最初に閲覧したページ(ランディングページ)に影響するところが大きいです。ユーザーが、すぐにページから離脱してしまうことなく、コンバージョンにまで結びつけるには、有益な情報を掲載したページであることをスムーズに理解してもらわなければいけません。しかし、ユーザーと言っても千差万別であり、自社がターゲットとするユーザーのモチベーションを高められるページを作り上げるのは、容易なことではなく色々な仮説を検証してみなければいけません。
今回は集客に最適化されたランディングページを作り上げるLPOにスポットをあてて、A/Bテストの際に行うべきポイントをご紹介したいと思います。見込み客の獲得の一助になれば幸いです。
LPOとは?
LPOは、Landing Page Optimizationの頭文字を使った略称であり、日本語ではランディングページ最適化という意味です。ユーザーがWebサイトを訪問する際に最初に閲覧するページであるランディングページの品質を高めます。ユーザーは、Webサイトを訪問しても自分が求める情報がすぐに見つからないなど、様々な要因によりページから離脱してしまうものです。離脱率をできるだけ減少させ、コンバージョンにつなげる可能性を高めるのがLPOに求めらます。
LPOの成功により、Webサイトの誘引に使用したリスティング広告費や、ページの回収コストが意味のあるものになります。つまり、LPOはWeb戦略においてのコストパフォーマンスにも大きな影響を与える施策の一つなのです。成功のためには、ニーズを緻密に分析し、ランディングページがユーザーに与えられるメリットを明確にしなければいけません。コスト以上の成果を生み出せるように、LPOはぬかりなく着実に成功させたい施策です。
A/Bテストとは?
A/Bテストとは、A案とB案など複数のパターンを用意し、それぞれのパフォーマンスを比較するテストです。テスト対象は2パターンとは限らず、場合によって3パターン以上で実施する場合もあります。用意した複数のパターンをWebサイトに訪問するユーザーに対してランダムにページを表示し、成果を挙げられたページを採用するというものです。評価内容は、トラフィックの数やコンバージョンの数など目的によって異なります。
また、A/Bテストを実施するには、仮説を立てる必要があります。考えなしに複数のパターンを比較するのは、高い改善率が期待できません。そのため、改善が期待できる根拠を感じるパターンを作るべきなのです。仮説をしっかり立てた上でA/Bテストを実施することで、A/Bテストを効率的に行えるため、パフォーマンスの高い改善を実現します。
A/Bテストを行うべき理由
A/Bテストのメリットは、異なるパターンを同期間に評価できるところにあります。例えば、キャッチコピーの候補が2つあるキャンペーン用のランディングページがあったとします。どちらのキャッチコピーの方が、ユーザーに響くのか、順番にページを公開して成果を計測していてはとても時間がかかってしまうのです。A/Bテストは、同じ期間にランダムにページを表示するため、比較検証するパターンが複数あっても時間のロスがありません。また、時間的な要因がもたらすユーザー性質の違いがないため、正当な評価ができるところもメリットと言えるでしょう。
A/Bテストの結果、コンバージョンに多く結びついたランディングページを採用するわけですが、一度だけのテストでは終えずに、違う部分を変更して再度A/Bテストを行うことで、さらに精度の向上を狙えます。このように、仮説と検証を繰り返し、より良いランディングページを作り上げる仕組みを構築できるので、LPOにはA/Bテストを積極的に導入するべきでしょう。
A/Bテストで押さえておくべきポイント
さて、A/Bテストを実施する場合、具体的にどのようなところに意識するべきなのでしょうか。代表的な4つのポイントをご紹介します。LPOを実施する際は、これらのポイントを踏まえて実践してみることをオススメします。
色の変更
ユーザーがランディングページを見た瞬間に感じる印象は、色による影響が大きいでしょう。ページ全体のカラーテイストはもちろん、バナー1つの色味の違いも試してみると面白いテスト結果が得られるかもしれません。また、色の組み合わせによる変化を検証するのも有効です。ランディングページ全体のテイストとは対照的な色を、CVにつながるボタンに使用するなど色々と試してみましょう。
ボタンの配置
ボタンの配置もA/Bテストを行う上で王道と呼べるテスト項目です。ボタンをどこに配置するとユーザーにとって認識しやすいのか、いろいろなパターンを検証してみるべきです。また、ユーザーのモチベーションの向上に沿って、コンバージョンボタンを見せるとすれば、ページのどこに置くのが適切なのかなど、ボタンの配置に関する検証は奥深いものです。
キャッチコピーを分けてみる
キャッチコピーはA/Bテストの比較項目として実施しやすいため、積極的に試したいところです。まったく異なるキャッチコピーでA/Bテストを実施するだけではなく、キャッチコピーの中で使う言葉を「ひらがな」にするべきか「漢字」にするべきかといった比較検討も有効です。アルファベットの利用も同様です。わずかな変化でも印象が異なるのがキャッチコピーの奥深さでもあり、A/Bテストを効果的に利用できるシーンです。キャッチコピーによる反応を分析できれば、ユーザーの性質にあわせて、キャッチコピーを使い分けることもできます。
フォントを変えてみる
フォントはランディングページの印象を大きく変える重要な存在です。ゴシック体を明朝体に変更するだけでも、ページで紹介する商品やサービスのイメージを大きく影響する可能性があります。ターゲットにとって選択するフォントがどのような印象を生むのか、どのフォントが商品やサービスを魅力的に感じさせるサポートになるのかを考慮してA/Bテストを行なってみましょう。
A/Bテストは重要な役割を担う
LPOを行う上で、A/Bテストが重要な役割を担うことをご理解いただけたかと思います。ボタンの配置やキャッチコピーなど、わずかな違いでもコンバージョン率に数パーセントの差が生じることがあるのです。このような差の発生は、まさにクリエイティブの影響力の強さを物語っていると言えます。
はじめて制作したランディングページが目標を超える顧客づくりを簡単に実現することは滅多にありません。Webマーケティングの成功は、しっかりと考え抜いた仮説と、その検証にあるのです。A/Bテストを積極的に繰り返し、ユーザーと商品・サービスを結びつけるために最適なランディングページを作り上げましょう。
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