SEO対策は、キーワード選定が重要です。検索ユーザーのニーズを正しく汲んだ情報発信をおこなうことが、自ずとWebサイトへの集客につながるからです。

では実際にどのように選定すればいいのでしょうか。本記事では、SEOキーワードを決める重要性と具体的な選び方を紹介します。

目次

  1. SEOのキーワードとは?
  2. SEOで軸となるキーワードが重要な理由
  3. SEOでのキーワードの種類
  4. SEOで軸となるキーワードの決め方
  5. SEOキーワード選定における優先順位の決め方
  6. 的を射た対策が必須。キーワード選定ツールを上手く活用しよう

SEOのキーワードとは?

SEOのキーワードとは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで、ユーザーが検索をおこなう際に入力する、検索語句のことです。

例えば、あなたが渋谷区で歯科医院を経営していて、医院の強みはインプラントだと仮定した場合、ユーザーが「渋谷区 歯科 インプラント」と検索した際に、自社のWebサイト検索結果で上位表示されれば、それをきっかけに来院する人が増える見込みがあり、集客の一助となります。

自社のWebサイトがユーザーニーズを正しく汲み、課題解決につながるコンテンツや情報発信を日頃からできていれば、ニーズに合致する人を自ずと引きつけやすくなります。

検索からユーザーをサイトに集客させるためには、必ずSEOキーワード対策をしなければいけません。 SEOキーワードを理解すると、ユーザーが何を求めているのかがわかるようになります。集客力を維持するためには、SEOキーワードを正しく選定することが重要なのです。

SEOで軸となるキーワードが重要な理由

SEOにおいては、キーワード選びがすべての施策の肝です。ユーザーのニーズ競合他社の特徴自社の強みを理解したうえで、対策キーワードも市場のニーズに沿ったものならばSEOの成功に近づきます。

例えば、歯科医院のSEOをおこなうとき、「歯科 矯正」と「歯科 インプラント」というキーワードではサイトで訴求する内容が変わってきます。

  • 歯科 矯正:矯正ができる(得意な)歯科を探している。
  • 歯科 インプラント:インプラントができる(得意な)歯科を探している。

上記の2つのキーワードを、トップページで強調すると「歯科矯正もインプラントも得意な歯科医院」となってしまいます。つまり、アピールポイントが曖昧になり、訴求力が弱まってしまうのです。

一般的には1サイト1ワードと言われており、メインとなる軸が決まらなければ、ホームページのデザインやアピールポイントが定まらず、何を強みとするサービス・商品なのかわからなくなります。

SEOでのキーワードの種類

キーワードを決める上で、キーワードの種類を知っておきましょう。

単一キーワード/複合キーワード

単一キーワードとは、「歯科」「歯科医院」など、一語句のみで構成されるSEOキーワードです。複合キーワードは、「歯科 渋谷」など、複数語句から成るSEOキーワードです。

ビッグキーワード/スモールキーワード

ビッグキーワードとは「歯科」「歯医者」など、曖昧で一般的なSEOキーワードで、検索ボリュームは多い一方、競合相手が無数に多くなります。

一方、スモールキーワードは、「渋谷区の歯科」などビッグキーワードと比較してやや限定的で競合性も低下するSEOキーワードのことです。

ブロードマッチキーワード

ブロードマッチキーワードとは、ビッグキーワードと部分一致するSEOキーワードのことです。

例えば「歯科 矯正」「歯科 クチコミ」などのユーザー検索語句を想定してWebサイトコンテンツを作っておくと、部分的にニーズに合致するユーザーを誘客しやすくなります。

ロングテールキーワード

ロングテールキーワードとは、「渋谷 歯科 インプラント」のように、複数語句で構成され、検索ボリューム・競合ともに少ないSEOキーワードのことです。複合極は一般的には3語句以上を指します。ニーズに合致した人をピンポイントで誘客しやすく、一定数のコンバージョンを期待できます。

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SEOで軸となるキーワードの決め方

1.見込みのあるキーワードを集める

ユーザーのニーズ・競合他社の特徴・自社の強みを把握したうえで、導きだしたキーワードを元にします。Googleのキーワードプランナーを使い、類似する対策キーワード候補を集めます。

キーワードプランナーの使い方はこちらの記事で紹介しています。

Google(グーグル)広告「キーワードプランナー」の使い方!導入から実践までを徹底解説

Google(グーグル)広告「キーワードプランナー」の使い方!導入から実践までを徹底解説

Webコンテンツ制作で一度は聞いたことがあるキーワードプランナー。役立つツールであることは浸透していますが、使い方はご存知でしょうか?意外と理解されていないGoogle広告のキーワードプランナーについて導入から実践までを解説していきます。

例に、渋谷の加圧トレーニングジムのキーワードを集めた結果を挙げてみます。

キーワードの種類 キーワード
ビッグワード 加圧、加圧トレーニング、加圧ジム etc
加圧 ✕ 地域軸 加圧 渋谷、加圧トレーニング 渋谷、加圧ジム 渋谷、加圧 東京 etc
加圧 ✕ 評価軸 加圧 口コミ etc
加圧 ✕ 効果軸 加圧 トレーニング効果、加圧 ダイエット効果、加圧 ダイエット、加圧 脳梗塞 etc
加圧 ✕ お金軸 加圧 金額、加圧 高い、加圧 激安 etc

このように、ユーザーが検索しそうなキーワードを洗い出してみましょう。書き出し終わったら、このキーワードがユーザーのニーズのあるキーワードなのかを調べる必要があります。

2.集めたキーワードを調査する

もともと検索結果における表示順位が低く、上位表示させる意義のあるキーワードを見つけたら、検索ボリュームallintile(オールインタイトル)検索で調査を行います。

検索ボリュームを調査する

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検索エンジンで検索された回数を指します。検索ボリュームが多ければ多いほど、より多くの検索がされていることになり、競合が多いと予想できます。つまり対策の難易度が上がり、手間やコストがかかることになります。

それらは、GoogleキーワードプランナーYahoo!キーワードアドバイスツールで確認できます。予算や効果を考えながら、対策キーワードを選びます。

● 競合調査ができるallintitle検索とは

allintitle検索は、Googleの検索機能の1つです。特定のキーワードが、そのホームページタイトルに入っているかどうかを調べられます。タイトル内に入っているホームページが多ければ多いほど、競合が多く、難易度が上がります。

具体的には次のようにおこないます。***の部分には対策したいキーワードを入力します。

Googleで「allintitle:***」と検索します。
例)allintitle:スマホケース
「スマホケース」がタイトルに入っているホームページの数がわかります。

allintitle:スマホケースの検索結果

上図のように検索結果には「スマホケース」を含んだタイトルが表示され、その表示された数が競合数となります。数が多ければ多いほど、競合性が高く、上位表示を狙う難易度が高くなります。

3.SEOの対策キーワードを決める

調査した結果から、次の3つの条件を満たすキーワードを探します。

  • 現状の順位が10位以下検索結果の1ページ目に入っていない)
  • 似たようなキーワードの中で検索ボリュームが多いもの(検索しているユーザーが多い)
  • 競合サイトが少ない

これらの条件を満たすキーワードが見つかりますと、いよいよ具体的にSEOを行うべき対策キーワードが見えてくるのです。なお、キーワードの数が多いときはエクセルやGoogleスプレッドシートでまとめると優先順位をつけやすくなります。

SEOの対策キーワードを決める

上図はGoogleキーワードプランナーで設定したキーワードをダウンロードし、スプレッドシートにまとめたものです。上記のポイントを観点にキーワードを決めます。

SEOキーワード選定における優先順位の決め方

対策するキーワードが決まったら、次に優先順を決めます。ここでは優先順位を決めるポイントを紹介します。

1.検索ボリュームの多さ

まずはキーワードプランナーを活用して、狙いたいキーワードの検索ボリュームを調べてみましょう。

キーワードプランナーはGoogle広告にログインしてGoogle広告アカウントを開設し、広告上部メニューの「ツールと設定>プランニング>キーワードプランナー」から無料で利用できます。広告料金支払用のクレジットカード情報登録は必要ですが、実際に広告出稿しなくても、キーワードプランナーだけなら無料で利用可能です。

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「新しいキーワードを見つける」を選択
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調べたいキーワードを入力する

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検索ボリュームや競合性、関連するキーワード候補が表示されます。
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ここで注意すべきポイントは、「検索ボリュームが多すぎると競合性が高く、SEO対策の難易度が上がり、逆に少なすぎても、一般的にユーザーの目に留まる確率が下がってしまう」という点です。

誰も検索していないSEOキーワードに関して対策を行っても、そもそもユーザーニーズに合致していないことになり、自社サイトを見つけてもらえません。

よって、目安として月間平均検索ボリューム:1,000〜10,000程度のキーワードにまずは着目してみましょう。

2.検索意図がサービスや商品に適しているか

実際の商品・サービス提供内容に即していて、ユーザー視点でイメージしやすいキーワードにしましょう。

(例)「宅配弁当」「宅配 弁当」「宅配 弁当 渋谷」

反対に、実際に提供している商品・サービスと関連性の薄いキーワードは盛り込まないようにしましょう。それは、ユーザーニーズを正しく捉えることと相反するからです。

Googleが目指すユーザビリティ向上とは、ユーザーニーズを汲み、ユーザーが求める答えを返し、ユーザーの問題解決に寄与することです。

この考えにうまく乗ることが、結果的にGoogle検索エンジンにおける自社コンテンツの評価を高めるコツだと言えます。

3.競合性の高さ

狙いたいキーワードの競合性の高低も判断基準にしましょう。

競合性の高いキーワードは、多くのユーザーニーズがありますが、SEO対策初心者にはハードルが高いと言えます。自社のコンテンツが上位表示されるまでに、何度も繰り返しコンテンツの継続的なメンテナンスが必要になる場合もあるからです。

一方、競合性の低いキーワードは、SEO対策初心者でも比較的ハードルが低く、サイトやコンテンツに少しの工夫を加えるだけでも上位表示を狙いやすいと言えます。

キーワード選定のポイントは以下です。

  • 軸となるキーワードを1つ見つける
  • キーワードを選定する時には検索ボリューム・競合数・現状の順位を基準にする
  • 軸になるキーワードは訴求ポイントになる

SEOをおこなうとき、内製でも外注でも、軸となるキーワードを選ぶことは重要です。

キーワードプランナーなどのツールを使ったり、実際の検索結果を見たりして慎重に選びましょう。そしてその対策キーワードを軸に、コンテンツ(記事や内容)をつくり、Google検索などからのアクセスを獲得しましょう。

キーワード選定ツールを上手く活用しよう

SEOキーワード選定には、本記事で紹介したGoogleの「キーワードプランナー」を利用するほか、サードパーティー製のツールも複数存在します。

選定ツールを使うと、自社コンテンツSEO対策を講じるうえで「競合1位のコンテンツは、どんな作りになっているだろう?」「競合サイトがユーザーによく見られている理由・強みは?」「競合と自社を現状比較して、上位表示のために足りない要素は何だろう?」など、クイックに洞察しやすくなります。

検索アルゴリズムとは毎日アップデートされるため、スピーディーで的確なSEO対策が必須です。ユーザーニーズを正しく捉え、自社サイトに実装していくために、ぜひツールを積極的に活用しましょう。

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