機能を比較する

今回ピックアップした無料のWeb接客は、接客機能のタイプが異なるものもあり、一概に比べにくいところですが、導入検討の視点から機能を比較しました。

ユーザーインターフェースに優れた「ecコンシェル」と「Zoho SalesIQ」

「ecコンシェル」のユーザーインターフェースの分かりやすさは抜群です。先述した通り、「誰に」「どこで」「いつ」「何を」といったキャンペーンの条件設定が明快に分かりやすく、システムに不慣れな人でも操作に困ることはないでしょう。項目表示の仕方やすっきりしたレイアウトに分かりやすさを感じるでしょう。

また、「Zoho SalesIQ」もシンプルなユーザーインターフェースが見やすく、デザイン性の高いビジュアルでユーザーの優先順位を表示するなど、視覚的に認識しやすくなる配慮が感じられます。

キャンペーン機能が即戦力となる「ecコンシェル」

今回ピックアップした4つのシステムは、Webサイトタグを設置するだけでスムーズな導入が可能です。導入だけならそれほど違いはありませんが、このようなITツールの場合、最初のうちは設定に時間がかかってしまう場合があります。

「ecコンシェル」の場合は、オフィシャルサイトにキャンペーンの設定例が豊富にあります。Web接客ツールの利用が初めてでも、自社の目的と同様の設定例を真似すれば、すぐにスタートできるでしょう。「ecコンシェル」の大きな魅力であるキャンペーン機能が使いやすい状態に準備されているのはとてもありがたいことです。

チャット機能を使うなら無料プランの機能制限で選択

チャットによる接客に強みがある「ecコンシェル」と「Zoho SalesIQ」、「Zendesk Chat」は、それぞれ無料プランであるために機能が制限されています。そのため、自社にとって必要とする機能が無料プランで利用できるかが選択の要素になるでしょう。

例えば、「Zendesk Chat」の無料版はトリガーが使えません。条件を設定し自動的なWeb接客が必須条件であるなら選択しにくいところです。使いやすいモバイルアプリが必要なら「Zoho SalesIQ」も魅力的です。使いやすいキャンペーン機能に強みがある「ecコンシェル」は、機能的にはハイレベルではあるものの、ウィジェットをサイト訪問者に表示した回数である接客配信数が月間100回という制限は、サイトによっては厳しい場合があるでしょう。無料プランの仕様をよく理解して選択しなければいけません。

ECサイトに向いている「ecコンシェル」と「Freshdesk」

ECサイト向けに開発されている「ecコンシェル」は、コンバージョンの獲得に長けており、キャンペーンの設定の自由度が高く戦略的に活用できます。コンバージョンアップの実績を多数持っており、成功事例も数多くあることは大きな強みでしょう。ECサイトのWeb接客なら、まず導入候補に入れたいツールです。

また、「Freshdesk」はヘルプデスクとしての機能が特に長けていることもあり、規模の大きめなECサイトで問い合わせが多い場合に戦力となりそうです。無料プランでも、ナレッジベースやソーシャルサポートの利用が可能なので、ユーザーをサポートできます。

モバイルアプリを重視した選択がしやすい

モバイルアプリがあれば、ユーザー対応に場所や時間を問わずに対応しやすくなります。「Freshdesk」、「Zoho SalesIQ」、「Zendesk Chat」には、Androidとiosの両方のアプリが用意されています。「Zoho SalesIQ」のアプリは、ユーザーがサイトに訪問すると通知され、チャットや通話が可能になります。社内にいるときのように自由度の高い顧客対応が可能です。