2.Oisixの事例

Oisixは、全国の無農薬、もしくは農薬を使っていても自分の子供に食べさせても大丈夫なくらい安全性を確保した美味しい野菜を届ける、食品宅配サービスです。強みとしては全国の一流の生産者と提携しているところです。
現在は利用者数 120万人年間売上180億円の規模の会社になります。
社会貢献も積極的に行っています。
凄く良い会社で昨年、日本の食品小売で初めてスティービー国際賞 カンパニーオブザイヤー ブロンズ賞を受賞。
ビジネスモデルとして素晴らしいと評価していただいて受賞しました。
日本だとユニクロさんとか本当に数社しか受賞してないですね。

私自身前職化粧品会社で、食品宅配ECという世界に来て改めて感じたのは、
食品ECってめちゃくちゃ難しいなあと。色んな面で難易度が高いと感じてます。
世界有数の難易度の高い事業

まず鮮度が命ですし、大量生産できるものでもありません。
さらに季節にも影響されやすく流動性が高いんですよね。

これらの困難を乗り越えるために社内で何をしているかというとですね。
社内には100以上のKPIがあってあらゆる部分にKPIを設定して細かく管理しています。
Oisixが素晴らしいのは、かなりデータをかなり活用しているところですね。
データを元に実行できるすごく左脳な会社ですね。

私がOisixにCMOとして就任してちょうど1年ですが、2つ大きな取り組みをしています。
1つはお客様ファーストです。
お客様を大事にしましょうというのはどの企業も絶対に言っていますが、それを実行に移すのは難しいと思います。
これまでは、目標売上達成のために集客、CVRがあって単価があって、それに基づいた実行プランを立てていました。
目標達成の為にメルマガ打ったりリスティングやったりしてました。
これってすごく当たり前のことだと思うんですね。
その行動自体は当たり前だし、正しいことだと思うんですが、お客様観点を取り入れようと。

先にある売上やリピート率や単価って、目先の行動だけじゃなくて、お客様体験価値を高めることで上がるんですよね。
サービスの満足度が高まると、単価、リピート率も上がるよねということが実証されると、サービスの満足度に対して
の動きができます。

今Oisixの実行プランがどう動いているかというと、リピートしているお客様だけでなく、リピートしていないお客様の声を聞いて、長く使っていただけるためのヒントを探って、そのなかで初めてメルマガやLPやUIなどの企画を行っています。
お客様に実際にヒアリングするんですね。
たとえば、人参が食べられない子供がいる家庭があるとします。
Oisixのある人参を食べたら、にんじん嫌いが直ったとすると、お客様はサービスを使い続けますよね。
そういうところがお客様の体験だと思います。
実際コトとして起こっているので、そこを実行プランに落とし込めると、様々な改善ができるのではないかと思います。

もう1つは業態化への取り組みです。
業態の反対語は業種ですね。
業種というのは、野菜販売とか単一の事業を指します。
業態化はお客様が注文してから体験するまでの
「おいしい食事を届ける」こと自体を行うことを指します。
例えば、今までは商品製造だけを行っていたとしたら、消費製造から広告、注文して配送して商品を体験する。
こういうところを横串でさして、Oisixの強みにしようというところですね。
例えばある部署だけがマーケティングを考えているというわけではなくて、配送からバイヤー、受発注している方まで、
マーケティングの視点を持って色々できるような取り組みをしています。
最終的に僕らが目指すのは、「おいしい食事を家庭の食卓に届けること」です。

マーケティングで重要なのは、企業の本質的な価値を理解して実行することです。
Oisixの本質的な価値は「美味しい食事を提供すること」にあります。

おいしい食事を提供するための多様な付加価値を理解したうえでSEOマーケティングオートメーション
DMPなどを使う必要があります。
マーケティングの話をしていると、DMPだけとか、UIだけとかの話になりがちなんですが、何のためにDMPを
使うのかというところですね。

本質的価値を提供するために。UXを最大化する
データドリブンの企業体質
美味しい野菜を生産する人とのつながり
など、色々なアセットがあるからそこを最大化サせるように