この記事は、2014年10月16日の記事を再編集したものです。

皆さん、マーケティング広告リターゲティング広告)はご存知でしょうか。

ディスプレイネットワークの機能の1つで、1度自社ページに訪れたユーザーに対し、繰り返し広告を配信する仕組みです。通常のリスティング広告ディスプレイネットワーク広告と違い、興味のあるユーザーに繰り返し訴求するため、効果が高くなる傾向にあります。

今回はリマーケティング広告の基礎から、実際の成功事例をご紹介します。新しい広告手法を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
  

リマーケティング広告(リターゲティング広告)とは

マーケティング広告とは、1度ページを訪問したユーザーに対して広告を出す仕組みのことです。リターゲティング広告と呼ばれることもあります。

マーケティングタグが設置されたページをユーザーが訪問すると、Cookie(クッキー)がそのユーザーのブラウザに付与されます。Cookieを利用すると、訪問したユーザーを特定できます。この機能を使って、ユーザーが見ているサイトの広告枠にリマーケティング広告を配信します。

参考:
実はよくわからないかも?Cookieとキャッシュの違いを解説|ferret

ページを訪れたユーザーが全てコンバージョンすることなく、実際はほとんどが離脱してしまいます。ただ、離脱したとはいえ、ページに訪れた時点で何らかの興味を持ったユーザーであることに違いはありません。

その離脱ユーザーに向けて、再度アプローチを行うことは効率の良い広告出稿といえます。
  

サービス提供元による呼び名の違い

マーケティング広告リターゲティング広告は、どちらも訪問済みのユーザーに対して繰り返し広告を配信するという点では同じです。これらはサービスの提供元が違います。

Googleアドワーズで運用される広告:リマーケティング広告
Yahoo!リスティングで運用される広告:リターゲティング広告

マーケティング広告リターゲティング広告も概念(目的)は同じです。それぞれのツールでの設定において多少の違いはあるものの、リマーケティング広告を運用したことがある人であれば、リターゲティング広告も問題なく扱えるでしょう。
  

リマーケティング広告の始め方

マーケティングタグは、サイト全体が対象なら全てのページに設置します。特定のページが対象であれば、そのページのみ設置します。タグを設置すると、訪問する度にそのユーザーの情報がリストとして蓄積されていきます。

参考:
Googleタグマネージャとは~初心者でも分かる利用方法と導入手順|ferret
  

リマーケティングリストの活用

ユーザーの情報が蓄積されたリストは、「ユーザーがどのページを訪問したのか」によって細かくわけることができます。それをもとに、どんなユーザーをターゲットとして追跡し、広告を表示させていくのかを決めます。リストはリマーケティング広告配信における重要ポイントです。

例:

訪問ユーザーの中で、CVユーザーを除くユーザー
逆に、CVをしたユーザーのみ
トップページを訪問したユーザー

上記のように、目的に応じてリストを細分化し、ターゲットユーザー広告を配信できます。
  

リマーケティング広告の活用例

リストを細分化することで、ターゲットとするユーザーに対して効果的にリマーケティング広告を配信できます。
  

1. 購入後一定期間が経過したユーザーへの広告配信

消費財など、一定のサイクルでユーザーが商品を購入する商材には効果的です。自社でECを運営している企業であれば、購入後何日で再購入に至るかといったデータもあるでしょう。自社のユーザー情報とリマーケティング広告の特性を活かして広告を配信すると効果的です。
  

2. 商品カテゴリーごとの広告配信

商品カテゴリーごとに宣伝するには、それぞれのカテゴリー毎にリストを用意する必要があります。シューズを求めてくるユーザーに対して、スポーツシューズと革靴というそれぞれ違った商品を宣伝したい場合などに便利です。
  

3. かご落ちユーザーへの広告配信

ショッピングカートに商品を入れた時点で、その商品に対しての興味度は高いはずです。そんな購入の最終検討段階にいるユーザーに対しても広告を配信できます。

これは注文完了ページまで進んだユーザーと、ショッピングカートに進んだユーザーとの差分リストから作成できます。
  

4. 既存顧客への広告配信

商品・サービスを購入したユーザーは、その周辺の商品・サービスに対しても興味関心が高いと想定できます。食器を購入してくれたユーザーに対して、キッチンの関連商品を広告配信すれば追加で購入してくれる可能性は高いでしょう。

配信対象は限られてしまいますが、その分効率は高いリストとなります。
  

リマーケティング広告の成功事例4選

1. 顧客獲得件数24倍、単価92%減に成功!

過去に、ある通販サイトでリマーケティング広告を運用した際、実施した施策により獲得件数が24倍、獲得単価が92%も減少した驚くべき事例が紹介されています。施策内容に沿ってリマーケティング広告のポイントを解説されているので非常に納得させられる内容です。

【事例公開】リマーケティング広告で確実に成果を出す5つの方法

ット広告の中でも費用対効果が非常に良いと言われているリマーケティング広告。どのように設定すれば効果が出やすいのか分からない、という方は多いのではないでしょうか。そのようなお悩みをお持ちの方に、確実に成果を出せるリマーケティング広告の運用方法、誰にでもできる基本的な施策を、多くの成功例と共に紹介します。

2. 複数の広告運用で顧客獲得効率が10%アップ

こちらの企業は、Yahoo!プロモーション広告内のリターゲティング広告とプレミアム広告を組み合わせて使用し、成功したようです。広告媒体は無数にあり、機能も単純では無いため、こちらの事例のようになかなか応用を効かせるのは難しい側面もあります。しかし、目的に沿って手段を選ぶ、というところは同じなので、何のために広告を配信するのか、なぜリターゲティング広告を選ぶのかをよく考えて運用を始めましょう。

セグメント化&リタゲで純広告からの獲得効率が10%アップ! サイバーエージェントのヤフー広告活用術

【Web担】広告担当者は、往々にして自分が使っている広告サービスだけで施策を考えがちだ。しかし、組み合わせることで相乗効果をもたらすケースもある。Yahoo!プレミアム広告とYDNサイトリターゲティングを組み合わせて顧客獲得効率をアップさせたサイバーエージェントの施策を紹介する。

3. 顧客の購買意欲に応じた配信で3日以内に約73%がCV

こちらの事例ではリマーケティング広告を実施して3日以内のコンバージョン率が73%という成果を出しているものです。リピート通販型サイトとリマーケティング広告の相性が合致し、高い効果を出せたようです。どのようなビジネスモデルなのかということも考慮して、適した広告媒体を選びましょう。

リピート型通販サイトがリマーケティングを使って売上を上げた3つの方法

Googleアドワーズのリマーケティング、YDNのサイトリターゲティング共にリスティング広告プロモーションの中では欠かせない配信機能の一つになってきました。(※以下リマーケティングで統一) cooki…

4. コンテンツSEOと組み合わせによる相乗効果

コンテンツSEOとリマーケティング広告を組み合わせて行うことで、より高い効果が得られた事例が紹介されています。こちらは英語サイトを例に出していますが、リスティング広告のデータをもとにコンテンツSEOを行う、という流れはどの国や言語でも同じです。リマーケティングはこう、SEOはこう、と単体で考えるよりも包括的に捉えた方が相乗効果を生み出すことができます。

コンテンツSEOとグローバルリスティング広告の活用事例 ~~リマーケティング活用編~

英語リスティング広告を出稿時にリマーケティングは活用できているでしょうか?また、グローバルSEOを行う時に、コンテンツマーケティングで得た情報をリスティングに活かす事が出来ているでしょうか?弊社では、SEOとリスティングのデータを活用し、相互の効果を最大化しています。

  

まとめ

効果的なネット広告媒体として今注目されているリターゲティング広告ですが、通常のネット広告に比べ、興味のあるユーザーに訴求しやすいことだけではなく、さらにターゲットの選定を行うことでより高い効果を実現できます。

今回ご紹介した成功事例の全て共通していることは、緻密なターゲティングを行っていることです。どのような集客施策を行う上でも、ターゲティングの重要性は変わりません。

常にユーザー目線で、ユーザーが求めていることを考えましょう。
  

このニュースに関連するカリキュラム

リスティング広告の基礎について解説しています。リターゲティングを行う前に基礎的な部分もおさらいしてみましょう。