インターネットの普及により消費者の購買行動は大きく変化しました。
何かを購入する時はインターネット上で商品情報や口コミをチェックしたうえで店頭で購入するという行動経路が一般的になりつつあります。
皆様も一度はそのような購買行動を取ったことがあるのではないでしょうか。

インターネットで対象商品を確認してから購入する流れが一般化した今、オンラインとオフラインの集客施策は分けて考えることはできません。
オンライン上でどれだけユーザーの興味をひき、オフラインの店舗へ誘導できるかは、今後の店舗ビジネスを考えるうえで非常に重要なポイントです。

今回は、オンラインからオフラインへの送客施策「O2O」の基本と最新事情について解説します。

O2O(Online 2 Offline)とは?

O2O(Online 2 Offline)とは、オンラインからオフラインへ送客するための施策を指します。

オフラインでの集客施策は、看板広告やチラシ・クーポンの配布など様々な手段があります。不特定多数のユーザーに一度に訴求できるものの、ターゲットにどれだけリーチできているのか、実際にどれだけの効果を上げているのかわかりづらいという難点があります。

リスティング広告やfacebook広告等、オンライン上での集客であれば、リーチ数は限られるものの、広告を配信するユーザーを選定できるうえ費用対効果も測定しやすいというメリットがあります。

オンライン上での集客力が増し、オンラインのメリットをオフラインにも活用しようという動きが活発となり、O2Oという概念が生まれました。

O2Oが生まれた背景には、インターネットの普及もそうですが、スマートフォンの登場が大きな要因となりました。

ネット、スマホの普及により人々の購買行動に変化が

消費者行動を表すフレームワークとして、従来は「AIDMA」がというフレームワークが認知されていました。
AIDMAとは、Attention(注意)、Interest(関心)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(行動))の頭文字を取ったもので、人はこの順番をたどって購入するという認識が一般的でした。

Webが発達し、検索エンジンが普及した頃、電通がAIDMAを元に「AISAS」というフレームワークを提唱しました。
ネット利用が一般的になった今、人々は何かを購入する際にはAttention(注意)、Interest(関心)、Search(検索)、Action(行動)、Share(共有)という順路をたどるというものです。

AISAS」上では、Web上での行動とリアルでの行動が融合されています。
インターネット利用が当たり前になった今、人は何かを購入する際にWeb上で商品情報や口コミ、類似製品を探すことが当たり前になっています。

現代の購買行動をより理解するために、Googleが提唱した「ZMOT」も知っておいた方がいいでしょう。

「ZMOT」とは「Zero Moment of Truth」の略で、「店舗に訪れる前の意思決定の正念場」を指します。
人は店舗で何を買うのかを決めるのではなく、「店舗に行く前に、なにを買うのかを既に決めている」ことを前提とした考え方です。

参考
人が購買意志を決定する瞬間とは?Googleが提唱する「ZMOT」を解説

ZMOTに則ると、人々の購買の起点はWebにあります。Web上で意志を固め、店舗で購入していただきたい場合はO2O、Web上で購入していただきたい場合はLPOやEFOに取り組むといいでしょう。