2.新しいトラッキングコードに差し替える

以前のGoogleアナリティクスのトラッキングコードを、新しいものに差し替えます。

以前のトラッキングコードは、非同期コードもしくはga.jsと呼ばれます。ユニバーサルアナリティクスは、analytics.jsと呼ばれ区別されます。

画面上方の「アナリティクス設定」を選び以下の操作で、ユニバーサルアナリティクス用のトラッキングコードが示されます。それをコピーし、全てのホームページに貼り付け上書きします。

アナリティクス設定>トラッキング情報>トラッキングコード

参考までに、それぞれのトラッキングコードの例を掲載します。

非同期コード(ga.js) ※以前のトラッキングコード

<script type="text/javascript">
var _gaq = _gaq || [];
_gaq.push(['_setAccount', 'UA-xxxxxxxx-x']);
_gaq.push(['_trackPageview']);
(function() {
 var ga = document.createElement('script'); ga.type = 'text/javascript'; ga.async = true;
 ga.src = ('https:' == document.location.protocol ? 'https://ssl' : 'http://www') + '.google-analytics.com/ga.js';
 var s = document.getElementsByTagName('script')[0]; s.parentNode.insertBefore(ga, s);
})();
</script>

ユニバーサルアナリティクス(analytics.js)

<script>
 (function(i,s,o,g,r,a,m){i['GoogleAnalyticsObject']=r;i[r]=i[r]||function(){
 (i[r].q=i[r].q||[]).push(arguments)},i[r].l=1*new Date();a=s.createElement(o),
 m=s.getElementsByTagName(o)[0];a.async=1;a.src=g;m.parentNode.insertBefore(a,m)
 })(window,document,'script','//www.google-analytics.com/analytics.js','ga');
 ga('create', 'UA-xxxxxxxx-x', 'auto');
 ga('send', 'pageview');
</script>

トラッキングコードを差し替えたら、設定画面のトラッキングコード情報を確認します。「ステータス: データを受信しています」となったら、移行は完了です。

3.追加プログラムを更新する

追加で以下のような計測をしている場合は、それらのトラッキングコードも最新のものに置き換える必要があります。

1.クロスドメイン

非同期コードでは、ドメインをまたぐすべてのリンクにクロスドメイン用のトラッキングコードを追加します(もしくは特別なプログラムを組み一括管理で)。

クロスドメイン

ユニバーサルアナリティクスでは、Aタグリンクタグ)に直接書かず、トラッキングコード内で一括管理されます。

◆通常のユニバーサルアナリティクス
ga('create', 'UA-xxxxxxxx-x', 'auto');
ga('send', 'pageview');

◆クロスドメイン計測用
ga('create', 'UA-xxxxxxxx-x', 'auto',{'allowLinker':true});
ga('require', 'linker');
ga('linker:autoLink', ['aaa.com','bbb.jp']);
ga('send', 'pageview');

ユニバーサルアナリティクスでは、この修正箇所のみで、ドメインをまたぐリンクを検知し、クロスドメイン計測をしてくれます。ただしく動作しているかどうかを確認するときには、異ドメインに移動したときにURL末尾に、?_ga=99999~ といった識別用IDが付加されていればOKです。ついていないときは、トラッキングコードを再度確認してください。

トラッキングコード設置後は、「アナリティクス設定」から「参照元除外ドメイン」で指定ドメインを設定することで、参照元からそのドメインが非表示になります。

2.イベントトラッキング

イベントトラッキングも命令が異なるだけで、同様の使い方で利用可能です。非同期コードで**_gaq.push(['_trackEvent',~])** と書いていた部分を変えます。

ga('send', 'event', 'カテゴリ名', 'アクション', 'ラベル', 値);

3.仮想ページビュー

PDFのダウンロードやボタンクリックなど、架空のページビューを発生させPVとしてカウントするテクニックです。バーチャルページビューとも呼ばれます。

非同期コードで仮想ページビュー用に書いた**_gaq.push(['_trackPageview',~])** 部分を以下のように変更します。/aaa.html を任意のURLに変えて使用します。

ga('send', 'pageview', {'page': '/aaa.html', 'title': 'タイトル' });

4.eコマース

ユニバーサルアナリティクスでは、アナリティクス設定の、ビューから**「eコマースの設定」でeコマースを有効に**し、その上でトラッキングコードを変更します。

//(参考)非同期コード

//トランザクション
  _gaq.push(['_addTrans',
    '9999',           // トランザクションID ※必須
    'フェレットストア',  // ショップ名
    '9980',          // 総合計 ※必須
    '1.08',           // 税金
    '500',              // 送料
    'Shibuya',       // 市区町村
    'Tokyo',     // 都道府県
    'Japan'             // 国
  ]);

//商品(個数分ループさせます)
  _gaq.push(['_addItem',
    '9999',           // トランザクションID ※必須
    '123456789',           // SKUコード ※必須
    'フィギアX',        // 商品名
    'おもちゃ',   // カテゴリー名
    '1280',          // 単価 ※必須
    '1'               // 個数 ※必須
  ]);

//データ送信
  _gaq.push(['_trackTrans']);

//ユニバーサルアナリティクス

//ライブラリ読み込み
ga('require', 'ecommerce');

//トランザクション
ga('ecommerce:addTransaction', {
  'id': '9999',                     // トランザクションID ※必須
  'affiliation': 'フェレットストア',   // ショップ名
  'revenue': '9980',               // 総合計 ※必須
  'shipping': '500',                  // 送料
  'tax': '1.08'                     // 税金
});

//商品(個数分ループさせます)
ga('ecommerce:addItem', {
  'id': '9999',                     // トランザクションID ※必須
  'name': 'フィギアX',    // 商品名 ※必須
  'sku': '123456789',                 // SKUコード
  'category': 'おもちゃ',         // カテゴリー
  'price': '1280',                 // 単価 ※必須
  'quantity': '1'                   // 個数 ※必須
  'currency': 'JPY'  // ローカル通貨
});

//データ送信
ga('ecommerce:send');

5.カスタム変数

ユニバーサルアナリティクスでは、カスタム変数は廃止されました。メニューには残っているのですが、扱う命令が用意されていません。

そこで、カスタムディメンションという新しい変数が20個用意されました。設定画面から登録後、トラッキングコードに記述しますとすぐに使えます。

カスタムディメンション

アナリティクス設定>カスタム定義>カスタムディメンション

カスタム変数名とスコープ(データの範囲、上図のヒットやセッション、ユーザーという部分)を設定し保存します。その後、トラッキングコードに以下を追加します。非同期コードでは、_gaq.push(['_setCustomVar'~]) と表記されていました。

var dimensionValue = '任意の値';
ga('set', 'dimension1', dimensionValue);

6.検索エンジンの追加

非同期コードでは、トラッキングコード内に、_gaq.push(['_addOrganic',~ などと書いて、Googleアナリティクスに登録されていない国内の検索エンジンなどを設定していましたが、ユニバーサルアナリティクスでは、設定画面で一括管理します。

オーガニック検索ソース

アナリティクス設定>トラッキング情報>オーガニック検索ソース

こちらから、検索エンジンURL、クエリーパラメータを設定します。

7.その他変更された設定

他には、セッションに関する項目が、設定画面から変更可能になり、簡単に期間を変えられるようになりました。セッションがあまりにも切れてしまう、という場合はセッション時間を長めにとるのもいいかもしれません。

アナリティクス設定>トラッキング情報>セッション設定
・セッションとキャンペーンのタイムアウト処理

アナリティクス設定>トラッキング情報>セッション設定
・検索キーワードの除外設定

8.補足補足(拡張リンクアトリビューションやオーディエンス)

拡張リンクのコードと、性別や年代などがわかりますタグも掲載しておきます。必要な方は追記してみてください。それぞれ、ga(‘send’, ‘pageview’); の前に記述します。

◆拡張リンクアトリビューション
ga('require', 'linkid');

◆性別などオーディエンスデータ表示
ga('require', 'displayfeatures');