
not providedとは?基礎知識を解説!
- 2018年1月5日
- ニュース
2015年9月10日の記事を再編集しています。
初めて自社ホーム ページ 運営の担当になったとき、最初にぶつかる壁のひとつがアクセス解析です。 Googleアナリティクス などの解析 ツール を使いながら、日々のホーム ページ 改善に頭を悩ませている方も少なくないのではないでしょうか。
Googleアナリティクス を使っていると、「not provided」と表示されることがあります。ただ、この「not provided」の意味をしっかり理解できているでしょうか。
Google やYahoo!が 検索エンジン の SSL 化を行ったことでnot providedの割合が増えました。
参考:
Yahoo! JAPANサービスは常時SSL(AOSSL)に対応します|Yahoo! JAPAN
「not provided」の意味を理解し、きちんとセキュリティ対策を講じることは、自社ホームページと ユーザー を守ることにもつながります。この機会に押さえておきましょう。
not providedとは
「not provided」は、 アクセス解析ツール において、 ユーザー がサイトに訪問した時の検索 キーワード が 検索エンジン から提供されなかった場合に表示されます。
Google では SSL を通じた接続を行っているため、 Google 検索でのサーバーとのデータのやりとりが暗号化されます。
Googleアナリティクス はユーザーのセキュリティとプライバシー保護を重視しているため、暗号化されたデータについては表示されません。その保護対象となっている Google 検索でのデータが「not provided」と表示されます。
また、 SSL による暗号化ではなく、システムや通信エラーによって物理的にデータを取得できない場合「not set」と表示されます。こちらも参考までに覚えておきましょう。
参考:
Google アナリティクスでウェブ トラフィックの安全性を確保する方法 - アナリティクス ヘルプ
最低限理解しておくべきGoogleアナリティクス用語17選|ferret [フェレット]
SSL とは
SSL とは「Secure Sockets Layer」の略で、 インターネット 上における通信を暗号化する技術のことです。
今や、 インターネット 上での買い物やイベントの予約、金銭の振り込みや引き落としなどはごく日常的に行われています。こうした取引は インターネット のWeb ページ を通して行われていますが、その際に買い物に使ったクレジットカードの番号が盗まれたり、取引金額が改ざんされるリスクがあっては安心して利用することができません。そのようなリスクをなくすために生まれたのが、 SSL です。
また、自社ホームページを SSL 化することで、リファラ情報を取得できるようになります。リファラ情報から、 ユーザー が自社ホームページに訪れる際、どこのホームページを経由して訪れたか直前のページを受け取ることができます。
SSL 対応 ページ の見分け方
SSL を導入しているページは、アドレスが「http~」ではなく、「https~」から始まり、左端に鍵マークがついています。
「https」の「s」はsecureを表しており、 SSL が導入されていることを示します。
not providedの対策方法
検索エンジン への SSL 化が進むにつれ、「not provided」の表示頻度は増してきます。とはいえ、 ユーザー の検索 キーワード を知ることは ユーザー 理解に役立つため、非常に重要でもあります。それでは、ホーム ページ 運営者はどのようにこの「not provided」に対策を打てばよいのでしょうか。
Google Search Consoleを使う
Google Search Consoleを利用することで、 Googleアナリティクス では取得できない検索 キーワード を調べることができます。検索アナリティクス(検索クエリ)という機能を使うことで検索 キーワード 、特定の キーワード で検索された回数、自社ホームページがクリックされた回数、クリック率( CTR )、表示順位を知ることができます。
Googleアナリティクス がホームページに訪問した ユーザー のデータを解析するのに対し、 Google Search Consoleは訪問前のデータから取得するため、 Googleアナリティクス よりも キーワード データを取得しやすいという特徴があります。
参考:
【完全版】SEO対策に役立てるウェブマスターツール(Google Search Console)マニュアル|ferret
他社 ツール の活用
Google 以外が提供する ツール を活用するのも一手です。
SimilarWeb
SimilarWeb は、イスラエル発の分析 ツール です。日本国内では株式会社ギャプライズがサポートを行っています。ホームページの URL を入力することでトラフィックやnot providedを含む キーワード 、 ソーシャルメディア 、 アプリ などを分析できます。
独自の クローラー で分析を行っているため、必ずしも正確な数値で分析できるものではありませんが、競合他社の傾向を掴むために活用できます。
参考:
SimilarWeb(シミラーウェブ)の使い方~競合ホームページのデータが丸はだか!|ferret
ahrefs
ahrefsは、ウクライナやシンガポールの企業が開発・提供しているツールです。 Googlebot の約3倍を誇る量のクロールを行い、膨大な量のバック リンク データを保持しているのが大きな特徴です。その膨大のデータ量により、他のツールではできないような細かい被リンク分析を行えます。
まとめ
インターネット が普及するにつれて、 ユーザー の安全性を確保するために SSL 化が進んでします。ただ、「not provided」の表示割合が増えてしまうことは、Web担当者にとっては歓迎できることではありません。
Yahoo!も SSL 化したことにより、 Googleアナリティクス 上での「not provided」は増えると思われますが、 Google Search Consoleなど他のツールを使うことでカバーできる部分は多々あります。1つの ツール に頼り切るのではなく、いくつかのツールを併用し、それぞれのデータを包括的に分析できるようになると改善施策の幅も広がるため、積極的に活用していきましょう。