運用が難しいと感じるリスティング広告の中でも、初心者や個人向けに利用しやすいサービスがあります。Googleが提供する「AdWords Express」です。

AdWords Expressは、Google AdWordsよりも設定が簡略化されたリスティング広告で、登録後の運用はほとんど自動化されているため、専門知識がない方でも手間なく運用できます。

また、特定の地域に絞って広告を表示したり、ホームページがなくても広告出稿ができたりするため、地域密着型の小規模店舗経営者にもオススメできるリスティング広告です。

今回は、Googleが提供する簡易型リスティング広告「AdWords Express」について紹介します。

AdWords Expressとは

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参考:AdWords Express

「AdWords Express」は、「Google AdWords」と同じようにGoogleが提供しているリスティング広告の一種です。

自社商材に関連した検索フレーズを入札し、ユーザーがそのフレーズに関連したキーワードを検索した時に広告を表示させ、広告がクリックされたときのみ料金が発生します。
1ヶ月の予算は広告主側で設定をし、その予算内でクリック単価が調整されるため、もともと決めている予算以上の広告費は発生しません。アカウントの開設費用もかからず、設定する予算も広告主で決められるため、低予算でも始めやすい広告です。

Google AdWordsとの違い

Google AdWordsとAdWords Expressはどちらもリスティング広告です。2つの違いとしては、AdWords Expressの方が設定する項目が少なく、自動化して運用できる点にあります。

Google AdWordsの場合、登録後の広告を表示させるキーワード選びや入札単価アカウント構成(キャンペーン広告グループなど)をすべて広告主が設定し運用します。

一方、AdWords Expressの場合は、広告を表示させるキーワードの候補をGoogle側で選出したり、1ヶ月の予算を決めるだけでキーワードの入札単価を自動調整したりと、登録後にかかる運用の手間が少なくなっています。

Google AdWordsとどのように使い分けるか

それでは、Google AdWordsとAdWords Expressはどのように使い分ければ良いのでしょうか。

Googleによると、AdWords Expressは「小規模ビジネス」に向いている広告だと紹介されています。設定に必要な時間が少なく運用も自動化されているため、広告運用にかける人手や時間が少なくても、インターネット広告の配信ができるからです。少人数で経営している店舗が利用しやすい広告だと言えるでしょう。

とはいえ、小規模ビジネスだから必ずGoogle AdWordsよりもAdWords Expressが向いているとも限りません。場合によってはGoogle AdWordsを選んだ方が良いこともあります。

AdWords Expressのメリットとデメリットを確認していきましょう。

参考:AdWords Expressヘルプ AdWords ExpressとAdWordsの比較

AdWords Expressのメリット

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AdWords Expressのメリット・デメリットを個別に解説していきます。

登録が簡単

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引用:Google AdWords Express

AdWords ExpressはGoogle AdWordsよりも設定項目が少なく登録が簡単です。登録完了までのステップが少なく、登録から広告配信までをスピーディーに行えます。

キーワード選びの手間が少ない

AdWords Expressは、商材のジャンルと地域、ホームページの設定をすると自動でキーワードを選定してくれます。広告主が一からキーワードを考える必要がなく、リスティング広告に慣れていない方でも設定に困りません。

また、キーワードはGoogle側で随時見直され、より効果がでるものに更新されていきます。Google AdWordsの場合は自身で選んだキーワードの効果測定を自身で行いながら運用する必要がありますが、AdWords Expressの場合はその部分が自動化され手間が少なくなっています。

申し込み後の管理が少ない

AdWords ExpressはGoogle AdWordsと比べて、申し込み後の管理があまり必要ありません。予算とビジネスの種類を選択し、広告文を作成すれば、ほぼ自動的に運用してくれます。

Google AdWordsの場合はキーワードごとの入札単価キャンペーン広告グループなどのアカウント構造、広告を配信するデバイスなど、広告主側で設定しなければならない項目が多々あります。
Google AdWordsは、効果測定を随時行い分析、改善を繰り返していくことで、成果が上がる広告です。しかし、そのためには専門知識や時間が必要となるため、詳しい人を雇ったり代理店に依頼したりする必要があるでしょう。

リスティング広告の知識が少なく分析が難しい場合や、人手が少なくて運用にかけられる時間が少ない場合でも利用できるのは、AdWords Expressのメリットです。

地域ターゲティングがしやすい

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引用:Google AdWords Express

AdWords Expressは申し込み時に広告を表示させたいエリアを地図上から絞り込めます。難しい設定は不要で、的確に自社がアピールしたいエリアを絞って広告の出稿ができます。

もちろんGoogle AdWordsでも配信地域の設定はできますが、AdWords Expressの方は最初から地域を絞り込むのが前提のリスティング広告のため、簡単に設定できるようになっています。

個人経営のカフェや美容院など、その地域で生活している人のみにターゲットを絞って広告を配信したい場合、Google AdWordsが向いているでしょう。

ホームページがなくても利用できる

Google AdWordsは自社ホームページを用意してからでないと始められませんが、AdWords Expressはホームページがなくても広告出稿が可能です。今まで電話やSNSのみの利用で、ホームページを作っていない小規模な店舗でも、リスティング広告が利用できます。

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参考:Googleマイビジネス

ホームページがない場合AdWords Expressに登録した場合、広告がクリックされるとGoogleマイビジネスのページに誘導できます。

Googleマイビジネスに、店舗の住所、電話番号、営業時間などの情報を入れておけば、それを閲覧したユーザーからの問い合わせや来店を促進できるでしょう。

もちろんインターネット上で広告を出す上で、ホームページがあるに越したことはありません。しかし、ホームページの作成には時間もコストもかかります。個人経営店舗の場合、すぐにホームページを作成できないこともあるでしょう。

「とりあえずリスティング広告を出して様子を見てみたい」という場合でも気軽に広告の出稿がででるのは、AdWords Expressのメリットです。

AdWords Expressのデメリット

デバイスの指定ができない

Google AdWordsの場合、自社のターゲットに合わせて広告を表示させたいデバイス(パソコン、スマートフォンなど)を指定できますが、AdWords Expressの場合はデバイスの指定ができません。AdWords Expressでリスティング広告を配信すると、パソコン、モバイル(スマートフォン、タブレット)の両方に配信されます。

「自社のホームページはパソコンユーザーからのアクセスが多いので、この広告はパソコンユーザーに絞って表示させたい」「スマートフォンからのアクセスを狙っているから、スマートフォンユーザーにだけ見て欲しい」といった場合は、Google AdWordsの方が向いています。

Google AdWordsよりも機能が少ない

簡易型リスティング広告であるAdWords Expressは、Google AdWordsよりも様々な機能が最小限に抑えられています。リスティング広告の運用経験がある方には物足りなく感じるかもしれません。

「キーワードを広告主側で選出して入札単価を個別に設定したい」「キャンペーンごとに複数の広告グループを組んで予算の設定がしたい」といった細かな設定がしたい場合はGoogle AdWordsの方が良いでしょう。

広告配信の範囲が狭い

Google AdWordsは、ディスプレイ広告でGmailやYouTubeに広告を表示させたり、動画広告でYouTubeの関連動画内に広告を表示させたりと、Google検索結果以外にも様々な場所に広告を配信できます。

一方AdWords Expressでは、広告を配信できる範囲がGoogle検索結果Googleマップ、Googleパートナーサイトに限られます。

バナーや動画も利用して、さらに広範囲に広告を表示させたい場合は、AdWords ExpressよりもGoogle AdWordsを選びましょう。

まとめ

AdWords ExpressはGoogleが提供する簡易型リスティング広告です。

地域をターゲティングして広告を表示させられるため、個人経営のカフェや美容院など、地域密着型の店舗と相性が良いと言えるでしょう。Google AdWordsと違い、登録後は自動で最適化され運用してくれるため、広告主の手間がほとんどかかりません。

今までリスティング広告は難しいものだと考えていた方や、限られた予算の中で代理店への依頼を検討していた方にとっての新しい手段となるでしょう。