Webサイトコンテンツの中で「訪問者に見られている箇所」をあぶり出すツールとして人気のあるヒートマップ。「興味はあるけど、まだ活用していない」という企業のWeb担当者様も少なくないのでは?

この記事では、有料ツールに手を出すのはちょっと……という方でも活用しやすい「無料で使えるヒートマップツール」を厳選して5つ紹介しています。今日から始められるものばかりなので、Web解析をさらに効率化するためにもぜひヒートマップを活用してみましょう。

目次

  1. ヒートマップツールとは?
  2. ヒートマップを活用するメリット
  3. ヒートマップツールはどのように選ぶ?
  4. 無料で使えるヒートマップツールを厳選して5つ紹介
  5. ヒートマップを活用してLPOやSEOをさらに改善しよう

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 LPを自分ですぐに更新できる|ferret One for LP

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ヒートマップツールとは?

ヒートマップとは、Webサイトやコンテンの中で「どの部分がよく見られているのか」を可視化するために作成されるものです。以下のような画面を見たことはありませんか?

heatmap.jpg

サーモグラフィーのように、赤くなっているところはよくユーザーの目にとまっていて、逆に青に近づくほど見られていない部分である、ということが読み取れます。

こうしたヒートマップを作成するために活用されているのが、ヒートマップツールです。

多くのWeb制作会社やSEOコンサル企業はこうしたヒートマップを活用して、ユーザーのニーズを捉えているコンテンツとそうでないものを選り分けて、改善しているのです。

ヒートマップを活用するメリット

ヒートマップを活用するメリットは以下のとおりです。

  • ユーザーが興味を持っているポイントを把握できる
  • 質の低いコンテンツ(見られていない箇所)を改善するための指針となる
  • Webの知見がなくても直感で判断できるので活用・報告しやすい

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ユーザーが興味を持っているポイントを把握できる

ヒートマップを活用する最大のメリットは「ユーザーが興味・関心を持っているポイントを可視化できる」ということです。

通常、Googleアナリティクスなどを用いてコンテンツCVRなどを分析しますが、そこから読み取れるのは単なる数値であり、その数値をもとに仮説を立てていかなければなりません。

そのスキルは一朝一夕で身につくものではなく、Web分析に慣れていない方がWebサイトコンテンツの改善策を考えるのは難しいものです。

つまり、Webでの集客効果をアップさせるためには、分析に長けている人物が必要でした。

属人的だったWeb分析ですが、ヒートマップを活用すれば誰でも「良いコンテンツ」と「悪いコンテンツ」を把握できるのです。改善するための施策を考えやすくなりますし、より深くユーザーの心理や動向を探ることにも繋がります。

Webサイトコンテンツの制作を行っている方はぜひ導入すべきツールと言えるでしょう。

質の低いコンテンツ(見られていない箇所)を改善するための指針となる

上で解説したとおり、ヒートマップを使えば質の低いコンテンツを把握できるようになります。そこから発展して、「なぜこのコンテンツは見られているのに、こっちは見られていないんだろう」という比較検討がしやすくなるのもメリットの一つです。

Web分析は、改善策まで提示して初めて効果があります。しかし、経験やノウハウがない方が効果的な改善策を立てるのは至難の業です。

その点、ヒートマップを活用すれば誰でも比較や検討ができるので、よりユーザーの求めるコンテンツを把握しやすく、それをもとにコンテンツの取捨選択や改善策の立案がしやすくなります。

分析の一歩先へ進むための指針としても活用できるのが、ヒートマップのメリットと言えるでしょう。

Webの知見がなくても直感で判断できるので活用・報告しやすい

Webの知見があれば、GoogleアナリティクスやGoogle Search Consoleを用いて詳細な分析ができます。しかし、分析ツールを使い慣れていなかったり、コンテンツ制作の経験がなかったりする方にとってはただの数字の羅列にしか見えず、どう扱えばよいか分からないもの。

そして、それはWebに明るくない他部署の同僚や上司に対しても同じことが言えます。Web担当者は、Web分析を通して見えてきたことをまとめ、上司に報告しつつ改善策の提案を行う必要がありますが、いちいち数値を分かりやすいレポートにまとめるのは面倒な作業です。

ヒートマップは「誰でもひと目で分かる」のがメリットなので、ヒートマップの結果を見せながら「この部分は改善が必要なので、このコンテンツを参考にこういうものを載せましょう」といった提案がしやすくなります。

Webに明るくない方でも直感的に理解できる、というヒートマップのメリットは、こうした意思疎通が必要な場面でも強い魅力となるのです。

ヒートマップツールはどのように選ぶ?

ヒートマップツールを選ぶ際にはいくつかのポイントを吟味しなければなりません。

ここでは

  • 機能性
  • 操作性(UI/UX
  • 価格

の3点に着目して解説していきます。

機能性

ヒートマップツールを選ぶ上で大切なのはなんと言っても機能性です。

せっかく導入したのに満足のいく分析ができないとあっては本末転倒。自社の状況に合わせて最適なツールを選ばなければなりません。

ヒートマップに備わっている基本的な機能は、以下の3つです。

  • 熟読されているエリアを可視化する
  • 離脱されたエリアを可視化する
  • クリックされたエリアを可視化する

この3つが基本的な機能となります。

他にも、コンバージョンに至ったユーザーの行動だけを細かく再現するなどの特色ある機能がツールごとに備わっているので、自社のビジネスモデルやサイトに求めている役割を意識しながらツールを選ぶようにしましょう。

操作性(UI/UX)

ヒートマップの魅力は「直感的に理解できること」でした。そのため、ツールに関しても「誰でも使えるもの」であったほうが良いでしょう。

Webに明るくない方でも直感的に操作でき、分析ができるようになれば、いちいちレポートを作成する手間も省けますし、業務効率が高くなります。

ツールのUIUXも考慮しつつ、ツール選びを進めていきましょう。

価格

ツールを選ぶ際に外せないのが価格です。いくら高機能なツールであっても、月額料金が高すぎると使い続けるのが難しくなります。

できるだけ手頃な価格で利用できるツールを選ぶのが肝心です。

そこで、ここからは「無料で使える」ヒートマップツールを厳選して5つ紹介します。今日から使えるツールばかりなので、ぜひ活用してみましょう。

無料で使えるヒートマップツールを厳選して5つ紹介

User Heat

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無料で使える高機能なヒートマップツールとして人気が高いUser Heat

先述した機能に加えて、マウスの動きなども含めて分析できるので、ユーザー心理を読み解く上では重宝できるツールでしょう。

導入してから、1サイトにつき30万PVまで計測されます。30万PVを超えた時点で計測ができなくなりますが、突然課金されるようなシステムにはなっていないので気軽に始められます。

User Heat

mouseflow

mouseflow.png

セッションリプレイ機能などが特徴のmouseflow

通常のヒートマップ機能に加えて、購買に至ったユーザーとそうでないユーザーに分けて、行動(セッション)を再現したり、ユーザーがストレスを感じていたポイントを割り出したりといった機能が特徴です。

また、問い合わせや購入ページにある「入力フォーム」のどの欄で離脱したのか、というところまで分析できるので、より具体的な改善施策を手助けしてくれます。

無料トライアルを通して機能性を確認して、自社に合いそうであればそのまま有料で利用しても良いかもしれません。もちろん、無料のままでも利用できます。

mouseflow

MIERUCA HEATMAP

Mieruca.png

国内のツールで最も知名度があるSEOツールMIERUCA HEATMAPは、およそ1500社が利用していることでも知られています。

クロールヒートマップやクリックヒートマップ、アテンションヒートマップといった3種類のヒートマップを活用でき、1ドメイン、1URLに限って分析が可能です。

利用期間などは特に無いため、始めてみて「もっと高機能にしたい」と思った段階で課金をしてみても良いでしょう。

Mierucaはヒートマップ以外にもSEOに役立つツールを複数開発・リリースしているので、あわせて検討してみることをおすすめします。

MIERUCA HEATMAP

SiTest

SiTest.png

アジアで48万サイト以上に導入されている人気のヒートマップツールSiTest

ヒートマップの作成に加えて、Webサイトの改善施策を試してみる「A/Bテスト」や「入力フォームの改善」といった主要な施策をオールインワンで叶えてくれるのがポイントです。

また、搭載されているAIがサイトの問題点を発見してくれるので、Web担当者の方が専門的な知識を備えていなくても効率的にWebサイトを改善していけるというメリットがあります。

SiTest

Ptengine

Ptengine.png

Ptengineは、世界で15万人以上のユーザー数を誇る大手のヒートマップツールです。

「ユーザー体験を最大化させビジネス成長を支えるプラットフォーム」と銘打っているように、ユーザーインサイトを深堀りして、ニーズに合わせたサイト設計が実現できます。

「誰に、何を、どのタイミングで伝えるか」といった設定をしておけば、適切なタイミングでコンテンツを提供できる仕組みが搭載されているので、サイトに機能をもたせる必要はありません。

また、取得したデータをもとにペルソナ設計やカスタマージャーニーを作成するなど、マーケティング全体のフォローもしてくれます。ヒートマップ作成以外にも全体的なフォローアップをして欲しい、と考えている方にはおすすめのツールと言えるでしょう。

Ptengine

ヒートマップを活用してLPOやSEOをさらに改善しよう

ヒートマップツールを導入すれば、Webサイト上のどこに課題があるのか、また「どんなコンテンツが好まれているのか」を可視化できます。その上で、ユーザーのニーズを理解していけばどんどん効果的なWebサイトに改善していけるでしょう。

また、LPについても「どこで離脱してしまったのか」という点を理解するのは非常に重要です。WebサイトやLP、メディアのコンテンツなど、幅広くWeb周りの集客を改善したい方は、ぜひこの記事を参考にヒートマップツールを導入してみてはどうでしょうか。

ヒートマップで改善点が見つかったらすぐ改善したい方へ

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