タイアップ広告とは?メリット・デメリットや活用法を解説
Web広告の一手法として、「タイアップ広告」というものがあります。これは「記事広告」とも呼ばれ、PR展開を行いたい企業と、特定のメディアが相互に協力しあって制作する広告のことを指します。
この記事では「タイアップ広告」のメリット・デメリットや、消費者に向けてどんなメッセージを発信したい時におすすめか、といったポイントを解説します。
目次
タイアップ広告とは?
「タイアップ広告」を出すにあたって、まず企業がメディアに対して広告料金を支払います。そしてメディア側が、商品・サービスについてPRする記事を書き、媒体に掲載して一般消費者にメッセージを届けます。
「記事広告」とも言う
「タイアップ広告」とは、企業とメディアが互いに提携して制作した広告のことを指し、「記事広告」と呼ばれることもあります。
何らかのニュースサイトなどを見ている時に、「PR」や「AD(Advertisement=広告)」などと明記された記事を見たことがある人も多いのではないでしょうか。こういった形式の記事を「タイアップ広告(記事広告)」と言います。
「ネイティブ広告」の一種でもある
「タイアップ広告」は、「ネイティブ広告」の一種でもあります。「ネイティブ広告」とは、ニュースサイトなどを閲覧しているユーザーの邪魔にならないよう配慮され、コンテンツの一部として画面内にとけ込んで表示される広告の総称です。
GoogleやYahoo!の検索結果画面に表示される「リスティング広告」、さまざまなWebサイトの片隅に表示される「ディスプレイ広告」、FacebookやInstagram、Twitterのフィードにとけ込んで表示される「SNS広告」なども同じ「ネイティブ広告」に分類されます。
つまり、「広告・PR感がそれほど色濃くなく、ユーザーに対し、いちコンテンツとして自然な形で見せることができる広告」という立ち位置にあります。
タイアップ広告のメリット
それではここからは、「タイアップ広告」のメリットについて見ていきましょう。
対ユーザーの信頼度が高い
まずは、「対ユーザーの信頼度が高い」という点です。その理由は、特定の媒体による「記事(発言)」として受け取られるからです。
いち企業が自社発信で「広告」を出した場合、それを見るユーザーはキャッコピーや広告文、クリエイティブなどについて「自画自賛」「良いところだけPRしている」「良いように見せようとしている」といった心理に陥ってしまう場合も考えられます。
一方、「タイアップ広告」には、「情報発信したい企業側」と「記事を制作して掲載するメディア側」という双方の視点が反映されます。
昨今、ユーザーが何かしらモノを買うときやお店選びをするときに、販売側や店舗自身がPR発信する情報よりも、「レビュー」や「口コミ」を信頼する側面が色濃くなっていると言われています。
要は、「誰が言っているか」がユーザーの心を動かす重要な決め手となる、ということです。「タイアップ広告」は「誰が言っているか?」という視点で見ると、「企業自身」ではなく、「(ユーザーが普段から信頼している)メディアが言っている」という形式になります。
その観点から、「対ユーザーの信頼度が高くなる」という側面を挙げることができるのです。
ターゲットとするペルソナをピンポイントで絞り込める
次に、ターゲットとするペルソナをピンポイントで絞り込める、という点が挙げられます。これは、「どんな人に記事を届けたいか、読んでほしいか」を細かく絞り込んで配信できるということです。
どのメディアにも、必ず細かなペルソナ設定があるものです。
<例>
アラフォーキャリア女性向けWebメディア
・35歳以上の女性
・正社員、あるいは管理職
・DINKs、または独身
・お金に余裕のある女性
例えばこういったメディアとタイアップをして、比較的単価の高い「ファッション」「美容」「健康」「インテリア」といった分野の広告を出すと、ターゲットとしているユーザーにリーチしやすい、といったメリットがあるのです。
ここまでの細かなターゲティング配信は、リスティング広告やディスプレイ広告では不可能なので、「タイアップ広告」の大きなアドバンテージだと言えるでしょう。
自社が意図するメッセージを正確に発信できる
先述したとおり「タイアップ広告」とは、情報発信したい企業と、特定の媒体側が双方に協力しあって制作するものです。記事内容の編集権は、双方にあります。
自社で新商品・新サービスのプレスリリースを出した場合、それをどこかのメディアに取り上げてもらえたとしても、自社が伝えたいメッセージを適切に発信できるとは限りません。
一方、記事広告は、まずは自社側から伝えたい要点を媒体側に伝え、次に媒体側が共有された情報をライティング・編集し、最後に自社でも掲載内容をチェックしてから公開する、というプロセスになります。
つまり、自社が発信したいことを細やかに盛り込み、かつ、正確な情報発信ができるのです。
ferretでもタイアップ広告を制作しているので、ご興味のある方はぜひお気軽にお問い合わせください。
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タイアップ広告のデメリット
メリットの一方で、「タイアップ広告」のデメリットについても理解しておきましょう。
制作から公開まで時間がかかる
「タイアップ広告」を出す際は、制作から公開まである程度時間がかかるものだと理解しておきましょう。一例としては、「1ヶ月程度」掛かる場合などが挙げられます。
これは先述したとおり、自社側から媒体側に情報提供を行い、それを基に媒体側で編集・ライティングというプロセス踏み、その後さらに自社側でも記事内容のチェックをするという一連の工数を見越しておかなければならないためです。
媒体費用がかかる
次に、媒体費用がかかる、という点も理解しましょう。一例を挙げると、「掲載期間は1週間で、PV保証型」という掲載プランなどがあります。
1PVあたりの単価は、例えば「90円」だとしても、「1万PV保証」のプランとなれば、「90円×10,000PV=90万円」という計算になります。
リテラシーの高いユーザーには見てもらえない可能性もある
タイアップ広告は、必ず「PR」や「AD」などと、記事サムネイルや本文内に広告である旨を明記する必要があります。
そのため、特にリテラシーの高いユーザーにとっては、一見して「これは広告だ」と分かるので、その時点で離脱される可能性もあると言えます。
タイアップ広告出稿を検討する際のポイント
ここからは、「タイアップ広告」の出稿を検討する際のポイントについて解説します。
ペルソナにマッチする媒体を選定することが第一
「自社の新商品・サービスをできるだけたくさんの人に見てもらいたい、届けたい」という思いから、提携するメディアの権威性や人気度、PVの多さに目が行きがちになります。
しかしそれ以前に、「タイアップ広告」を出稿することによる自社のゴールを明確にしましょう。
例えば、「今回、記事広告を出すことで、こんなペルソナのユーザー間での認知を獲得したい」「記事広告をきっかけに、今後、ユーザーに自社商品を想起させるきっかけづくりをしたい」といったようなゴールです。
ペルソナを細かに描くほど、自ずとどんなメディアと提携するのが適切であるか、絞り込まれてくるはずです。大規模なメディアと提携して高額な媒体費用を払っても、「ファンになってほしい人」「買って欲しい人」に情報を届けられなければ意味がありません。
「自社が思い描くペルソナにマッチした媒体を選ぶことが最重要」と理解しましょう。
一本の広告記事だけで終わらせないアプローチ・企画の仕方
「タイアップ広告」の見せ方・出し方には、企画次第でさまざまなスタイルが考えられます。「ただ、自社商品・サービスについて1本の記事を書いてもらって終わり」だけではありません。
「ある程度期間をかけて認知度を高める」「ファンを醸成する」「商品・サービスについて深く理解させる」「自社とのタッチポイントをまずは作る」など、ゴール次第でさまざまな企画が考えられます。
<例>
・著名人をアサインして、対談形式の記事で見せる
・1本きりで終わりではなく、連載形式で見せる
・記事広告と、商品のサンプリングキャンペーンとをセットにする
・記事広告を入り口に、ウェビナー参加者募集につなげる
・読者へのアンケート調査を含んだ記事として見せる
上記で挙げたような例は、自社のランディングページで展開することも考えられます。
しかしそこへ、「もう一つの立場(=提携先メディア)の視点」を加えることで、より説得力を持って読者にメッセージを伝えられる手法だとも言えるでしょう。
広告も、「誰が言っているか」が重要
この記事では、「タイアップ広告(記事広告)」がどんな価値を発揮するかについて述べてきました。昨今のネットユーザーは、特に若い世代ほど情報リテラシーが高くなっており、「何を言っているか」よりも「誰が言っているか」を重要視しているとも言われています。
例えば、InstagramやYouTubeを見て「インフルエンサーが言っているから、その商品に関心を持つ」「購買行動に移る」といった態度変容を起こすのです。
また、ECサイトやグルメサイトなどで、企業側が掲載した売り文句よりも、ユーザーレビューを重要視して来店・購買に移る、という消費者行動も同様の例だと言えるでしょう。
「誰が言っているか」が重要だという視点に立てば、「タイアップ広告(記事広告)」の重要性は今後ますます、高まっていくとも考えられます。
「リスティング広告」「ディスプレイ広告」「SNS広告」に加え、WEB広告の一手法として、「タイアップ広告」もぜひ活用を検討してみてください。
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- タイアップ広告
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