なぜ多くの企業が苦労し失敗しているのか

一方で、なぜ多くの企業のコンテンツマーケティングはうまくいっていないのでしょうか。

スクリーンショット_2016-07-01_18.09.52.png
例えば、リスティング広告のCPAが2万円で、オウンドメディアのある記事のCPAは10万円ぐらいになるとします。
単価だけ見れば、リスティング広告のほうが圧倒的にいいですよね。

つまり何が言いたいかというと、失敗するのは直接的なコンバージョンしか見ていない企業がほとんどだからなんです。

とある記事を読んだ人がすぐコンバージョンすることってほとんどありえないですよね。
一度離脱して他社製品と比較検討したりして、検索などで再訪し、コンバージョンしたとなると、記事がコンバージョンに貢献していますよね。
今はそういったビュースルーコンバージョンや間接コンバージョンの計測が可能になっています。

そのような効果を加味すると、オウンドメディアのCPAは一気に下がるんですよね。
1つ1つの施策の直接コンバージョンだけでなく、間接も含めてトータルで評価することが今のマーケティングでは大事なんです。

そこができていないと、オウンドメディアの評価をしっかりできないわけです。

オウンドメディアを立ち上げるうえでやるべき7つのこと

では、オウンドメディアを成功させるためにどういう点に注意すればいいのか。

まず、先に言っておきたいのはオウンドメディアの成功にウルトラCはありません。これはオウンドメディアだけに限らず全てにおいてです。
4年ほど前にFacebookの会員数が伸びはじめた時、Facebookページつくって投稿すれば儲かるんでしょ?という話が多くの場でされていました。そんな訳はないですよね。

重要なことは当たり前のことを愚直にやり続けるだけです。

では、7つのポイントについてお話しします。

1.ミッション設計・ターゲット設定

まず、オウンドメディアを立ち上げるうえでミッションがなにかをはっきり定義する必要があります。
例えばferretの場合、ferretユーザーに向けて、Webマーケティングの課題を解決できるようなコンテンツを提供していくことをミッションとしています。

2.目標・フェーズ設定

次に目標とフェーズを設定します。
目標とする数字を明確にしてそれらをいつまでに成し遂げるのか、というところです。
自分たちが入っていくマーケット規模がどれくらいなのかを調べる必要があります。
ここをやっておかないと、オウンドディアを立ち上げ、流入が増えても、その状態が良いのか悪いのかが判断できないんですよね。

合わせて、競合調査も行う必要がありますね。

3.ペルソナ設定

これってWebサイトに限らずどのようなビジネスでもやらなきゃいけないところなんですが。ここでも多くの企業がミスマッチを起こしてるんですよね。
今までは、ペルソナは1つだけ設定すればよかった。ていうのはGoogleやYahoo!などの検索エンジンと向き合えばよかったから。

でも今はプラットフォームが多様化していて、SNSなどいろんなチャネルがある。
ペルソナってチャネルごとに違うんですよね。

だから、チャネルごとにペルソナを設計する必要があります。もっというと記事ごとに設定したほうがいいです。

参考:
ホームページ運営に欠かせない!ペルソナの設定方法とは?|ferret [フェレット]

4.カスタマージャーニーマップ

カスタマージャーニーマップとは、「顧客が自社の商品を購入するまでに辿るプロセス」のことです。

ペルソナがいる場所はスマホなのか、PCなのか。どのSNSなのか。メディアなのか。
ブランドと顧客のあらゆるタッチポイントにおいて、どのように接触してもらって、どのような体験をして、どんな心理変化があるのか。
ニーズは何で、何がトリガーになって購入につながるのかを設計します。

ペルソナとカスタマージャーニーマップを設計しておくと、チームとして追うべき指標や立ち返るものが明確になるのでコミュニケーションも円滑になります。

参考:
カスタマージャーニーマップとは〜作成するために最低限知っておきたい基礎知識と活用事例|ferret [フェレット]

5.コンテンツ設計

状況によって、ユーザーって読むコンテンツって違いますよね。
ユーザーにとって必要な情報を、コンテンツとしてより具体的に落とし込んでいきます。

具体的に言うとカスタマージャーニーマップで可視化した、認知・興味関心・情報収集・アクションといったことに対して、コンテンツをグルーピングしてキーワードをあぶりだします。

この段階でキーワードのニーズ調査する必要があります。

6.コンテンツアウトラインの作成

ここまでやっとコンテンツの話になってきます。
多くの企業はここから始めてしまっています。ただ記事を作って、たとえバズらせても何も生まれません。

ユーザーが何を求めているのかを考え、それに沿ったテーマ、タイトルを決めます。
同時に、その記事が何のために存在するのかを明確にする必要があります。

ある記事は新規ユーザー獲得のため、ある記事はブランディングのため、ある記事はコンバージョンしてもらうため、という風に、記事単位で役割を変えていく必要があります。

7.編集レギュレーションの構築

書き方だけでなく、タイトルづけ、文章表現、構成などかなり細かく設定する必要があります。
記事の質担保とライター教育のために重要です。

うちも編集レギュレーションをガチガチに固めています。
そのおかげで昨年入った新卒の子が、半年で1日3本は記事が書けるようになっています。