広告配信時、リターゲティング機能を利用すると、一度サイトに訪問したことのあるユーザーに対し繰り返し自社広告を表示することができます。

自社ホームページへの再訪や成果につなげるために広告主にとって便利な機能である反面、同じ内容の広告を繰り返し表示することで、ユーザーにとってはネガティブな印象を与えてしまうリスクもあります。

今回は、「フリークエンシーキャップ」という機能を利用して、広告表示回数をコントロールする方法について解説します。
Googleディスプレイネットワーク、Yahoo!ディスプレイアドネットワークでの設定方法、Facebook広告・インスタグラム広告での確認方法を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

また、設定回数について参考になる記事も紹介しています。
どの程度の頻度で表示させるように設定すればいいのかわからずに困っている方は、記事を参考にしてみることをオススメします。

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フリークエンシーキャップとは

フリークエンシーキャップとは、1人のユーザーに対して、広告表示を行う回数の上限のことです。
特にリマーケティング広告において配信量が多すぎる場合に何度も繰り返し表示される広告に対して、ユーザーが不快な思いをしないように広告表示の回数を制限することができます。

日、週、月単位での設定が可能な他、広告単位、広告グループ単位、キャンペーン単位での設定も可能ですので、広告の内容やユーザー属性などから詳細に設定するとよいでしょう。

なお、GoogleディスプレイネットワークとYahoo!ディスプレイアドネットワークでは、フリークエンシーにおける「月」の定義が異なります。
Yahoo!ディスプレイアドネットワークの場合は、当月の1日〜末日まで、Googleディスプレイネットワークの場合は、各ユーザーごとにカウントされます。

例えば、フリークエンシーキャップが「1ヶ月に10回表示する」で設定している場合、はじめて広告が表示されたのが12月15日であれば、Yahoo!ディスプレイアドネットワークでは12月31日までの間に10回広告が表示され、Googleディスプレイネットワークの場合は1月14日までの間に10回広告が表示される違いがあります。

フリークエンシーキャップの設定方法

Googleアドワーズの場合

Googleアドワーズでは、ディスプレイネットワークのキャンペーンで設定することができます。

STEP1.

まず始めに、Googleアドワーズにログインして、メニューから「リマーケティング」を選択します。
すると、リマーケティングに関する画面に遷移するので、メニューの中から「設定」選択します。
Google1.png

STEP2.

続いて、遷移した設定画面を下にスクロールしていくと「詳細設定」という項目があります。
この中から「広告掲載:広告のローテーション、フリークエンシーキャップ」をクリックします。
Google2.png

その後プルダウンで表示されるメニューの中から「フリークエンシー」の右側に表示されている「編集」をクリックします。

Google3.png

STEP3.

フリークエンシーキャップの設定画面が表示されますので、回数と単位を設定します。
日/週/月単位で、キャンペーン/広告グループ/広告単位の設定が可能です。
Google4.png

最後に「保存」をクリックすると、設定完了です。

Yahoo!ディスプレイアドネットワークの場合

Yahoo!ディスプレイアドネットワークでは、ターゲティング、サイトリターゲティング、Twitter広告などのその他の広告の3つの広告掲載方式で、フリークエンシーキャップを設定することができます。

STEP1.

まず、Yahoo!ディスプレイアドネットワークにログインします。
キャンペーン管理」をクリックするとキャンペーンが表示されますので、その中から該当のキャンペーンを選択します。
ヤフー1.png

STEP2.

キャンペーンを選択したら、遷移した画面上で「キャンペーン詳細設定」をクリックします。
ヤフー3.png

STEP3.

続いて表示された画面上で「詳細設定」というメニューがありますので、その中の「編集」という青いボタンをクリックします。
ヤフー4.png

STEP4.

フリークエンシーキャップというメニューが表示されますので「オプション設定」をクリックします。
ヤフー5.png

STEP5.

すると、フリークエンシーキャップを設定するボックスが表示されます。
Googleディスプレイネットワークと同様、日/週/月単位で、キャンペーン/広告グループ/広告単位の設定が可能です。
ヤフー6.png

最後に「保存」をクリックすると、設定完了です。

Facebook広告・インスタグラム広告の場合

Facebook広告には、フリークエンシーキャップの機能はありません。
しかしFacebook広告においても、繰り返し同じ広告を表示することで、ユーザーに不快な思いをさせてしまうことは存分に考えられます。
Facebook広告の場合は、フリークエンシーのデータを確認して、フリークエンシーが多すぎると判断された場合には広告予算を抑えるか、ターゲットを追加する必要があります。
なお、インスタグラム広告についても同様の手順で確認することができます。

Facebook広告でフリークエンシーを確認する方法

Facebook広告広告マネージャーでフリークエンシーを確認する方法です。
「パフォーマンス」から「カスタム」メニューをクリックします。
Facebook1.png

すると以下の様な画面に遷移するので、カスタムメニューをクリックしてプルダウンで表示されたメニューから「フリークエンシー」を選択します。
Facebook2.png

これでフリークエンシーを確認することができます。
Facebook3.png

設定回数の目安について

フリークエンシーキャップを設定するのあたり、どの程度の頻度で設定すればよいのかわからずに困る方は多いのではないでしょうか。
そこで設定回数を決定する際に参考になる記事3選を紹介します。
最適な頻度は広告内容やターゲットによって異なりますので一概には言えませんが、以下の記事を参考に、配信している広告の最適なフリークエンシーを研究してみてください。

1.《AdWords》アトリビューション(サーチファンネル)を使ってリマケを最適化しよう

《AdWords》アトリビューション(サーチファンネル)を使ってリマケを最適化しよう.png
https://quartet-communications.com/info/listing/technique/24337

リスティング広告代行を主な業務としている、カルテットコミュニケーションズのブログ記事です。
アトリビューションでコンバージョンあたりの広告の表示回数を確認し、フリークエンシーに最適な数値を設定する方法が記載されています。
この記事内に記載されている方法でアトリビューションを確認すれだけで最適なフリークエンシーの回数を把握することができるので、特に初心者の方にはオススメの記事です。

2.Google Adwordsリマーケティングのフリークエンシー設定について

Google Adwordsリマーケティングのフリークエンシー設定について.png
http://ishigurodo.com/archives/623

フリーランスでWebマーケティングの業務を行っている方が運営している、石黒堂のブログ記事です。
Cookie数を利用してリーチ率を算出し、フリークエンシーの最適化を行う方法が記載されています。
初心者の方には少し難しい内容になっていますが、Cookieを使って曜日や時間、デバイスなどの相関を分析するとより細かい情報を得ることができ、広告内容やターゲットの精査をすることも可能になるので、まずはこの記事を参考に分析してみるとよいでしょう。

3.ユーザー1人当たりの最適な広告表示回数は何回? 実際のアカウントでYDNフリークエンシーコントロールを検証

ユーザー1人当たりの最適な広告表示回数は何回?_実際のアカウントでYDNフリークエンシーコントロールを検証.png
http://web-tan.forum.impressrd.jp/yahooads/2014/04/30/17325

Webマーケティングに関するさまざまな情報を発信している、Web担当者Forumのブログ記事です。
実際に運用中のアカウントで、Yahoo!ディスプレイアドネットワークでのフリークエンシーコントロールの検証結果が紹介されています。
Yahoo!ディスプレイアドネットワークでは、フリークエンシーキャップごとにCPAやコンバージョン数などのデータをまとめたパフォーマンスレポートを確認することができます。
この記事では、パフォーマンスレポートをもとに、最適なフリークエンシー数を検討するポイントが記載されていますので、フリークエンシーの最適化を検討する際に参考にしてみてください。

まとめ

広告を配信する際は、ユーザー属性の分析やクリック数、コンバージョン数など、分析しなければならない項目が多数あります。

フリークエンシーキャップは、Yahoo!であれば管理画面上に分析結果をも表示されていますので、すぐに調整することができます。
広告配信をしているけれどまだフリークエンシーキャップの設定はしていないという方は一度確認してみましょう。

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