タイプ別 アクセス解析ツール14選

前述した大類型「GoogleAnalytics型ツール」「独自収集型ツール」「ハイブリッド型ツール」の中には、さらに細かく製品タイプ別に分けられる「小類型」があります。

次に掲げる表は、「小類型」で見た場合に、それぞれのツールの特徴・メリットを端的にまとめたものです。

小類型 特徴 メリット
①ビジュアライズツール データを見える化 テキスト入力して下さい。
②レポートツール Google Analyticsからレポートを自動生成 レポート作成の工数削減
③スマホ専用アクセス解析ツール スマホからアクセス可能 外出・移動中でもダッシュボードをチェック
④競合サイト分析ツール 他社のアクセスデータも解析 業界のトレンドを素早く察知
ヒートマップツール 個別ページ内で人気のあるエリアを可視化 サイトの改善点を視覚的に理解

①ビジュアライズツール

「ビジュアライズツール」とは、その名の通りデータをビジュアライズ(見える化)するためのツールです。Google Analyticsから収集したデータを取り込み、その分析結果をより視覚的・直感的に理解できるよう助けてくれるものです。

では、その具体的なツール例をご紹介しましょう。

Googleデータポータル

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出典:ダッシュボード作成、データ視覚化ツール - Google データポータル

Googleデータポータル」は、Google社が提供し、Googleアカウントさえあれば無料で利用できるビジュアライズツールです。Google Analyticsのデータを取り込んで可視化してくれて、AnalyticsだけではなくGoogle広告のデータなども連携可能。

データが自動的にグラフ化され常に最新の状態を保つため、例えば、AnalyticsのデータをExcelでダウンロードして手動で集計し、PowerPointでレポート文書を都度作成といったプロセスを丸ごとカットできます。

社内メンバーや、クライアントと画面を共有してデータを見ながら施策の振り返りや議論をするといった活用ができ、会議がスムーズになります。

アナトミー

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出典:アナトミー

「アナトミー」は、Google Analyticsのデータのほか、Search Consoleのデータ、そして「アナトミー」が独自収集したデータまで統合して可視化してくれる高機能ビジュアライズツールです。

アクセス解析にまつわるデータをひとまとめにでき、Google Analyticsでは分からない解析データまで追いかけてくれます。

分析結果を分かりやすい言葉で解説してくれるので、組織内でのデータ共有・意思決定が効率的かつスムーズに。また、検索キーワードや、その検索順位の確認などSEOまわりの対策もこのツールに一元化できます。

AIアナリスト

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出典:AIアナリスト

「AIアナリスト」はAIを搭載し、アクセス解析を自動で行ってサイト内の改善ポイントをデータ根拠とともに教えてくれるツールです。

データは、GoogleAnalyticsを連携させて使用します。初期設定は簡単で、わずか数分で完了します。「Webサイトの成果が伸び悩んでいる」「Webサイトの改善ポイントを知りたい」とお悩みの方におすすめです。

Tableau

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出典:Tableau

「Tableau」は、GoogleAnalyticsと連携させることで、データを分かりやすく「ヒートマップ」などさまざまな表現で可視化してくれるツールです。GoogleAnalyticsだけではなく、他にもさまざまデータソースを活用可能です。

最近では日本政府が新型コロナウイルスワクチンの接種データをこの「Tableau」で可視化し、国民に対して分かりやすい形で公開しています。

②レポートツール

「レポートツール」とは、GoogleAnalyticsのデータを基に自動でレポートを作成・出力してくれるツールのことです。

FARO REPORT

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出典:FARO REPORT

「FARO REPORT」は、GoogleAnalyticsやSearch Consoleと連携させることで、アクセス解析レポートを短時間で自動作成してくれます。1サイトのみの登録なら、無料プランで使い続けることができます。

ECサイト運営者向けのメニューも用意されていて、例えば売上指標などもレポートにして出力してくれます。アクセスデータの解析に時間をかけるより、その先のサイト改善そのものに時間をしっかりかけたい方におすすめです。

GArepo

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出典:GArepo

「GArepo」は、Google Analytics専用のレポート作成ツールです。

初期設定さえしておけば、あとはGoogleAnalyticsと常時接続してくれるため、最新のレポートデータを自動で保つことができます。また、最新レポートが自動生成されたらメールで通知してくれるので、たびたびGoogleAnalyticsの画面を見に行く必要もなくなります。

Webサイトを運営していて、データを基にPDCAサイクルを回していく必要性を感じているけれど「GoogleAnalyticsは苦手」「レポート作成工数を削減したい」と考えている人におすすめです。

③スマホ専用アクセス解析ツール

「スマホアクセス解析専用ツール」とは、スマホからでも分析画面にアクセスできるツールやアプリを指します。移動・外出が多く、出先からでもダッシュボードをクイックにチェックしたい方におすすめです。

GoogleAnalyticsアプリ

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出典:App Store

GoogleAnalyticsアプリ」は、スマホ・タブレットにインストールして使うアプリです。iOS版・Android版の両方があります。

GoogleAnalyticsで取れる指標すべてについて、このモバイルアプリから確認できます。利用料は無料です。

アナトミーガジェット

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出典:【2021年版】無料アクセス解析ツール18選|アナトミーBLOG

「アナトミーガジェット」は、ビジュアライズツール「アナトミー」のスマホ版です。アプリではなく、ブラウザ経由でアクセスします。

「アナトミー」で取得したアクセスログやSEOランクといった各種データを、スマホの狭い画面でも見やすいようアニメーションなどを用いて分かりやすく表示してくれます。

④競合サイト分析ツール

「競合サイト分析ツール」とは、自分のサイトのアクセスログだけではなく、競合・類似サイトのアクセスログまで追跡し、比較分析するためのツールです。

Similar web

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出典:Similar Web

「Similar Web」は、競合他社のWeb上での活動を分析し、業界のトレンドを発見、ユーザー理解を深めることを目的としたツールです。競合他社や、同業界のリーディングカンパニーにどう対抗するか洞察を深め、Web戦略立案をアシストしてくれます。

アクセス数やユーザーのトラフィックだけでなく、検索キーワード分析にも対応。競合他社がトラフィックを獲得している上位キーワードに加え、新しいトレンドキーワード発見にも役立ちます。

eMark+

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出典:eMark+

「eMark+」は、競合他社のサイトアクセス状況を把握・分析できるツールです。

こちらは「独自収集型ツール」に当てはまり、GoogleAnalyticsのデータではなく、このプロダクトを提供している「VALUES社」が抱える行動ログモニター会員の実際の行動データを基に、あらゆるサイトへのアクセス状況を分析します。

アクセス分析だけなら無料で利用できます。有料プランになると、同業界内のトレンドキーワードの変化までいち早く察知。自社サイトにもっと訪問数を増やしたいなら今どんなキーワードを投入すべきか、などを教えてくれます。

⑤ヒートマップツール

ヒートマップツール」とは、ページ内でどのエリアがユーザーに人気があるのかを可視化するツールです。ユーザーが熟読しているのはどこか、離脱しているのはどこか、クリックしているのはどこかを、データに基づいてビジュアライズします。サイトの改善点を視覚的に理解することに役立ちます。

Pt engine

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出典:Pt engine

「Pt engine」はヒートマップ機能を搭載したアクセス解析ツールです。一つのタグを自分のWebサイト内に設置するだけで、あらゆるデータを自動的に収集。

コンバージョンしたユーザーとしていないユーザー、新規訪問ユーザーと再訪問ユーザーなどさまざまなセグメントを比較して、詳細なインサイトを取得できます。

問い合わせフォームの送信、買い物かごへの追加、お気に入り登録といった、さまざまなビジネスモデルに即した重要指標をノーコードですぐに設定でき、ビジネス上の目標を簡単に追跡できます。

Mouseflow

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出典:Mouseflow

「Mouseflow」もまた、ヒートマップ機能を搭載したアクセス解析ツールです。ページ内でのユーザーの利用動向についてデータを取得し、ヒートマップ化。これにより、何がユーザーの関心を引いていて、何がコンバージョンを妨げているのかを素早く見つけることができます。

また、「セッションリプレイ」という、ユーザー一人ひとりの手元でのセッションを再現する機能も搭載。コンバージョンに至ったユーザーの利用動向や、コンバージョンに至らなかったユーザーの動向やストレスを感じていたポイントを見つけることができます。

UXを改善したい」「CVRを改善したい」という課題を抱えている方におすすめです。

UserHeat

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出典:User Heat

「User Heat」は、ヒートマップ機能を月間30PVまで無料で利用できるツールです。スタートは簡単で、解析したいWebサイトURLを入力フォームに記入して無料登録するだけ。

訪問者がページのどこの段落を熟読したか、どこをクリックしたかをビジュアル分析してくれて、誰でも簡単にWebサイト改善のヒントを得られます。

PCサイトの分析だけでなく、スマホサイトの分析も可能です。まずは「ヒートマップとはどんなもの?」と使い勝手を知りたい人におすすめです。

Clarity

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出典:Microsoft Clarity

「Clarity」は、Microsoft社が提供するヒートマップツールで、無料で利用できます。ヒートマップで、訪問ユーザーが特定ページ内のどの段落に注目しているか、どこをクリックしているか、どこまで深くスクロールしているか、どこで離脱しているかなどを明らかにします。

また、「セッションプレイバック機能」ではページ訪問ユーザーがどのタイミングで、どうスクロールして、どのボタンをマウスクリックしたか、などの個別セッションを再現。

例えば「LP改善をしたい」「CTAを改善したい」といった課題を抱えていて、どうすればユーザーを引きつけるページに改善できるのか客観的な根拠が欲しい方におすすめです。