担当者を昇進させるのがミッション

西井:マーケティング全体でその考え方は常に必要ですよね。

いわゆる広告主もそうだし、広告代理店側もそうだし。パートナーという考え方を持っていないと。

阿部:うちの取締役の口癖なんですが、「担当者を昇進させるのがミッション」と常に言っているんですよ。

アナグラムに仕事を頼むのって、相当エネルギーを使っているはずです。
もっと大きな会社が星の数ほどあるなかで、うちのような小さな会社に頼むということで、まず稟議を通すのが大変だと思うんです。

そこを覚悟して来ていただいている。
そういう方には徹底的に成果でお返ししますよと。

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西井:結局パートナーワークがないとダメですよね。広告代理店は広告代理店でパートナーの考え方がないから、ひどいところもあるじゃないですか。

Webの運用型広告は、広告費の何%が手数料というのが多いので、放置して手数料だけ取っていたり。
結局、グロスの金額が大きければよいという。

たとえば、今月の広告費が2000万円だったら、2000万円ギリギリまで使って、与えられたCPOを守るように見せかけて無駄な広告を配信してるパターンって。
消化するというんですかね。

阿部:その” 消化”という言葉がおかしいですよね。

西井:そういうことを平気でやっているところとは、パートナーになれませんよね。

僕はどっちかというとBtoCでやっている側ですけど、1万円の広告費ですら、この1万円のために何個売らなければならないのか、トマトだったら何百個売らなければならないのかって考えてしまう(笑)。

そう考えると、「10万円あと消化しておきますね」ってふざけんなってことですよ。
10万円のためにみんなどんだけ頑張ってるんだという話が正直ありますね。

阿部:消化というフレーズ、社内でも絶対出ないわけではないんですけど、出たときは全員で言った人間にものすごい形相で食ってかかりますね。

今日の最善は明日の最善ではない

西井:それ、会社の文化ですよね。ほかにもそういう文化ありますか?

阿部:ずっと言っているのは、今日のベストプラクティスは明日のベストプラクティスでもなくて、来年のベストプラクティスでもないということですね。
常に自分がやっていることを疑えと言っています。

特に僕らの仕事は、テクノロジーがあって、競合があって、さらに市場もあって常に動いています。
やはりプロダクトのサイクルが常に動いている中では、今日の最善は明日の最善ではない。
それは常に疑ってかからないといけない。

よく持ちかけられる相談で、「去年と同じことをやっているのにうまくいかない」というのがあるんですよ。
90%くらいはその話から入る。それは質問が間違っていて、「去年と同じことをやっているからうまくいかない」というのが正解です。
デバイス多様化していて、メディアが分散化されていたり、世の中のたくさんのことが動いているので、なぜ企業だけ立ち止まっているのかなということがすごくあります。

西井:僕もコンサルをしていて、よくあるのが、これ過去にやったけどうまくいかなかったみたいな話です。

だからやらないってなっていくと、選択肢がなくなるんですよね。

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阿部:それで思考停止してしまう。
そのときはダメだったかもしれないけれど、今だったらうまくいくかもしれないというのも多々あって。

積み重ねで成長していくはずなんですけど、結果的に固定概念になっちゃうことが多々あって。
たまたまうまくいかなかっただけなのに、ずっとそれをやらないという選択肢がもったいないと思うんです。

サイトのスマートフォン化なんかがわかりやすいですね。
昔、スマートフォン化をがっちりやってLPもバンバンやったけれど、全然来なかったから放置。

でも、今スマートフォン化をちゃんとれば、いくらでもくるじゃないですか。

西井:5年位前はスマートフォンの広告もなかなかうまくいかなかったじゃないですか。

それにいろいろな環境の問題もあり、ユーザーの問題もあったわけです。過去にスマートフォン化をやったけどうまくいかなかった。
じゃあ今やらないんですかって話じゃないですか。

阿部:自分たちだけじゃなくて、みんなが動いているので、ほんとにそれに合わせて最善のポートフォリオを組むというのが大事なんだと思います。