近年では、TVCMや屋外広告などのオフライン広告Web広告の双方を効果的に運用し、相乗効果を生み出す戦略にも注目が集まっています。

ただ、オンライン広告と違い、オフライン広告の効果測定については難しいと感じている方も多いのではないでしょうか?

そこでこの記事では、Web広告だけではなく、電話でのお問い合わせや、TVCM、屋外広告など幅広い意味での広告計測ツールについて説明します。

目次

  1. 広告効果測定ツールとアクセス分析ツールの違い
  2. 広告効果測定ツールで実現できること
  3. 広告効果測定ツールの種類
  4. 広告効果測定ツールおすすめ10選
  5. 広告効果測定ツールの選び方
  6. 広告効果測定ツールで広告マーケティングを成功に導こう
瞬時に広告効果のボトルネックを可視化!広告BIプラットフォーム「ONE」とは?

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広告効果測定ツールとアクセス分析ツールの違い

まず、広告の分析ツールという点から混同されやすいアクセス解析ツールとの違いについて解説します。

Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールの主な目的は、サイトへのアクセス数、アクセスしたユーザーの属性やユーザーのアクセス後の行動プロセスなどの測定です。

一方、広告効果測定ツールは集客したデータから広告効果の分析を行うもので、広告に対する分析深度の違いがあります。

アクセス解析ツールではユーザー流入部分での効果測定は可能ですが、エンゲージメントまでの測定や一元管理はできないうえ、広告媒体それぞれで効果測定し分析比較するという作業工程が必要となります。複数の広告媒体を運用している場合は非効率となる可能性があり、最終的な費用対効果を得ることはできません。

広告効果測定ツールで実現できること

ここでは広告効果測定ツールのメリットや何ができるかを紹介します。

コスト管理、広告効果の一元管理ができる

Web広告では、メルマガ・SNS・バナー・リスティング、そしてSEO等、多くの施策を行います。広告効果測定ツールでは、これらの多角的な広告媒体の一元管理が可能です。一元管理によって、各媒体の運用状況や費用対効果の比較が容易に行うことができます。複合的にWeb広告を実施している場合は、広告効果測定ツールのメリットが多く受けられます。

効果的な施策の可視化。一目で広告の効果が分かる

一元管理による各媒体の成果を一目(可視化)で把握・比較できることは、本来別々で確認しないといけない作業を同時にできるため、作業の工数を減らせるというメリットがあります。また、広告以外でユーザーが流入している施策の成果も可視化できます。

さらに、可視化によって状況判断がスピーディーにでき、適切な改善施策が行えます。

PDCAが回しやすくなる

広告では継続的に施策の振り返りと改善を実施することで効果がより期待できるようになります。広告効果測定ツールを運用すれば、目標や未達成を定量的な数値で表すことができ、改善のための目標設定を明確にすることが可能です。業務の振り返りのスパンを短くすることができ、PDCAを効率良く回せるでしょう。

顧客の行動を分析。エンゲージメントまでの流れが分かる

広告効果測定ツールは、分析ベースをWebサイトに見込み客を集める集客に特化しているものが多くあります。自社サイトへの流入までのプロセス、そしてコンバージョンまでのユーザーの行動パターンを分析することによって、成功へのパターン構築ができます。さらに成功パターンを発展させ、自社独自の新たな集客構造を作ることが可能となります。

広告効果測定ツールの種類

広告効果測定ツールには多くの種類があり、それぞれ広告手法に応じて用意されています。

Web広告の効果測定

SNSやランディングページなどWebに掲載している広告に対して効果測定を行います。Web広告では、広告それぞれに計測する指標やコストが異なります。ツールを選ぶ際は、掲載している広告媒体の計測に合った内容のツールを選ぶとよいでしょう。

電話マーケティングの効果測定

テレマーケティングを中心とした事業展開、アウトバンドなど電話による注文や資料請求受注を行っている場合に効果を計測します。

TVCMの効果測定

テレビCMが広告効果としてどれくらい事業への成果に貢献しているかを測ります。テレビCMはマスメディアでの取り扱いも大きくなるため、話題性や口コミなどで評判を計ることはできますが、数値で定量的に効果測定する場合にツールが有効です。

OOH(屋外広告)の効果測定

OOHは「Out of Home」の略称で、屋外で表示する広告を指します。OOH広告の代表的なものは、看板広告デジタルサイネージなどがあります。多くの人の目に留まるメリットを生かし、どのようにインパクトを与え成果に結び付けたかを測定します。

その他

以上の広告媒体のほか、アンケート調査やオフライン・オンラインの両広告をまとめて計測できるツールもあります。

広告効果測定ツールおすすめ10選

広告効果測定ツールにはさまざまな種類があります。
ここでは、おすすめの広告効果測定ツールを目的別に10選ご紹介します。

目的 ツール 特徴 費用 こんな場合におすすめ
Web広告の効果測定 アドエビス 最新の投資対効果をすぐに把握、見直すべき広告を速やかに判断できる 定額料金+従量課金 予算配分の調整、購買情報の分析がしたい
Web広告の効果測定 WebAntenna アトリビューション分析で効果の分かりにくい広告も測定可能 無料の初期費用+クリック数従量制
月額2万円以上最大50万円
バナー広告が多く直接的な効果が分かりにくい
電話マーケティングの効果測定 コールトラッカー 国内初のコールトラッキングツール、あらゆる広告の測定も可能 初期費用は無料、月額6,500円から 電話のほか、Web、紙媒体など多くの広告を運用している
TVCMの効果測定 Madison 全国エリア別のデータで効果を測定、経年分析も可能 個別問い合わせが必要(無料お試しあり) 全国の競合CMの動きを確認し、適切なCM配信がしたい
TVCMの効果測定 ノバセル テレビCMのCVやCPAをリアルタイムに把握でき、専門人材によるサポートも 制作・放送込みで1,000万円~2,000万円ほど テレビCM出稿がはじめて、サポートを受けながら運用したい
OOH(屋外広告)の効果測定 AdVice 広告キャンペーン計画から注文、効果・分析まで一気通貫でサポート 広告媒体出稿料は月5万円から 媒体の価格が不明瞭性の是正、工期の短縮と費用対効果を上げたい
OOH(屋外広告)の効果測定 OOH ATLAS 屋外広告の接触人数をGPS位置情報データで計測 個別問い合わせが必要(無料でお試し、一部データ閲覧可能) 屋外広告の接触人数を詳細に計測したい
アンケート調査の効果測定 Freeasy 最速10分でアンケート配信が可能、最短即日で調査結果を受理 500円からアンケート配信可能 いつでも安価でスピーディなアンケート配信がしたい
アンケート調査の効果測定 GMO Ask 2,500人のモニター、設問テンプレート豊富で出稿不要 初期費用・月額利用料なし、1問1回答10円 やりとりや設問出稿方法は平易に、回答は多く回収したい
オンライン・オフライン広告の効果測定 ADVA MAGELLAN テレビCMのほか、さまざまな広告の効果や最適な予算配分が計測できる 個別問い合わせが必要 オンラインとオフライン広告をまとめて分析、成果までを可視化したい

【Web広告の効果測定】アドエビス

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アドエビス

●豊富な分析機能が充実。外部システムとの連携やコスト管理などが強み

豊富な広告分析機能や高精度な計測が強みのアドエビス。中小企業から大手企業まで国内導入実績は1万件にのぼります。広告媒体データの自動同期で、最新の投資対効果をスピーディに把握、広告効果測定や運用業務が円滑に行えます。

計測した流入データをSalesforceなど外部システムと連携でき、計測データをさまざまなシートなどにエクスポートが可能です。また、広告コストの管理機能で、予算のシミュレーションも行うことができます。見直すべき広告を速やかに判断することが可能です。

初期費用はかからず、月額はプランによって変わりますが計測上限枠内は定額料金、それ以上はトラフィックにより従量課金です。

【Web広告の効果測定】WebAntenna

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WebAntenna

●アトリビューション分析で、効果が計りずらい広告の貢献度がわかる!

効果を直接確認しにくいバナー広告などを、アトリビューション分析で間接的な効果を測定できます。アトリビューションは広告ごとのコンバージョンへの貢献度を測る分析手法です。そのほか、広告ごとの効果もチェックできるため、どの広告の効果が高かったかを確認できます。

基本料金は無料の初期費用とクリック数従量制を採用しており、月額2万円以上最大50万円となります。

【電話の効果測定】コールトラッカー

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コールトラッカー

●電話の効果測定のパイオニア。電話だけでない汎用性の高い効果測定が可能

国内初の電話の効果測定(コールトラッキング)ツールです。電話の流入経路ごとに反響を可視化、営業時間外や電話をとれなかった場合の電話コンバージョンも測定できます。インターネット経由の電話コンバージョンのみならず、リスティング広告オーガニックサーチ、テレビやチラシ、フリーペーパーなど、さまざまな広告媒体の効果を一元管理できます。

初期費用は無料、月額6,500円から運用できます。オンライン申し込みで無料お試しが可能です。

【TVCMの効果測定】Madison

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Madison

●全国マップでエリアごとのシェアを表示!エリアの強弱が最新データで一目瞭然

全国の各エリアで競合CMの動きをチェックし、アラートでスピーディに知らせる機能や、エリア別のCMデータを用いて効果測定ができます。また、テレビCMの過去3年以上のデータに基づいた経年分析が可能です。販売データとの連携やテレビとデジタルの統合広告分析も、精度の高い分析力で実現できます。

一週間の無料トライアルが可能です。無料で機能を確認できるため、自社との適性をチェックすることができます。

【TVCMの効果測定】ノバセル

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ノバセル

●テレビCM放映1本単位でリアルタイムに効果を可視化。「運用」できるツール

効果が分かりずらいテレビCMの投資対効果を、サイト訪問数や顧客獲得数など事業数値に紐づく指標で計測することができます。CVやCPAをクリエイティブ別・番組別・エリア別にリアルタイムに把握し、専門人材が分析することで業務効率に寄与し適切な改善施策を判断できます。テレビCMの企画や制作、CM放映後のレポーティング等、今後のテレビCMの最適化までサポートするサービスもあります。

テレビCMの効果を充分に検証するのに、制作・放送込みで1,000万円~2,000万円ほどかかります。テレビCMの企画・絵コンテの提案は無料です。発注後費用の発生が生じます。

【OOH(屋外広告)の効果測定】AdVice

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AdVice

●計画から効果・分析まで一気通貫のサポートが魅力!費用対効果も高い

屋外広告は多くのプロセスが入るため、媒体の価格が不明瞭な一面があります。 AdViceでは広告キャンペーン計画から注文、効果・分析まで一気通貫でサポートするため、マージンを挟まず費用対効果が高いというメリットがあります。

また、広告の注文をオンラインで行え、従来の広告代理店への発注と比べ、注文までの時間を最大1/100程度に短縮可能です。費用面では、媒体の掲載費・施工費のみ費用がかかります。広告媒体出稿料は月5万円からとなっています。

【OOH(屋外広告)の効果測定】OOH ATLAS

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OOH ATLAS

●難しいとされていた屋外広告の接触人数をGPS位置情報データで実現

屋外広告に接触した人数を、スマートフォンアプリから収集したGPSデータを活用し計測するツールです。GIS(Geographic Information System:地理情報システム)データと、独自のアルゴリズムで屋外広告に接触した人数を検出し、屋外広告の効果測定を行います。会員登録すると無料で全国主要都市の広告接触者数データが閲覧可能、気軽に始めることができます。

【アンケート調査の効果測定】Freeasy

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Freeasy

●24時間365日アンケートの実施が可能。無駄なくコスパよいアンケート配信!

アンケート画面の作成後、最速10分でアンケート配信が可能。スピーディーで効果的なアンケートを実施できます。アンケートモニター数は1,300万人で、最短即日で調査結果が得られるため商談やプレゼンなどでフレッシュな情報を利用することもできます。初期費用、登録費用、ランニングコストは必要なし。500円からアンケート実施ができます。

【アンケート調査の効果測定】GMO Ask

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GMO Ask

●用途・目的に合った設問テンプレートが豊富。低予算で簡単にアンケート配信

2,500万人ものアンケートモニターを擁するGMOが装いも新たにスタートした、完全DIY型アンケートプラットフォーム「GMO Ask」。用途・目的に合わせた設問テンプレートを豊富に用意しているため、設問作りに悩む必要はありません。回収予測・見積り・発注・支払いといった管理情報は画面で行い、メール等でのやり取りも不要です。

費用は、初期費用・月額利用料なし。1問1回答10円という低コストで行えるのが大きな魅力です。

【オンライン・オフライン広告の効果測定】ADVA MAGELLAN

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● オンライン・オフライン広告活動の売上影響がすぐ分かる

テレビCMやWeb広告など、あらゆる広告の効果や最適な予算配分が計測できるツールです。オンラインとオフライン広告をまとめて分析、成果までを可視化できるのが特徴です。マーケティングミックスモデリングという膨大な工数が必要な分析手法をシステム化し、購入意欲や認知度といった中間指標だけでなく、テレビCMのような効果が見えにくい媒体の実際の売上貢献度が把握できます。

広告測定効果について詳しく知りたい方はこちら

アドエビスが執筆・監修する広告効果測定の基礎講座です。

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広告効果測定ツールの選び方

失敗しない広告効果測定ツールの選び方を紹介します。

ツール導入の目的を明確にする

広告効果測定ツールは、これまで紹介したように広告の種類や測定する指標によってツールの機能が異なります。自社で打っている広告の種類、測定すべき指標を明確にし、どのような機能が備わっているかをしっかりと確認し、広告媒体に適したツールを選ぶことが大切です。

効果測定したい指標に対応しているか

Web広告や電話コンバージョン、あるいはアンケート調査など複数の広告を打つケースも多くあります。1つの広告効果測定ツールを導入すれば、自社で運用している全ての広告の効果測定ができるとは限りません。こうした場合は、多くの広告種類に対応したツールを選び、測定したい指標に対応しているかを事前に確認する必要があります。

他ツールと連携しやすいかどうか

広告効果測定ツールは、集客に特化した要素が多いマーケティングツールです。集客からエンゲージメント、さらにはKPIKGIといった目標数値の可視化などを行うには、MAなど他のマーケティングツールとの連携が欠かせません。連携できる機能を持ったツールは何かをあらかじめ確認しておくことが大切です。また、社内において連携できる業務がある場合は効率化を進められるよう検討をしておきましょう。

使いやすさとサポートの有無を確認

分析業務は多くの情報から判断が求められるため業務負担が大きいと言えます。その分、ツールは扱いやすく、操作も簡単である方が効率もよく、業務負担の軽減にもつながるでしょう。また、操作などの不明点や不具合があった場合に、迅速なサポートが受けられるかどうかも大切です。いざというときの対応の有無もチェックしておきましょう。

広告効果測定ツールで広告マーケティングを成功に導こう

集客には欠かせない広告ですが、一般的にコストがかかるため、企業にとっては費用対効果がどうなのかは大きな問題です。広告の種類によって効果が測定しやすいもの、難しいものとさまざまですが、広告効果測定ツールを使うことで一元管理やデータの可視化、さらには、あらゆる広告の測定ができるものもあり、コンバージョンまでの分析が容易になります。

効果の高い施策から、顧客の導線を分析し利益を出す今日のマーケティング施策では、広告効果測定が大変重要です。自社の広告に適したツールを効果的に運用し、成功へと導きましょう。

広告測定効果の基本的なことを知りたい方はこちら

アドエビスが執筆・監修する広告効果測定の基礎講座です。

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