KPI(Key Performance Indicator)とKGI(Key Goal Indicator)の意味の違いについてしっかりと理解できているでしょうか?

どちらも目標に対しての成果を測るうえでは欠かせない指標です。「何を目標として」、「何を成果とするのか」が曖昧になりがちな分野では必須項目といえるでしょう。そんな重要な指標だからこそ、KPIKGIの概要を解説します。

目次

  1. KPIとは
    1. KPIの設定方法「SMART」
  2. KGIとは
  3. KPIを設定するメリット
  4. KPIとKGIの違いについて
    1. KPIとKGIの具体例
  5. よく起こりがちなKPIとKGIの失敗例
    1. KPIの設定項目がKGIからずれている
    2. 高すぎる理想の数字を設定している
    3. 間違った目標を設定している
  6. 覚えておきたいKSF
  7. 新たな考え方!?話題の「OKR」とは
  8. まとめ

KPI(Key Performance Indicator)とは

KPIとは、Key Performance Indicatorの略で、重要業績評価指標とも呼ばれます。

KPIは最終的な目標(KGI)を達成するための、過程を計測する中間指標のことです。KGIを達成するためには、様々な過程を経ていかなければいけません。その最終目標を達成するために不可欠な過程をを洗い出し、過程をどのくらいの状態で通過できれば、最終的な目標が達成できるか、そしてしっかりとクリア出来ているかどうかを数値で計測するのがKPIです。

KPI(Key Performance Indicator)を設定するメリット

KPIを設定することで、メンバー間で共通の指標を追うことになるため、メンバー間の意思統一が簡単になります。
また、具体的な数値のような客観的な評価基準が定められるため、公平な評価が可能です。

KPI(Key Performance Indicator)の設定方法

KPIの設定には共通しているものがあり、それを表しているのが下記の5点です。

  • 明確性(Specific)
  • 計量性(Measurable)
  • 現実性(Achievable)
  • 結果指向または関連性(Result-oriented or Relevant)
  • 適時性(Time-bound)

頭文字を取って「SMART」と呼ばれています。

KGI(Key Goal Indicator)とは

KGI(Key Goal Indicator)とは、最終目標が達成されているかを計測するための指標のことで、重要目標達成指標とも呼ばれます。

KGIは曖昧な指標では意味を成さないため、誰でも公平に判断できるよう時期と具体的な数値を設定し、明確な判断基準としておくことが基本となります。

例えば「お客様の満足度を上げる」という目標はKGIとしては不明瞭です。お客様の満足度を上げてリピート率や客単価をアップさせることが目的なのであれば、KGIは「1年後までに、リピート率を20%から40%に増やす」「半年後までに客単価3,000円から4,000円に増やす」と設定するべきです。
 
具体的な数値を設定する必要があるのは、KPIも同様です。

KPIとKGIの違いについて

KPIは「過程」を見る指標なのに対して、KGIが「結果」を見据えるものです。

KGIKPIの関係性を解説するために一つ例を挙げてみます。
 
例えば、「今日の夜までに軽井沢へ行く」ことを「目標」にするとします。仮の話ですが、夜に軽井沢に着くためには「正午までに神奈川県を通過する」必要があることがわかったので、それを小目標に設定します。この場合、「今日の夜までに軽井沢へ行く」という最終目標がKGI、「正午までに神奈川県を通過する」という小目標がKPIです。

KPIKGI_概念.png

「売り上げを◯倍にする」
「顧客を◯名獲得する」
「作業時間を半分に削減する」

ビジネスであれば、どのような業種・職種でも何かしらの目標を持って取り組みます。目標に到達するためにはどのような手順を踏めばいいのか、誰しもが考えるところですが、そのプロセスをよりわかりやすくするのが「KGIKPI」です。

KPIKGI.png

どのような状態であれば目標を達成しているか、目標を達成するためには何をクリアすればいいのかを可視化できる「KGIKPI」の設定は、目標をクリアするための大きな助けとなります。

kpi_tree.png
※会員限定でテンプレートがダウンロード出来ます。形式:pptx

KPIツリーのテンプレートのダウンロードはこちら

KPIとKGIの具体例

ホームページでの成果指標というとPVセッション・コンバージョン率等が思い浮かぶと思いますが、ホームページの種類や業態によって見るべき指標は異なります。

kpikgi.jpeg

※CVR・・・コンバージョン率(成約率)
※PV数・・・ページビュー数(何ページくらい見られたか)

これらの数字の増減を日々チェックしながら、下がったときには投資を増やすのか、上がったときにはさらに施策を打っていくのか、さまざまな判断をしながらゴールを目指します。

もちろん、そのゴールを目指すときに小目標やKPIは適切かという議論はあります。
上図のように、ウェブサイトの特性が変わればゴールを構成するKPIも変わることになります。

しかしそれも常に流動的であり、柔軟に捉えることが重要です。
あくまでインジケーター(指標)なので、そこから軌道修正することもあれば、上方修正することもあります。
ですから、多くのWebマーケティング担当者は、徹底的に市場調査をして、その目的が妥当なのか、その進め方でいいのかを吟味します。

よく起こりがちなKPIとKGIの失敗例

1.KPIの設定項目がKGIからずれている

よく起こりがちな失敗として、KGIに対してのKPIが必ずしも適切でないケースがあります。例えば、

ネットショップのKGIを1年後までに売上を2倍にする

と設定した場合、KPIはどのように設定すればいいでしょうか?

「1年後に2倍にする必要があるから、1か月後は◯円、3ヶ月後は◯円というKPIを設定しよう」と考えた方は、もう少し売上の要素を分解してみましょう。

売上を上げるためには「新規顧客数」「リピート率」「コンバージョン率」「客単価」のいずれかをアップさせる必要があります。自社の売上構成や顧客の傾向を見た上で、現状どの部分をより伸ばすことができそうかを考えると、自然とKPIに設定する項目が決まっていきます。

例えば単価が高いけどあまりプロモーションを行っていない商品があるなら、KPIを客単価に据えて高価格商品の訴求を強め、入力フォームに改善の余地があるのならコンバージョン率をKPIに据えて入力フォームA/Bテストを集中的に行う、という手段が考えられます。KPIはあくまで目的達成のための手段なので、同時に2つのKPIを追ったり、期間ごとにKPIを変えたりする場合も出てくるでしょう。

2.高すぎる理想の数字を設定している

高すぎる理想の目標数字が設定された場合、それを実行する現場の人間はどう反応するかというと、「理想ばかり言ってる」と本気で取り組もうとしないことがよくあります。設定された目標によって現場のモチベーションが下がるというのは意味がありません。KGIKPIを設定する人は、その目標数値が正しいものなのか、感覚でつけていないか、どのようにすればその数値は達成できそうか、をしっかり見据えなければいけません。それも分からずに設定するのは、ただの「丸投げ」になってしまいます。

3.間違った目標を設定している

本当によくある間違いとして、間違った目標を設定していることがあげられます。例えば、メルマガからのページへのアクセスを増やすというKGIがあり、そのKGIを達成するためにメルマガ発行回数を増やすというKPIが設定されたとします。確かに発行回数を増やせばメルマガからの流入は増えますが、質の低いメルマガでも送り続けていれば、ユーザーは満足せず結果的に開封率は下がりメルマガからのアクセスも減ってしまうでしょう。

他にもPVを稼ぐために無意味にページを分割してPVを稼ぐということも挙げられます。ユーザにとっては見づらく、一時的にPVを稼ぐことは出来たとしても結果的にユーザーは離れていくでしょう。

目標を設定する際は、それを行うことによって起こりうるマイナスな面に関しても考えておく必要があります。

覚えておきたいKSF

KSFとは、KGIを達成するための主要成功要因で、Key Success Factorの頭文字を取った略語になります。

KPIKGIを設定する際に、KSF(重要成功要因)が明確になると、KPIが設定しやすくなります。逆にKSFが明確になっていない状態でKPIを設定しようとすると、ずれたものになりがちです。合わせて考えるようにしましょう。

また、KSFCSF(Critical Success Factor:主要成功要因)とする場合もありますが、意味は同じです。

目標 KGI KSF KPI
退職率を下げる 退職率-10% 従業員満足度向上 社内イベント4回/月
売上アップ 売上+15% 店舗売上 来店者数+30%

など、KGIを達成するための主要因を出し、それを数値に落とし込む流れになります。

新たな考え方!?話題の「OKR」とは

KGIKPIの意味や設定する理由は説明した通りです。最近ではこれらとは別に「OKR」という目標設定の方法も注目を集めています。

OKRとは「Objectives and Key Results」の頭文字をとった言葉で、日本語では「目標と主要な成果」を意味します。OKRの場合、先に会社全体の目標(Objective)を設定し、その目標につながる主要な成果(Key Results)を設定します。そしてそれにリンクさせる形で、部署ごとの目標と主要な成果→個人の目標と主要の成果と順々に決定していきます。

KPIが部署や個人ごとの目標を達成するための道筋を決めていくものであるのに対し、OKRは会社全体の達成のために、部署、個人の行動を決定していくという点で異なっています。

日本でOKRを採用している企業はまだ多くありませんが、GoogleやIntelなどのグローバル企業で採用されている手法ですので、これからは主流になってくるかもしれません。

参考:「OKR」とは? - 『日本の人事部』

KGIもKPIも明確に設定することが達成のカギ

KGIKPIは、目標とそこに辿り着くまでの過程を誰でも共通して認識できるように言語化・数値化された指標です。KGIKPIが明確になるとメンバーの意思統一が図りやすく、チームに対しての評価も公平に行うことができます。

もしKPIが達成していたのにKGIが達成できなかった場合は、そもそものKPI設定が間違っていた可能性が高いため、手法を見直す必要があるでしょう。改善のきっかけをつかむためにも、KGIだけでなくKPIも明確に設定し、蔑ろにせずに厳密に計測するようにしましょう。

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