この記事は2016年4月8日に更新しています

このページを見ているあなたは何らかのWebマーケティングに関わる担当者でしょうか。
そうであれば、売上や問い合わせ数を上げなければいけない立場でしょうか。

実は日本の企業体のほとんどが中小企業ですが、はっきり言って中小企業の方が最初にやるべきWebでの集客施策はランディングページと言っても過言ではありません。

なぜランディングページを最初にやるべきなのでしょうか。
今回は、ランディングページを最初にやるべき理由と、そのランディングページの作り方など、ランディングページで売上や問い合わせ数を上げるために必要なことをまとめて解説します。

この記事が読み終わる頃には、ランディングページで成果を上げるための第一歩を踏み出しているはずです。それではいってみましょう。

目次

  1. ランディングページとは
  2. ランディングページ最適化(LPO)が重要な理由
    1. 購入率を改善するだけで売上が跳ね上がるので重要
    2. 広告出稿ページを変更すればいいので重要
  3. 効果的なランディングページの作り方
    1. Benefit(ベネフィット):読み手に取ってのメリット
    2. Evidence(エビデンス):メリットの根拠
    3. Advantage(アドバンテージ):競合と比べた優位性
    4. Feature(フィーチャー):特徴
  4. ランディングページで使える心理学
  5. ランディングページを外部に制作依頼する場合の費用感
  6. ランディングページのデザイン参考になるサイト

ランディングページとは

ランディングページとは、Googleなどの検索エンジン広告からユーザーがアクセスした最初のページを指します。そのため、Web上で公開されている全てのページは、ランディングページとなる可能性があります。

広義の意味としては、広告バナーテキストリンク検索結果などからアクセスしてきた人が最初に訪問したページ、つまりリンクページのことです。
狭義の意味としては、**「インターネット広告などに設定する縦長の1ページで、そのページ内でコンバージョン(問い合わせ・申し込み・資料請求)を促すためのページ」**と言えます。

Webマーケティングにおいては狭義の意味が一般的に用いられるため、今回は狭義の定義をベースにして解説していきます。

ランディングページの定義が分かったところで、なぜそのランディングページを真っ先に手を付けるべきなのかを知りましょう。

ランディングページの最適化が重要な理由

成果を上げる方法はランディングページ広告で出稿する以外にも色々あります。例えば、SEO、メール、口コミなど、他にもたくさんあります。しかし、一般的にはランディングページを最初に手を付けるべきでしょう。それは、最も効率的だからです。

ちなみに、ランディングページを改善し、パフォーマンスを向上していくことを「ランディングページ最適化」と言います。

なぜランディングページ最適化が、コンバージョン数向上に効率的なのか、見ていきましょう。

購入率を改善するだけで売上が跳ね上がるので重要

下記のケースで見ていきましょう。

あるランディングページを広告出稿し、毎月1000人のアクセスがあります。そのページにアクセスしたユーザーの1%が単価500円の商品を購入してくれています。毎月売上は5,000円です。

計算式にすると以下のようになります。

アクセス1,000人  購入率1%  単価500円 = 売上5,000円

ランディングページ最適化は、上記計算式の「購入率」を改善することです。
もし、この購入率を1%から2%に改善させるだけで、売上は2倍の10,000円になります。

アクセス1,000人  購入率2%  単価500円 = 売上10,000円

広告からの流入数は変わっていませんから、広告費は変わりません。しかし、売上は2倍になっています。これがランディングページ最適化(LPO)を最初に行うべきといった理由になります。

広告出稿ページを変更すればいいので重要

ランディングページ以外で、よく最初に手を付ける施策として挙がるのが「SEO対策」です。SEO対策はGoogleやYahooなどの検索エンジンに上位表示してもらい集客をするもので、「広告費が掛からない」と言われ、最初に手を付けがちです。もちろん、SEO対策にそのような側面があるのは間違いありませんが、Webマーケティングのプロたちも同じことを考えていて、彼らも上位表示しようと日々施策を試みています。

そこに戦いを挑むことは否定しませんが、上位表示までに途方も無い労力と時間が掛かるでしょう。広告費は掛からなくても、人件費や時間が掛かると思っていただければ分かりやすいです。

その点お金をかければ上位表示が出来るランディングページでは、購入率を改善した後により上位表示を狙います。上位表示できればアクセス数が増え、倍々で売上が伸びていくので非常に効率的です。

ランディングページの最適化(LPO)が効率的な理由については理解出来たかと思います。
それでは実際にランディングページを作るにはどうしたらいいのでしょうか。その方法について見ていきましょう。

効果的なランディングページの作り方

見る人が人間なので、人間の心理を理解したランディングページの構成にする必要があります。
いくつもランディングページの構成フレームワークはあるのですが、オススメなのはBEAFの法則です。

Benefit(ベネフィット):読み手に取ってのメリット
Evidence(エビデンス):メリットの根拠
Advantage(アドバンテージ):競合と比べた優位性
Feature(フィーチャー):特徴

それぞれの頭文字を取って「BEAF(ビーフ)の法則」と呼ばれます。

参考:
「BEAFの法則」で売れるストーリーを作る | 売れるネットショップの法則62 | 売れるネットショップ開業・運営

Benefit(ベネフィット):読み手に取ってのメリット

ランディングページを訪れたユーザーの目に最初に入る部分です。ユーザーは3秒でそのページが自分にとって有益かそうでないかを見極めると言われています。ということは、3秒で**「見たい!」**と思わせなければダメということです。

では、どんなものなら**「見たい!」**と思わせることが出来るのでしょうか?
それは「自分にとってこのページを見ることでメリットがある」と思えたページです。

ですので、3秒でそう思わせるために短く端的にキャッチコピーのような形でメリットを伝えます。写真などを使って伝えるのも良いです。

例えば、ドライアイ用の目薬のランディングページなら

「この目薬なら夕方の疲れ目と一生おさらばです」

なんてキャッチコピーがあると、「どんな目薬なの?」という気持ちが起こります。

Evidence(エビデンス):メリットの根拠

Benefit(ベネフィット)で伝えたメリットを、ユーザーはそのまま受け取りません。「本当にあの情報は正しいのだろうか?」と脳の中で疑いにかかります。その疑いを解消するために、Evidence(エビデンス)として根拠を載せます。

上記の目薬でいうなら、「厚生省が認めた新商品!」
なんて一文があって、Benefitの根拠が示せれば疑いが解消されるのではないでしょうか。

他にも根拠としては、表彰歴などもよく使われます。例えば「モンドセレクション」は日本から出品された食品の8割が受賞していると言われていますが、「モンドセレクション受賞」と書いてあると凄そうに見えるためよく使われます。

参考:
乱発気味? モンドセレクションって実際どうなのよ (1/2) - ITmedia ビジネスオンライン

Advantage(アドバンテージ):競合と比べた優位性

この商品は本当に良いのかもしれない。とここまで来たユーザーは思い始めます。しかし、脳は慎重なのでここで「他のサイトにも同じような商品はあるだろう。ここで買う必要はないのではないか?」と思います。

そこで、「ここにしかない商品である」ということを伝えるための競合優位性を掲載します。

例えば「特許を取得しているので他社類似商品とは全く違う」など、他社商品との優位性を主張することで、ここにしかない商品であることをユーザーに伝えましょう。

Feature(フィーチャー):特徴

競合優位性まで伝われば、あとは背中を押すだけです。ユーザーは非常に慎重なので、ここまで来ても、買わない理由を探そうとします。
「また今度見に来て考えよう」と思わせないようにすることが重要です。

「原材料が希少なため、月間生産数が500個しかありません」

このように「今買わなければいけない理由」を提示し、背中を押しましょう。

ランディングページで使える心理学

読む人の心理を理解すれば効果的なランディングページが作れるわけですが、心理にはどんな種類があるのでしょうか。

よく使われるものを挙げてみます。

  1. アンカリング効果
  2. ハロー効果
  3. 単純接触効果
  4. バンドワゴン効果
  5. 同調現象
  6. 損失回避の法則
  7. マッチングリスク意識
  8. 決定回避の法則
  9. カリギュラ効果
  10. フレーミング効果
  11. 文脈効果
  12. シャルパンティエ効果
  13. 権威への服従原理
  14. 一貫性の原理
  15. 認知的不協和

すべて人間の心理に基づいた心理学です。全て覚える必要はありませんが、取り入れることでワンランク上のランディングページになるでしょう。

それぞれの心理学の詳細に関してはここでは割愛しますが、気になる方は以下の記事を参照してください。
ランディングページを作成する時に使える心理学15選
ランディングページ(LP)での商品説明は心理学を活用しよう
【永久保存】Webマーケティングに役立つ心理学用語36選

ランディングページを外部に制作依頼する際の費用感

ランディングページの制作を外部の会社に依頼する際、気になってくることは費用です。
安い会社は5万円ぐらいから制作を受け付けているようです。高いところは1ページ50万円以上するところも。

安いところは、画像が有料だったり修正が1回までだったりと、いろいろ理由があるので外部依頼する場合は必ずそれらの点を確認するようにしましょう。

5万円以下で依頼可能なランディングページ制作企業9社まとめ

5万円以下で依頼可能なランディングページ制作企業9社まとめ

5万円以下(税抜)でランディングページ制作を依頼できる企業9社まとめました。急な制作が必要になった時の為に是非ストックしておきましょう!

ランディングページのデザイン参考になるサイト

ランディングページ集めました。

ランディングページ集めました。.png
http://lp-web.com/

日本最大級のランディングページが集まっているサイト。カテゴリも多く、非常に使いやすいサイトです。姉妹サイトの スマートフォンサイトのデザインに特化したまとめサイト スマートフォンサイト集めました。( http://sp-web.jp/ )もあります。

LANDING PAGE BOOKMARK

landingpage.png
http://www.landingpage-link.jp/

スマホのランディングページが集まっているサイト。
美容、健康、育毛、デジタル、住まい・暮らし、金融・不動産 のカテゴリに分かれており、検索しやすいサイトです。

Web Design Clip [L]

Web_Design_Clip.png
http://lp.webdesignclip.com/

日本国内のWebサイトデザインを集めているサイトです。
並べられているだけなので、検索性は低いですが一覧でざっと見たい人にはおすすめです。

資料ダウンロード|イエカレ

イエカレ.png
https://plus-search.com/chintai/lp-3/

不動産情報サイトの「イエカレ」では、土地活用プランの資料請求をコンバージョンとしたランディングページを公開しています。

ページ上では都道府県と土地の有無のみを入力して検索を行うと、入力した都道府県の資料数が表示され、資料請求のための入力フォームへと切り替わります。

都道府県と土地の有無を入力するフォームは、スクロールに合わせて画面上を移動するエレベーターメニューとして設置されています。このように入力フォームが常に画面に表示されていることで、ユーザーはページを読み進めている途中でも意欲が高まったらすぐに入力に進めます。
  

体験申し込み|福井の進学塾ダーウィン

ダーウィン.png
http://darwin-f.com/study.html

進学塾の「ダーウィン」では、無料体験教室の申し込みを目的としたランディングページを公開しています。

「自分の子どもはなぜ勉強しないのか」という保護者の悩みに合わせた内容で、イラストとアニメーションを活用したコミカルなデザインが印象的でしょう。ページの中盤で、勉強をしない理由と、それに合わせた同社による解決方法が提示されます。

子どもの名前と学年、希望校、連絡先といった少ない情報で無料体験申し込めるよう工夫されています。
  

採用ページ|株式会社永尾運送

永尾運送.png
http://saiyou-nagaounsou.com/

大阪府に所在する「株式会社永尾運送」では、ドライバー募集の採用ページランディングページにしています。

ページを開いた際に見ることになるファーストビューには、女性の写真が使用され、女性でも働ける職場だということが一目でわかります。
企業独自の採用ページを1ページにまとめることで、自社の理念や仕事のイメージを簡潔に伝えやすいというメリットがあります。ページから応募を受け付けている、中途社員やパートタイマーなどの募集に活用しやすいでしょう。
  

Webサービスの紹介・申し込みページ|ナビスタ

ナビスタ.png
https://navista-lp.ferret-plus.com

インスタグラムの分析ツール「ナビスタ」では、サービス紹介から利用登録までをランディングページとしてまとめています。

ほかにも「Dropbox」や「Evernote」のような、無料で利用できるサービスでも商品紹介ページランディングページにしています。こうした無料のサービスは、ユーザーにとっても詳しい機能や料金体系を知らなくても気軽に利用できます。そのためファーストビューに会員登録フォームを設置し、コンバージョンにつながるよう工夫しています。

参考:
Evernote
Dropbox
  

キャンペーンページ|ポカリスエット

ポカリスエット.png
http://pocari-nomanakya.jp/

ポカリスエットでは、インスタグラムやTwitterと連動したプレゼントキャンペーン用のランディングページを公開しています。

キャンペーンの概要から賞品の説明、応募例、応募方法、応募要項と、スクロールを進めるほど詳細なキャンペーン情報をチェックできます。

こうしたハッシュタグキャンペーンの場合、キャンペーンページからSNSのアカウントに移動して応募する必要があります。ページによって、SNSと連携することでページ上から直接SNSのアカウントに移動できるものもあります。

デザインの参考になるランディングページ集

デザイン.jpeg
http://xn--dck0aya1d3exd4cc7f.biz/contents/template.html

テンプレートは3種類のみですが(スマホ用のランディングページも1種類)、日本語がベースになっているため使いやすく、テキストを埋め込めば完成できるので、とにかく急ぎでランディングページを作成したい場合に便利です。

まとめ

ランディングページを作成し改善してくことは費用対効果が高い施策であることがご理解頂けたのではないでしょうか。自分で作るにしても、外部の制作会社に依頼するにしても、人の心理をしっかりと理解した上でコンテンツを用意して上げる必要があります。