近年のスマートフォンの急激な普及により、益々私たちの生活・ビジネスにおいて必要不可欠な存在となっているインターネット。もちろん、こうした背景に並行して、ホームページで活用できるWebサービスも充実しています。

ただ、無数に存在するサービスの中から、自分たちにとって最適なものを選択するのは、非常に困難です。「課題は明確なのに、実際どのサービスを導入すればいいかわからない」といった悩みに直面した方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、株式会社DataSign(以下、DataSign)が2017年8月30日に発表した上場企業が利用するWebサービスの利用率を調査した「DataSign Report 上場企業調査 2017.08」をもとに、3,558社の先進的な企業が利用するWebサービスランキングTOP10を紹介します。

おそらく上位10サービスの中には、すでに皆さんが業務で活用しているものもあるはずです。もしくは、今まさに課題解決のために探しているようなサービスもあるかもしれません。ぜひ一読ください。
  

上場企業が利用するWebサービスの利用率

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https://datasign.jp

2017年8月、DataSignは日本の上場企業3,558社(2017年7月末時点)が利用しているWebサービスの利用率を調査し、上位100位までのランキングを発表しました。

DataSignは、安全かつ活発なデータ活用のため、Webサービス利用状況を把握しオンラインプライバシー通知を自動で生成するサービスを提供しています。

2017年8月の発表では、上場企業3,558社のホームページで利用されているWebサービスのTOP100のほか、Webサービスの分類別、上場企業の業種別の利用率もまとめられています。

参考:
DataSign Report 上場企業調査 2017.08|株式会社DataSign
  

サービスタイプ別の検出数から見る企業ニーズ

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サービスタイプ別に見ると、「ウェブツール」と「広告」、「アクセス解析」が多く検出されています。

「ウェブツール」は分類できないツールをまとめているため検出数が多く、「広告」「アクセス解析」は対象となるサービス数が多いことから、多くの企業がインターネット上での集客に注力していることがわかります。

特に「広告」は、1社あたりの数が1を超えており、1社が複数の広告サービスを目的や用途に応じて使いわけていることが見て取れます。

引用:
DataSign Report 上場企業調査 2017.08|株式会社DataSign
  

業種別・サービスタイプ別の検出数

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業種別・サービスタイプ別にみると、各業種でそれぞれ異なる特徴が見えてきます。

広告」は、空運業を筆頭として、小売業や保険業、サービス業といったBtoC向けの業種に多く利用されています。また、「ソーシャルプラグイン」も「広告」の利用率に比例するように伸びています。

個人のインターネットやSNSの利用率は毎年増加しているため、そこでの集客や認知度向上に力を入れていることが読み取れます。

また、どの業種でも「アクセス解析」のサービスは一定の割合で利用されています。自社ホームページを運用するにあたり、ユーザーの行動を分析してコンテンツの質の向上に努めることは重要な指標になっていると考えられます。

引用:
DataSign Report 上場企業調査 2017.08|株式会社DataSign
  

上場企業が利用するWebサービスランキング

ここからは、上場企業の利用率が高いWebサービスのうち、上位10サービスをわかりやすくご紹介します。

● 上場企業が利用するWebサービスランキング

1位:Google アナリティクス
2位:DoubleClick
3位:Google Developers
4位:Google Fonts
5位:Facebook for Developers
6位:Googleタグマネージャ
7位:E-IR
8位:Google カスタム検索エンジン
9位:AdWords(Google AdWords)
10位:Yahoo! プロモーション広告

1位:Google アナリティクス

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https://analytics.google.com/

Googleアナリティクスとは、Google社が提供しているアクセス解析ツールです。有料版もありますが、基本的な機能は全て無料で利用できます。

登録にはGoogleアカウントが必要ですが、導入自体はとても簡単です。

自社のホームページブログなどに導入することで、そのページを訪れたユーザーの行動を解析できます。主に解析できるデータとしては、以下のようなものが挙げられます。

● 解析できるデータ

・訪問したユーザーの数
・検索キーワード
・ユーザーの訪問元(Google検索やFacebookなど)
・ユーザーが最初に見たページ
・ユーザーが離脱したページ

ほかにも、使い方次第で細かいデータまで調べることができます。ユーザーの行動解析をもとに、定量的な数値を元にした改善策を講じることで、自社ホームページやメディアの成長につなげましょう。

参考:
Googleアナリティクスとは|ferret
  

2位:DoubleClick

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https://www.doubleclickbygoogle.com/

DoubleClickは、総合的な広告配信プラットフォームです。ホームページアプリ、ゲームなど、掲載する場所を問わず、効率的に広告配信を管理できます。

DoubleClick for Publishers(DFP)」と呼ばれることもあります。DFPでは、以下のような機能を利用できます。

● 主な機能

・全てのホームページやアプリ、ゲームなどへの広告入稿
・全体的な広告配信の収益の最適化
・Google AdSenseとGoogle Ad Exchangeの併用
・自社独自のアドネットワーク構築

DFPには無料版「DFPスタンダード」と有料版「DFPプロ」があります。配信インプレッションに制限があるものの、無料版はメディアの規模にかかわらず多くの企業に活用されています。
  

3位:Google Developers

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https://developers.google.com/

Google Developersでは、Google社が提供するAPIを利用し、関連するサービスを搭載できます。利用には、グーグル社の開発者用アカウントの登録が必要です。アカウント登録は有料で、完了まで最大48時間程度かかります。

登録後は、Google Play Developer Consoleが利用できるようになります。Google Developersでは、アプリの開発と公開、ユーザーの行動に関するレポート、統計やレビューなどの機能が利用できます。
  

4位:Google Fonts

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https://fonts.google.com/

Google Fontsは、Google社が提供するWebフォントサービスです。商用利用でも、全て無料で利用できます。

通常のフォントでは、ユーザーが使用する端末に事前にインストールされているフォントでしか表示されません。しかし、Webフォントでは、どの端末からでも統一して同じフォントを表示できます。

Google Fontsには、2017年11月現在、848種類ものフォントが登録されています。そのほとんどが英語で、日本語対応のものは多くありません。しかし、日本語は通常のフォント、英語はWebフォントと使いわけるだけでも、デザイン性の高いWebページを作ることができます。
  

5位:Facebook for Developers

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https://developers.facebook.com/

Facebook for Developersは、世界中で利用されているSNS「Facebook」のAPIサービスです。Facebook上で利用できるアプリを開発するための情報やプログラムを利用できます。

開発は、Facebookが提供するルールに則って行う必要があります。Facebookのデータを取得するためのAPI「GraphAPI」を利用します。これにより、自社のホームページとFacebookを連携させることが可能です。

例えば、自社メディアの会員登録時に、ユーザーがFacebookアカウントの情報を利用して登録できるようになります。また、その登録に合わせてユーザーの事前承認を得られれば、基本情報だけではなく、ユーザーの友だちの情報やメッセージなどのデータも収集できます。
  

6位:Googleタグマネージャ

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https://www.google.com/analytics/tag-manager/

Googleタグマネージャは、Google社が提供する、様々なツールをのタグを一元管理できるサービスです。無料で利用できます。

Googleタグマネージャを利用することで、GoogleアナリティクスやGoogle AdWordsなどのタグを登録し、管理画面内で更新や変更ができるようになります。対応しているタグは主にGoogle関連のサービスが多いため、それらのサービスを利用する場合には活用しやすいでしょう。

Google関連サービスの設定がテンプレートで用意されていること、Google同様のシンプルで使いやすいデザインと安定したサーバーが確保されていることが特徴です。

実際の導入手順は、以下の記事を参考にしてみてください。

参考:
Googleタグマネージャとは~初心者でも分かる利用方法と導入手順|ferret
  

7位:E-IR

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http://www.pronexus.co.jp/solution/listed_company/ir_sol/e-ir/

E-IRは、IRサイトの自動更新サービスです。IRサイトとは、企業が株主や投資家に対して、財務状況など投資に関わる情報を提供するサイトのことです。

IRサイトは常に最新で正確な情報が求められます。E-IRは、その更新を完全自動化し、担当者が情報を登録するだけで公開まで行います。サービスは導入範囲にもよるものの、10営業日ほどで制作が可能です。

既存の情報を更新するだけではなく、IRサイトを1から構築したい場合にも活用できます。
  

8位:Google カスタム検索エンジン

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https://cse.google.com/cse/

Google カスタム検索エンジンは、自社ホームページに検索ボックスを設置することで、訪れたユーザーが必要な情報を検索できるようにするサービスです。Googleの検索技術を利用しており、ユーザーに関連性の高い検索結果を表示することが可能です

また、検索ボックスを検索結果ページを自社ホームページのデザインにしたり、絞り込みやプロモーションなど検索機能を利用したりできます。Googleアナリティクスとリンクさせることで、検索エンジンでのユーザーの動きを把握するという点にも役立ちます。

参考:
無料で高性能なサイト内検索機能を設置できる!Googleカスタム検索の設定方法を解説|ferret
  

9位:AdWords(Google AdWords)

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https://www.google.com/adwords/

AdWords(Google AdWords)は、Google社が提供しているクリック課金型の広告出稿サービスです。クリック課金型とは、ユーザーが実際に広告をクリックしたときのみ課金される形式のことです。

Google検索結果や、Googleの提携ホームページなどに広告を掲載できます。広告の種類も、「テキスト広告」、「イメージ広告」、「動画広告」、「リッチメディア広告」の4種類で、目的や内容に応じた掲載方法を選ぶことができます。

自動入札機能」というものがあり、1日の予算内でクリック数が最大になるよう設定できるため、限られた予算でも効果的に運用しやすくなります。

参考:
Googleアドワーズ(Adwords)とは〜いまさら聞けない基礎知識と広告出稿までの流れを解説|ferret
  

10位:Yahoo! プロモーション広告

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https://promotionalads.yahoo.co.jp/

Yahoo! プロモーション広告は、Yahoo!が提供しているクリック課金型の広告出稿サービスです。

Yahoo!JAPANや、Yahoo!JAPANと提携しているほかのホームページ広告を掲載できます。広告の種類は、「スポンサードサーチ」、「Yahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)」、「Twitter広告」の3種類です。

前述したGoogle AdWordsと同様、予算の上限を設定することができ、掲載順位を確認しながら費用対効果をコントロールできます。最短1日で掲載が可能です。

参考:
Yahoo!プロモーション広告の、これだけは知っておこう!|ferret
  

まとめ

上位にランクインしているWebサービスは、どれも代表格といっても過言ではないツールばかりです。無料で利用できるものもあるので、まずは試してみることもオススメです。

Webサービスを活用することで、集客力や顧客満足度の向上、業務効率化につなげることができます。気になったサービスがあれば、ぜひ積極的に取り入れてみましょう。