株式会社電通の海外本社「電通イージス・ネットワーク」が2019年に発表した世界の広告費成長率によると、2018年の世界のデジタル広告費の成長率は14.9%であり、二桁成長が継続する見通しとなっています。主な要因として挙げられているのがオンライン動画広告ソーシャルメディア広告であり、モバイルデバイスの成長率が21.4%という大きさであることも影響しています。

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上記の調査で影響力が高かったソーシャルメディア広告の中にも様々なメディアが存在します。中でもFacebook(フェイスブック)広告は、ソーシャルメディア広告の中でも中心的な存在でしょう。今回はこのFacebook広告について詳しく解説します。ソーシャルメディアを活用したプロモーションを検討している方は、ぜひご参考ください。

参考:電通イージス・ネットワーク「世界の広告費成長率予測」

Facebook(フェイスブック)広告とは

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Facebook広告とは、実名を使ったSNSとして厚い支持を受けているFacebookのタイムラインなどに広告を表示させられるものです。ソーシャルメディア広告TwitterやInstagramなどいくつか存在しますが、Facebookは月間アクティブ利用者数が23億2000万人(2018年12月31日時点)と非常に多く、様々な見込み客にアプローチできることから、有効なプロモーションメディアとして多くの企業に支持されています。

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世界最大のSNSであるFacebookは、様々な国でユーザーを保有しているため、日本国内だけではなく、海外に向けたマーケティングとしても広告を展開できます。

Facebook(フェイスブック)広告の種類

Facebookで出稿できる広告には様々な種類があります。主な広告は以下の通りです。

  • 写真広告
  • 動画広告
  • Messenger広告
  • カルーセル広告
  • スライドショー広告
  • コレクション広告
  • プレイアブル広告
  • ストーリーズ広告

Facebook広告は、広告マネージャーを使ってFacebookだけではなく、Instagramにも広告を出稿できます。さらに、オーディエンスネットワーク、Messengerにも広告の配信が可能です。

それぞれの広告についてさらに詳しくみていきましょう。なお、動きのある広告が多いのでサンプルイメージは、facebook businessの広告フォーマットページで確認してください。

1.写真広告

画像とテキストを使ったシンプルな広告です。リンクへのクリックを誘発します。

2.動画広告

映像と音声を使うことで写真よりも表現の幅が拡がる広告です。

3.Messenger(メッセンジャー)広告

広告をタップするとMessengerが起動し、スレッドで見込み客と1対1のコミュニケーションが可能になります。

4.カルーセル広告

最大10枚の画像を表示し、ユーザーはスライドさせながら画像を閲覧できます。1枚の写真では魅力を伝えきれない場合に便利です。

5.スライドショー広告

画像やテキストを効果的に使って、動画のように動きを出すことで訴求力の高い広告を実現します。軽量であるため、スムーズに広告を見せられます。

6.コレクション広告

グリッド形式で商品を表示することで、ユーザーの閲覧自由度を増しています。1つの画像を大きくして閲覧し、その他に関連商品を表示することが可能です。

7.プレイアブル広告

アプリのプレビュー画面を表示できます。ユーザーにアプリのリアルな特徴を伝えることで、ダウンロードの意欲を向上します。

8.ストーリーズ広告

ストーリーズはInstagramの広告ですが、Facebook広告から出稿できるものですのでご紹介します。フル画面を使ったリアリティのある動画広告です。

Facebook広告のメリットとデメリットについて

Facebook広告は人気のプロモーション媒体であるものの、メリットばかりではありません。デメリットも考慮した上で活用しましょう。

Facebook(フェイスブック)広告のメリット

ターゲティングに優れている

実名登録制のFacebookはユーザー属性が明確であり、広告のターゲティングがしやすいことが大きなメリットです。位置情報やユーザーの年齢や性別に関するデータだけでなく、つながり設定によりFacebookページに「いいね!」をした人や、その友達などリレーションシップを活かした広告ターゲティングが可能です。

SNSにおけるターゲット数が多い

世界最大のSNSであり、月間アクティブ利用者数が23億2000万人というユーザーボリュームの大きさは、ソーシャルメディアを利用したマーケティングを行う上で、最適と言えるでしょう。数あるSNSの中で、プロモーションを行うなら、最初にトライしてみるプラットフォームとしても適しているでしょう。

低価格で広告を出稿できる

最低100円から出稿できるため、まとまった資金を用意せずに手軽にスタートできます。自社運用を行う場合、ノウハウがないうちに多額の資金を投じてしまうのは大きなリスクです。低価格で簡単にテストができるFacebook広告は、様々な仮説を検証するためのプラットフォームとしても適していると言えます。

広告フォーマットが多彩

写真広告や動画広告、カルーセル広告、コレクション広告など多くのフォーマットが利用できるので、狙ったプロモーションに合わせて活用できます。Facebookだけではなく、Messengerにも広告を配信できるので、FacebookのタイムラインよりもMessengerばかり利用するケースの多いユーザーにもアプローチできます。

Facebook(フェイスブック)広告のデメリット

リーチできるターゲットの幅が限定される

Facebook広告は、主としてはFacebookユーザーに配信する広告でありFacebookに登録しているユーザーがターゲットになります。それに加え、オーディエンスネットワークというFacebookと提携しているホームページアプリ広告を表示できるものの、広告が配信できるところが限定されてしまいます。

リーチを大きく広げたい場合は、Google広告やYahoo!プロモーション広告ディスプレイ広告のような幅広くリーチできる広告と組み合わせるなどの手法も検討したほうがよいでしょう。

適切な運用が必要になる

Facebook広告に限ったことではありませんが、広告の成果を高めるにはPDCAサイクルをスムーズに行い、精度を高める必要があります。ただ広告を出稿するだけでは、十分な成果を得られない可能性があることは理解しておく必要があります。

Facebook広告の運用を外注しないのであれば、広告出稿の方法だけではなく、改善するための分析力など、深い知識を身につける必要があることは留意しなければいけません。

検索広告よりユーザーのモチベーションが低くなる可能性がある*

Google広告の検索広告やYahoo!プロモーション広告スポンサードサーチ のように、ユーザーが自らの動機を持って検索する広告は、モチベーションの高いユーザーを集客できる傾向があります。

それに対し、Facebook広告は、Facebookのタイムラインなどを閲覧しているときに、広告を目にします。広告として掲載した情報を主目的にしているわけではないので、強いモチベーションを持ったユーザーが数多く集まるとは限りません。誘導先ページからの直帰率は検索広告と比べて高くなるでしょう。

仕様変更が多く柔軟な理解が必要

Facebookは仕様変更が多く、操作画面のデザインやレイアウトが変わることもありますので、変更に柔軟に対応する必要があります。しばらく操作していないと、操作画面が変わっていて思うように操作しにくくなる場合もあり得るのです。

その分、常に機能が改善されているということなのですが、久しぶりの配信の際、ギリギリで配信スケジュールを立ててしまい、仕様変更に戸惑うといったことは考慮しておいた方がよいでしょう。

Facebook(フェイスブック)広告の課金方式について

Facebook広告の主な課金方式は主に

  • クリック課金
  • インプレッション課金

の2つです。

発生した広告料金は、一定金額を消化した際に自動的にクレジットカードやPayPalに請求される自動決済と、事前に資金を追加しておき、1日に1回広告料金が差し引かれる手動決済があります。

Facebook広告の費用っていくらかかるの?気になる課金方式と費用

Facebook広告の費用っていくらかかるの?気になる課金方式と費用

Facebook広告の費用について説明します。Facebook広告はどのようなシステムで料金が発生するのでしょうか。課金方式の種類や支払い方法などについてまとめました。

クリック課金

広告がクリックされた回数に応じて課金される方式です。クリックが発生しない場合はお金がかかりません。いわゆる成果報酬型の課金方式です。

インプレッション課金

タイムラインなどに広告が表示された回数に基づいて課金される方式です。1000回広告が表示されると料金が発生する仕組みです。

Facebook広告はターゲティングに優れている

Facebook広告は詳細なターゲティングが可能であることが魅力の一つです。Facebook広告ではターゲティングはオーディエンスにて行います。

オーディエンス設定

地域

指定した地域のすべての人や、居住者、いたことのある人、旅行中の人といったステータスを活かしたエリア設定が可能です。地域名だけではなく、指定地域を中心とした半径距離の設定など柔軟に使えます。

年齢

13歳から65歳まで年齢範囲を設定できます。

性別

男女両方、もしくは男性のみ、女性のみを設定できます。

詳細ターゲット設定(利用者層、興味関心、行動)

学歴や家族、ライフスタイルや、スポーツやレジャーなどの興味関心、最近記念日があったかなど、ユーザーの実データに基づいた細かな絞り込みが可能です。

言語

言語を選択できますが、指定した地域で使われていない言語のユーザーを絞る場合に使います。日本に居住していながら英語を使う人をターゲティングする場合などは設定します。

つながり

Facebookページに「いいね!」した人や、その友達、または「いいね!」した人を除外するといったFacebookならではの特徴を活かしたターゲティングが可能です。Facebookページ以外にもアプリやイベントを対象にしたつながり設定もできます。

カスタムオーディエンス

すでにコミュニケーションのある人に対して広告を配信できます。後ほどご紹介するFacebookピクセルを使用して、ホームページのトラフィック情報からオーディエンスを設定することが可能です。既存の顧客情報の利用もできます。ホームページだけではなく、もちろんFacebookページのアクセスデータからもオーディエンス設定が可能です。自社が重視する関連性の強いターゲティングをストレートに行えるため、効果的に広告を配信します。

類似オーディエンス

前述のカスタムオーディエンスやFacebookページの利用者など自社と関連のある顧客に類似しているユーザーをターゲティングできる機能です。顧客に近い属性を持つユーザーに対しアプローチできるので、広告成功率の向上が期待できます。

Facebook(フェイスブック)ピクセルを使おう

Facebookピクセルは、Facebook広告の効果測定などに欠かせないコードです。コンバージョンの計測やリマーケティングの設定などに利用でき、広告を効果的に配信することができます。また、カスタムオーディエンスや類似オーディエンスといったターゲット設定が可能になることもメリットです。

Facebookピクセルの設定には、Facebook広告マネージャーからピクセルコードを発行する必要があります。発行したピクセルコードをホームページに貼り付けて設定完了です。Google広告のトラッキングタグをイメージしていただけると理解しやすいでしょう。

難しい設定ではありませんので、Facebook広告の使うなら必ず設定しておきましょう。

Facebook(フェイスブック)広告の使う画像サイズ

静止画像は、画像アスペクト比:1.91:1~4:5のjpeまたはpngファイルを用意する必要があります。動画は1秒から240分までの長さでファイルは4GBまで可能です。動画アスペクト比は9:16~16:9です。静止画像も動画も解像度はもっとも高い状態を用意します。サムネイル画像の20%以上をテキストが満たしてしまうと配信数が減少する恐れがあります。

前述のクリエイティブ仕様を守ることはもちろんですが、ユーザーの目に止まる効果的なクリエイティブを用意しなければいけません。そして、クリエイティブとともにユーザーのこころに響くテキストも作成する必要があります。クリエイティブ次第で広告効果は大きく変わるのです。Facebook広告を配信してすぐに効果がでなかったとしても、クリエイティブの改善により急激に効果を発揮する場合もありますので、複数のクリエイティブを試してみるとよいでしょう。数値に基づいた効果検証が成功の鍵です。

独自の魅力があるFacebook(フェイスブック)広告

Facebook広告は、Google広告やYahoo!プロモーション広告とは違った独自の魅力を持った広告プラットフォームです。SNS広告を試してみたいという方であれば、まずは試してみたい広告の一つでしょう。日常的にリスティング広告を運用している会社が、あらたな集客手段として利用する場合にもユーザー規模から考えてもFacebook広告は適しているでしょう。

他の広告とは異なるターゲティング方法や結果分析から、マーケティングにおいてのあらたな気づきがあるかもしれません。自社の売上アップの可能性を秘めたプラットフォームとして、Facebook広告を利用して見るとよいでしょう。

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