人前で話すことに慣れるために講演会を始めた

西井:今や阿部さんといえば、リスティング広告のトッププレイヤーですよね。

仕事が一番大事だとは思うんですが、講演会も数多く行っていますよね。それは情報発信の重要性を理解しているのかなと思っているのですが。

阿部:色んな意味で結果的に自分に戻ってくるんですよね。

僕は、仕事を取る目的で講演会をやったことが1度もないんですよ。話を聞きたいと言われるので行くという感じです。

実際に講演会の報酬金額についても事前に聞いたことがありません。
現地で話して、懇親会の席で「●●円です」といわれて、「あぁなんかすいません。ありがとうございます」みたいな。毎回こんな感じです。

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最初のころは、無料でやっていました。
一番初めの講演は、僕の師匠にあたる方に「やれ」と言われたので、断れなくてやったんです(笑)。

そのとき、すごく評価されたんですよ。でも、僕は緊張してて何を話したのか覚えてなくて。
その時にもっともっと話すスキルを上げたいと思ったんですけど、どうしていいかわからない。

さっきの話じゃないですけど、ブログと一緒でもっと慣れないとダメだと。

西井:阿部さんでも緊張するんですね(笑)

阿部:でも、講演の機会はそんな頻繁にあるものではない。なので、最初は自分で募集しました。

当時ブログを読んでくれている人が結構いましたので。そのとき、今は「攻城団」を運営している河野さんが「出前セミナー」というのをやっていたんです。交通費と宿泊代だけ出してくれれば全国で講演しますよ!というものなんですが。

ご本人に許可をいただいて同じことを始めたら、ちょうど本が出版された後だったということもありまして、一気に1年先まで講演のスケジュールが決まったんです。

それで、各地方の自治体などに行くようになりました。

正しいことを広めないのは、悪いことをしているのと同罪

西井:阿部さんは、リスティング広告のトッププレイヤーという個人から、会社経営者になりました。今、それがうまくいっているなと思っていて。

リスティング広告ってすごく属人的で、「あの会社」にという頼み方をしてもあまりうまくいかないことが多くて。「あの会社の●●さん」という頼み方をするとうまくいったりするんです。

そこをうまくアナグラムブランドに落とし込んでいる。
アナグラムに任せておけば大丈夫という感じになっていると思っていて。

そもそも、阿部さんがプレイヤーから経営者になったきっかけというのは何だったのですか?

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阿部:きっかけは師匠ですね。一人でやっていると、好きなブランドや好きな会社、相性のよい企業とだけやって、自分の収益も上がっていく。

そしてそのうち忙しくなって、新規の仕事が受けられなくなってくるんです。
それでもオーダーをたくさんいただいて、ちやほやされて、どんどん受けられなくなって。それはそれでいい気分になるでないですか。

基本怠惰な人間なので。はっきりいっていい気になっていたんです。

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そのときの僕は、パフォーマンスを誰よりも出した自負がありましたし、クライアントの業績もどんどん伸びていたので、満足していました。

そんな時に師匠にガツンと言われたんです。
「自分が正しいことをやっている自覚があるのなら、それを世の中のスタンダードにしない、広めようとしないのは、悪いことをやっているのと一緒なんだよ」と。

それでハッとして、今のままじゃダメだと180度思考が変わりましたね。

西井:それはいつごろですか?

阿部:会社を作って3年目くらいでした。そのときくらいでしょうか、テクノロジーエキスパートの田中や、今の取締役の竹内が入社してきました。

西井:それまではずっと一人でやっていたと。

阿部:実質一人ですね。一人でどこまでいけるのか?ということに勝手にトライしていました。