人の話をよく聞くことが一番

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**柴田:**新しい課題はさっきの世田谷公園のポケモンGOが分かりやすいですけど、新しいソリューションのほうで一番わかりやすいのが技術で、昨日まで不可能だったものが今日可能になる発明がなされて、それを人より先に知っているところにいれば、それを使って問題解決をすることができますよという。

それが一番きれいな感じですね。あと忘れてはならないというか、市場規模としてインパクトがあるのが規制緩和。

例えば民泊がOKになる、ライドシェアがOKになる。そうすると市場に大きなチャンスが生まれます。

これまでは規制によって不可能だったけれど、規制がなくなれば可能になる。これは大きいですね。

**西井:**最初に起業したときの個人情報保護法の施行などもそうですよね。

**柴田:**もう一つがプラットフォーム普及による副次的なソリューションの拡大です。

スマホがわかりやすいですよね。スマホが普及すると、そのスマホを使ってできることが増える。

1個の技術が普及することによって、応用範囲が広がるんです。これをゲーム機として使ったらいいんじゃないかとか、カメラとして使ったらいいんじゃないかという話になるので、この側面はとても大きいと思っています。

そこに着目するというのをひたすらやっていますね。

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**西井:**そういう情報を見つけてきたり、何か考えるにあたって、普段何かされているんですか? ニュースとかをよく見たりとか。

**柴田:**人の話をよく聞くというのが一番ですね。

二次情報になるとどうしても遅いんです。できれば一次情報が欲しい。

規制緩和なども、僕はほとんど接点はないですけど、しかるべき人に聞いたら、こういう情勢だとあとこれくらいで法案が通るんじゃないかみたいな見立てがあるわけですよ。それに向けて準備するということは可能でしょう。

プラットフォームが実は一番難しくて。みんな知っている情報で、かつ徐々に普及してくるものなので、どこが閾値なのか、その見極めが難しいんです。

**西井:**プラットフォームはすごくチャンスにも思えるけど、逆に投資が早すぎてもあまりうまくいかなかったりしますよね。

**柴田:**出ていくタイミングがどの辺りなのかがわからないですよね。

**西井:**スマホが出たときとか、まだ携帯電話が全盛で、携帯電話にも対応できてない企業が多かったりしたなかで、だいたい10%くらいのシェアになったらECもちゃんと対応しなきゃねとか言ってましたね。LINEとかもそうです。

**柴田:**10〜15%くらいって言われていますね。

前半では今まで多くのサービスを立ち上げてきた柴田氏のキャリアと思考法をお伺いしました。
後半では渡米を通じて感じた、日本社会に対する違和感や考えをお話し頂きます。

また、柴田氏は現在も次なる起業に向けエンジニアやデザイナーを募集しているとのことです。興味があればこちらから連絡してみてはどうでしょうか。

フォトグラファー:三浦一紀