MAの仕組み

MAの仕組みを理解する上で重要なのが、マーケティングファネルという考え方です。見込み顧客との最初の接点から、どのように成約につながっていくかの流れを理解すると、MAの概要の全体像がわかってきます。

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MAを業務で活用するには、まず見込み顧客の情報を獲得するところからスタートします。こちらは、"リードジェネレーション"と言われる工程です。セミナーやイベント等で名刺交換やランディングページでの資料ダウンロードなど、様々な接点から見込み顧客の情報を獲得します。

これらの見込み顧客に対して、メールマガジンを配信やスマートフォンにプッシュ通知を送るなどのアプローチをしたり、便利なコンテンツを提供したり、繰り返し商品やサービスの魅力に気付いてもらいます。これらの見込み顧客を育てる手法は、"リードナーチャリング" と呼ばれます。

育成した見込み顧客の中から、特に顧客になりやすい、成約に結び付きやすそうな人を絞り込んでリスト化します。この工程は "リードクオリフィケーション" と呼ばれます。このような工程を経て作成された確度の高い顧客リストに狙いを定め、営業が実際にアポイントメントを取って商談を進め、成約に結び付けます。

これらの工程のうち、営業に渡す確度の高い顧客リストを作成するところまでを自動化するのがMAの主な機能です。
  

MAで効率化できること

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ここまでの内容でMAの仕組みについて理解いただけたのではないでしょうか。それを踏まえた上で、下記では「MAが何をどのように自動化するのか」という点について解説していきます。

MAはメール配信や通知などのリードナーチャリングを自動化することができます。

顧客リストから情報を送る相手を決めて手動で配信することは可能ですが、その人の「属性」や「行動」に沿って出しわけするのはとても煩雑な作業になってしまい手間がかかります。ただ、MAを活用すれば、あらかじめ設定しておいたシナリオに沿って、条件に適した人にだけ最適なタイミングで自動的に情報を送ることができます。

メールやプッシュ通知などは、開封率コンテンツ内のリンククリック数なども計測される仕組みがあらかじめ用意されており、見込み顧客の反応を簡単にトラッキングできます。さらにメールの開封率リンクへ遷移、Webサイト上での行動パターンなどからスコアリングが行われ、見込み顧客ごとに確度を数値化することが可能です。このスコアをもとに、理解が深まった見込み顧客にだけ再度メールを配信するなど繰り返しオートメーションに活用できます。

「今まさにお客様の興味度が増している!今アプローチするべき」という見込み顧客リストをMAを通じて抽出し、営業担当に渡すという活用方法もその1つです。

つまり、しっかりと仕組みに裏打ちされた確度の高い顧客リストをもとにアプローチすることで、的外れでムダ足になってしまうアポイントの機会を減らして、営業の成約率をあげることにもつながります。

これらの一連の活動を一元管理し、ツール上で完結できます。これにより、マーケティング領域の業務が大幅に効率化されるというのがメリットとなっています。