オンライン上で動画広告を目にする機会が増えてきた昨今、自社でも動画広告を活用してみたいと考える方も多いはずです。

今回は動画広告が注目される理由について、背景や期待できる効果について触れながら解説します。ぜひ、参考にしてください。

動画広告を取り巻く環境

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出典:
オンラインビデオ総研/デジタルインファクト

動画広告が登場してから、市場は急速に拡大してきました。2020年には2,954億円に達し、2023年は倍以上の7,095億円になるとされています。2025年には1兆円を超える見込みがあり、今後もさらなる成長が期待されていることが、動画広告が注目されている理由です。

近年では5Gの普及も進み、通信の技術の向上により外出先でも動画を高解像度で快適に楽しめるようになったのも大きな要因の1つです。ここでは、そのような要因に加えて以下の3つの観点に着目し、市場を盛り上げる要因となった「動画広告を取り巻く環境」について説明します。

  • デジタルシフト
  • 動画視聴の浸透
  • ソーシャルメディアの普及

デジタルシフト

さまざまなもののデジタル化がスマホを中心に進んでいる現在、メディアもテレビ・新聞・雑誌を中心としたマスからデジタルへのシフトが起きています。

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出典:メディア環境研究所

2006年から2022年のメディア総接触時間を見てみると、徐々にデジタルメディアが増加してマスメディアが減っているのが分かります。テレビやラジオが減少していく一方で、スマホやPCは増加傾向です。

この結果を見ると、動画広告が注目されている理由が見えてくるでしょう。テレビよりもインターネットを見る機会が多いため、SNSなどで見られる動画広告の需要が増えてきています。

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出典:
dentsu「2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析」

ライフスタイルがデジタル中心になる中、企業のマーケターもこの動きへの対応を加速させています。日本の広告費の調査データでは、広告の総予算が横ばい傾向にある中で、インターネット広告費は年々上昇しています。

その中でも動画広告は、生活者との接点を創出する新たな手段として積極的に投資され、その割合を年々高めています。

動画視聴の浸透

デジタルシフトが進む中、インターネット上の動画は生活者にどのくらい見られているのでしょうか。ここでは、動画視聴の頻度と時間を見てみましょう。

動画の視聴時間

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出典:博報堂「動画生活者TM実態調査」

動画の視聴時間に関するデータを見てみると、インターネットの利用時間のうち約半数の時間を動画視聴に費やす傾向があると分かります。これだけの時間を動画が占有している状況を踏まえれば、動画がネットの主役になりつつあることにも納得できるでしょう。

動画の視聴頻度

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参考:電通総研調査を基にViibar作成

年代別視聴頻度の調査データによると、 15-19歳、20代の3割以上が動画をほぼ毎日視聴しており、週1回以上視聴している人は7割以上になることが分かります。50歳以上においても、実は2割近くの人が動画を毎日視聴しています。

インターネット上の動画視聴は年代問わず多くの人に受け入れられ、急速に人々の生活に浸透していると言えるでしょう。もちろん、この状況は動画広告にとっても好ましい状況です。

ソーシャルメディアの普及

最後に、動画コンテンツや動画広告が流れるメディア側の状況を見てみましょう。

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YouTube:6,500万人
Facebook:2,600万人
Twitter:4,500万人
Instagram:3,300万人
LINE:9,200万人
出典:日本・世界のSNSユーザー数まとめ

2005年以降、ソーシャルメディアが次々に登場し、現在では巨大かつ幅広いユーザーを抱えるメディアに成長しました。そして、YouTube・Fecebook・Twitterはじめとした各ソーシャルメディアで動画広告が対応され、多様な生活者層へ動画を届けられる環境が整っています。

また、その他のニュースメディアや情報メディアにおいても、インバナー広告やインリード広告などの各メディアに応じたフォーマットでの動画広告活用が進んでいるのが現状です。

まとめ:動画を取り巻く環境も整備されている

スマホの普及に伴い、デジタルシフトが始まりました。マーケターは、インターネット上における生活者とのコミュニケーションを加速させています。そして、動画視聴が生活者に浸透していく中、巨大化したソーシャルメディアを中心に各メディアで動画広告が採用され、動画を届ける環境も整ってきました。

このような背景から、動画広告市場はさらに成長していくと考えられます。ぜひ本記事を参考に、動画広告の活用を検討していきましょう。