ヒートマップの導入を考えているが、どういうメリットがあるのかよくわからない」といった、企業担当者は少なくありません。この記事では、ヒートマップを導入するメリットやヒートマップツールを選ぶポイントを解説。また、おすすめのヒートマップツールを5つ紹介します。

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ヒートマップでできること

ヒートマップとは、「ユーザーの行動を可視化できるツール」です。ヒートマップを導入することで、自社サイトのあるページを見ているユーザーがどこをクリックしたかなど、どのような行動を取っているのかがわかります。そのため、ユーザーの行動を分析しやすくなり、ページ品質の向上やコンテンツ制作に多大なるメリットをもたらします。

ヒートマップは、主に4つの機能にわかれています。

●スクロールヒートマップ

どこまでスクロールされたかを測定

●マウスムーブヒートマップ

マウスの動きを測定

●アテンションヒートマップ

よく読まれている箇所を測定

●クリックヒートマップ

クリックされている箇所を測定

ツールごとに異なるこれら機能を使い、自社サイトの分析を行なっていきます。ヒートマップのメリットは、主に以下のとおりです。

  • ユーザーの熟読エリアがわかる
  • ユーザーの終了エリアがわかる
  • ユーザーのクリックした場所がわかる
  • マルチデバイスに対応している

ユーザーの行動は、「色」でわかるようになっています。赤が濃いほどよく読まれているエリアで、青に近ければあまり読まれていないエリアです。では、ヒートマップを導入するメリットを具体的に見ていきましょう。

ヒートマップのメリット

ここでは、4つのメリットに絞って詳しく解説していきます。

ユーザーの熟読エリアがわかる

ヒートマップツールを導入することで、Webページ内でユーザーが読んだ箇所を色で教えてくれます。よく読まれている場所なら濃い赤、あまり読まれていない場所なら青に近い色、といった具合に表示されます。

ユーザーの熟読エリアがわかることで、以下の分析ができます。

  • ユーザーの興味を引く部分はどこか
  • 自社が推したいコンテンツを見てもらえているか
  • ユーザーが興味のないコンテンツページ内上部に配置していないか

もし、自社の推したいコンテンツがあまり読まれていなかったら、構成の順序変更を行い、ユーザーの滞在時間を伸ばす対策をとらなければなりません。逆に、自社の推したいコンテンツがよく読まれているなら、ヒートマップツールの機能を使って年齢や地域を変え、各ユーザーのより細かい傾向を把握していきましょう。

意図していない場所が読まれていた場合は、そのコンテンツを充実させることで思ってもいなかった顧客が生まれるかもしれません。または、ユーザーが本当に知りたい情報は、自社で考えていた情報ではなかったという可能性もあります。思いがけないユーザーニーズを生み出すことができるのは、ヒートマップのメリットでしょう。

ユーザーの終了エリアがわかる

ユーザーがページのどこまでスクロールしたかを「%」で分析できます。ポイントは50%のラインです。ユーザーの興味を引けているうちに、自社が推したいコンテンツをどの程度ユーザーに見せることができるかが大切です。

ユーザーの終了エリアがわかることで、以下の分析ができます。

  • どの程度のユーザーがページのどこまで見ているか
  • ユーザーの興味のないコンテンツに時間をかけていないか
  • 優先度の高いコンテンツを配置する場所は適切か

通常、Webページは下に行けば行くほど見られなくなっていく傾向にあります。ページ上部が濃い赤で、下に行けば行くほど青くなる、ということです。そのため、「赤」があるうちに自社が推したいコンテンツを配置する必要があります。

もし、自社が推したいコンテンツの前にユーザーが大量に離脱してしまっていたら、改善策を考えなければなりません。ユーザーが大量離脱を行う主な理由は、以下の2点です。

  • ユーザーのほしい情報がない
  • ページ内の画像が不適切

こういった場合、画像の変更やコンテンツの追加を行いましょう。

また、ユーザーをコンバージョンさせたいポイントまでどのくらいのユーザーが滞在していたのかを知ることも大切です。コンバージョンポイントまで滞在しているユーザーが少なかった場合は、構成を見直し、コンバージョンポイントを上に持っていくことでCVRが増える可能性もあります。

ユーザーのクリックした場所がわかる

ユーザーのクリックした場所を知ることによって、よりユーザーが求めている情報を作成できます。また、ボタンの位置や形、色を修正するヒントにもなるため、CVR上昇につながるでしょう。

ユーザーのクリックした場所がわかることで、以下の分析ができます。

  • ユーザーのクリックアクションの傾向
  • クリックしてもらいたい場所でどれくらいクリックしてもらえているか
  • 同一の複数リンクページ内のどの場所からクリックされているか

中には、リンク先のない場所がクリックされていることがあります。その際のユーザー心理として、「リンク先に飛びたい=より詳しい情報を知りたい」ということがわかります。

空クリックされていることがわかったら、新しくリンク先を作り、コンテンツを充実させましょう。ユーザーの離脱を阻止するとともに、機会損失を防げます。

マルチデバイスに対応している

多くのヒートマップツールでは、PCだけではなく、スマートフォンやタブレットなどマルチデバイスでの分析・セグメント(分類)が可能です。「機能の一部しか使えない」ということはなく、ほとんどすべてPCと同じように使用できます。

PCやタブレット、スマートフォンは、画面のサイズが異なることから、同じWebサイトを見ていても同じようなページ表示がされません。そのため、PCとタブレット、スマートフォンでユーザーの行動も変わる可能性があります。各デバイスの傾向を分析することで、よりユーザーの求めるコンテンツを作成できるようになるでしょう。

ヒートマップのデメリット

ヒートマップツールのデメリットは、サイト全体の分析ができないということでしょう。ヒートマップは、単体のページのみ分析できるツールです。サイト全体を分析することは難しく、ほかのツールと組み合わせて使う必要があります

ヒートマップと相性の良い主なツールとして、 GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソール、A/Bテストツールなどが挙げられます。組み合わせでの活用をぜひ検討してみてください。

ヒートマップツールを選ぶポイント

ヒートマップツールを選ぶときのポイントは、大きくわけて以下2点です。

  • 自社のニーズに合った機能を持っているかどうか
  • 分析できるデータ量は自社の希望通りか

詳しく見ていきましょう。

自社のニーズに合った機能を持っているかどうか

ヒートマップツールは、それぞれ持っている機能が異なります。冒頭でもお伝えしたように、ヒートマップには以下4種類の機能があり、自社のしたい分析に合った機能を持つヒートマップツールを選ぶ必要があります。

●スクロールヒートマップ

どこまでスクロールされたかを測定

●マウスムーブヒートマップ

マウスの動きを測定

●アテンションヒートマップ

よく読まれている箇所を測定

●クリックヒートマップ

クリックされている箇所を測定

どの機能が自社のしたい分析に合っているかを判断する簡単な方法として、自社サイトのデバイスセッション数が挙げられます。

Googleアナリティクスでデバイスセッション数を調べてみると、モバイル(スマートフォン)、パソコン、タブレットなど、自社サイトへ流入してきたユーザーのデバイスがわかります。

モバイルでの流入が多い場合、よく読まれている箇所を測定できるアテンションヒートマップやどこまでスクロールされたかを測定できるスクロールヒートマップがおすすめです。

このように、デバイスごとに合ったヒートマップツールを導入することで、自社サイトのCVRを上げる施策を取りやくすなるでしょう。

分析できるデータ量は自社の希望通りか

ヒートマップツールでは、分析できるデータ量や利用可能なページ数が異なります。そのため、自社がどの程度のページやデータ量、期間の測定を想定しているかで、導入すべきヒートマップツールは変わってきます。自社の用途に合った選択ができるように慎重に検討することが大切です。

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おすすめヒートマップツール5選

ここでは、おすすめのヒートマップツールを5つご紹介します。ヒートマップツールを導入する際の目安にしてみてください。

User Heat

月間30万PVまで無料で使用できるヒートマップツールが、『User Heat』です。User Heatには、以下のような特徴があります。

  • 月間30万PVまで無料で使用できる
  • スマートフォン・PC・タブレットに対応している
  • 1,000ページまで測定できる
  • 5種類のヒートマップが使用できる

無料にもかかわらず、できることが多い点がUser Heatの魅力です。費用をかけずにヒートマップツールを導入したい場合は、試してみる価値は十分にあるでしょう。

操作も簡単でフォームURLを入力すればいいだけなので、ヒートマップツール初心者でも使い方に手間取ることはほとんどないはずです。

User Insight

User Insight』は、有料版User Heatです。有料になることで、User Heatよりもより詳しいデータを測ることが可能になっています。User Insightの主な機能は、以下のとおりです。

  • 年齢・性別推計
  • 接続元地域分析
  • 訪問頻度・利用頻度分析
  • 端末・ブラウザ分析
  • セグメント分析

有料版だけあって導入後のサポートも充実しており、月一回以上、レベル別にわけ、各レベルに応じた勉強会を行っています。ヒートマップツールの導入に不安を持っているWebマーケティング担当者には非常に助かるサポートなのではないでしょうか。

ミエルカヒートマップ

ミエルカヒートマップ』は、無料を含めた6つのプランを持ったヒートマップツールです。ミエルカヒートマップの主な機能は、以下のとおりです。

  • 1日ごとに自動で登録したページキャプチャを保存できる
  • PC・スマートフォン・タブレットに対応している
  • 月10万PVまで測定可能
  • 登録サイト数が無制限
  • データ閲覧可能期間が最大180日
    ※一番人気のビジネスプランの場合

ミエルカヒートマップは、プランによって測定可能PV数やデータ閲覧可能期間が異なります。ただし、マルチデバイスに対応していたり、ページ自動キャプチャ機能がついていたりと、無料プランでも使用できる機能は豊富にあります。

それぞれのプランには無料トライアル期間もあるので、自社サイトの状況に合わせて、まずは無料トライアルを試してみるといいでしょう。

Ptengine

Ptengine』は、15万人以上の利用者を持つヒートマップツールで、GOOD DESIGN賞を受賞するなどユーザビリティに溢れたサイトデザインが特徴です。Ptengineの主な機能は、以下のとおりです。

  • タグ一つで詳細なユーザー分析とページ評価が可能
  • ユーザーの離脱地点をさまざまな角度から分析できる
  • リアルタイム分析が可能
  • デバイスをまとめてヒートマップ分析することができる

Ptengineが優秀な点は、アクセス解析ツールとしても活用できるところです。ユーザーの離脱地点をページ単位やページグループ単位、イベント単位で設定できるファネル分析など、アクセス解析に必要な機能を持ち合わせています。アクセス解析などとあわせて自社サイトを深掘りしていきたい場合におすすめです。

Mouseflow

Mouseflow』は、10万社以上の企業に導入された実績を持つヒートマップツールです。Mouseflowの実績ページを見るとわかるように、海外を中心に人気が高いです。Mouseflowの主な機能は、以下のとおりです。

  • マウスの動きを測定できるセッションリプレイ機能がある
  • コンバージョン経路を分析できるファンネルズ機能がある
  • フォームをどのように使ったかがわかるフォーム分析機能がある
  • 無料〜プロプランまで、豊富に取りそろえられている

セッションリプレイ機能では、クリックやマウスの動きなどを測定できます。そのため、実際にユーザーがサイト内をどう動いたかということがわかり、ユーザーの動きに合わせたサイト制作を行えます。

また、セッションリプレイ機能では、CVしたユーザーや離脱したユーザーなど、特定のユーザーに合わせた動きを把握することも可能です。「どういう経緯でCVしたのか」など、特定のユーザーの心理状況を分析できます。

ヒートマップツールはサイト発展に欠かせない

ヒートマップツールは、自社サイトの改善に役立つツールです。しかし、価格にともなって機能も異なってくるため、自社サイトの状況に合わせたツール選びや運用が重要です。

自社サイトの満足度を上げる(CVRが上がる)ヒートマップツールは、Web担当者の味方になってくれるでしょう。強力な味方を手に入れるためにも、価格や機能をよく調べてから導入してみてください。

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