AIを活用したマーケティングツール11選！効果的な使い方や選び方のポイント

近年、生成系AIの注目度が高まり、マーケティング業界でもその活用が広がっています。
企業のマーケティング担当者として、AIを活用したマーケティング戦略改善や効率化の必要性を感じている方も多いのではないでしょうか。

AIを活用したマーケティングツールは、広告やSEO、分析など、さまざまな領域で効果的な使い方が求められています。

本記事では、AIを活用したマーケティングツール11種を紹介するとともに、AIマーケティングツールの選び方や注意点などについても解説します。

目次

1. AI×マーケティングが注目される背景
2. マーケティングにAIを導入するメリット
3. 【業務別】AIマーケティングツール11選
4. AI×広告ツール
5. AI×SEOツール
6. AI×SNS運用
7. AI×アクセス解析
8. AIマーケティングツールの選び方と注意点
9. AIマーケティングツールを活用して、効果的なマーケティング活動を

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生成AIを導入する前に、改めて知っておきたいAIの特徴や活用時のリスクについて解説しています。

AI×マーケティングが注目される背景

マーケティングにおいてAIが注目される背景として、次の点が挙げられます。

• データ量の増加
• パーソナライゼーションの難易度上昇

近年、テレワークの浸透やDX推進による業務のオンライン化が進み、急激にデータ量が増加しています。ビッグデータと呼ばれる膨大なデータを分類・取捨選択することは、人間の手では不可能となりつつあります。

そこで分析からアクションまで、正確かつ効率的に処理するために、マーケティングにおいてもAIの活用が注目されるようになりました。

またチャネルや価値観の多様化、データ量の増加により、商品やサービスを個々の顧客ごとに最適化するパーソナライゼーションの難易度が上昇していることも、AIが注目を集めるきっかけとなっています。

Google広告：プラットフォームの進化

Googleが提供するサービスに広告配信が行えるGoogle広告でも、ビジネスを拡大するため、機械学習のAIが活用されています。予算やビジネス目標、コンバージョンなどを追加することで、最適な広告を最適な入札単価で配信できます。

また2023年5月24日より、新しいキャンペーンの立ち上げや運用負担を軽減するため、チャット形式の設定サポートが導入されました。Google AIによってキャンペーン作成の効率化や、検索広告の運用の簡略化に役立ちます。

参考：Google Japan Blog｜AI による新たな時代の Google 広告

マーケティングにAIを導入するメリット

マーケティングにAIを導入すると、主に以下3つのメリットがあります。

効率的な施策の実施

マーケティングにAIを導入すれば、膨大なデータの分析からアクションの実行まで効率的に行えます。

例えばリスティング広告は、キーワード設定や入札単価など、全て人の手で管理するとなると膨大な手間がかかります。その点AIを活用すれば、入札条件のルール設定やレポート作成の自動化、配信コンテンツなどを自動的に最適化できます。

このように人の手で改善を繰り返す必要がなくなり、大幅な時間短縮とリソース削減につながるでしょう。

パーソナライズされたマーケティングが可能

マーケティングにAIを導入することで、膨大なデータから自動的に顧客分析が行われ、パーソナライズされたマーケティングが可能になります。

例えばメールマーケティングにAIを活用すると、顧客の属性や行動履歴などに応じ、メール内容や送信タイミングを変えたり、興味関心の高いメルマガを送ったりして、顧客との関係を構築できます。

顧客は「自分に向けた配信だ」と認識しやすくなり、商品やサービスの売上向上につながる可能性が高まるでしょう。

迅速なデータ解析と意思決定の支援

マーケティングでは顧客や市場動向を把握し、戦略立案のためのデータ分析が必要不可欠です。顧客の購買履歴や売上金額など、さまざまなデータをレポートやダッシュボードで視覚化し、マーケティング戦略を立案しなければなりません。

特にデータが膨大であればあるほど、人力で行うには手間がかかります。そこでAIを活用することで、大量のデータを効率的に解析し、迅速な意思決定につながります。

【業務別】AIマーケティングツール11選

AIを活用したツールにはいくつか種類があります。ここでは、AIマーケティングに活用できるツール11選を、以下4つの業務種類別にご紹介します。

AI×広告ツール

広告運用において、自動入札やレポートの自動化などでAIが活用されています。リスティング広告での入札作業は、手作業で行うとかなりの労力がかかったり、見落としたりするリスクがあります。

ある程度ルールを設定したら、細かい運用はAIに任せて、人間はAIにできない作業にリソースを割くと良いでしょう。まずは、AIを活用した広告ツール4つを紹介します。

CRAIS for Text（クレイスフォーテキスト）

出典：株式会社オプト｜CRAIS for Text

● 趣味嗜好にあわせた広告テキストを短時間で制作可能

CRAIS for Textは株式会社オプトが開発した、効果的な広告クリエイティブを実現するツールです。25年以上デジタルマーケティングに携わってきた知見をもとに、AIによる効果予測を広告クリエイティブに活用しています。

通常の約4倍の数の広告テキストのなかから、効果的な広告クリエイティブのみを入稿できるため、大幅な広告効果の向上が期待できます。

【機能】
・ChatGPTによる広告テキスト生成
・AIによる効果予測

【料金プラン】
・要問い合わせ

極予測TD

出典：株式会社サイバーエージェント｜極予測TD

● 数億を超える検索キーワード全てに対応

株式会社サイバーエージェントが開発した極予測TD（キワミヨソクティーディー）は、数億を超える検索キーワード全てに対し、自動で広告テキストを作成できます。

広告配信効果を事前に予測するAI（効果予測AI）と掛け合わせ、検索連動型広告効果の最大化を図ります。

【機能】
・AIによる広告テキスト自動生成
・AIによる効果測定

【料金プラン】
・要問い合わせ

H-AI TD GENERATOR（エイチエーアイ・ティーディー・ジェネレーター）　

出典：ソウルドアウト株式会社｜H-AI TD GENERATOR

● キーワードごとに大量の広告テキストを自動で生成

日本全国の中小・ベンチャー企業の成長支援事業を展開するソウルドアウト株式会社が提供するH-AI TD GENERATORは、広告文自動生成AIを用いてキーワードごとに大量の広告テキストを生成できます。

人の手では限界がある作成・改善プロセスを自動化することで、広告品質スコアと成果改善が期待できます。

【機能】
・AIによる広告テキスト自動生成

【料金プラン】
・要問い合わせ

LOGLY lift（ログリーリフト）

出典：LOGLY lift

● 文脈解析技術でWebサイトと広告の文脈をマッチング

ログリー株式会社が開発したLOGLY liftは、日本初のネイティブ広告プラットフォームです。2023年4月6日よりChatGPTを搭載した広告クリエイティブ自動作成ツールとして、β版がリリースされました。

ChatGPTを活用し、効果的なクリエイティブを選択・自動生成できるため、人的リソースの削減や成果向上が期待できます。また、Cookieに依存しない「インテントキーワードターゲティング」機能による広告配信が可能です。

【機能】
・ChatGPTによる広告クリエイティブ自動作成
・言語解析技術によるCookieレス対応

【料金プラン】
・要問い合わせ

参考：ログリー、ChatGPT搭載の広告クリエイティブ自動生成ツール（β版）を開発

AI×SEOツール

SEOは、特にAI技術を活用した業務の効率化が期待できる分野です。ここでは、コンテンツマーケティングとKPI・改善指標の分析に AI技術を活用したSEOツールを2つ紹介します。

ferret

出典：ferret One

● ChatGPTに記事コンテンツを「考える」段階から相談できる

株式会社ベーシックが提供するferret Oneは、サイト更新・リード獲得・メールマーケティングなど、一連のBtoBマーケティングの施策を1つのツールで実行できるツールです。

2023年からはChatGPTを活用した機能を続々リリース。第1弾はSEOに欠かせないコンテンツ作成の支援機能。
AIが記事コンテンツのテーマ・構成・文章を提案。文章の添削も行います。
あらかじめコンテンツ作成に適したプロンプト（質問文）が設定られているなと、ChatGPTよりもさらに実業務で使いやすい機能が特徴。

ferret Oneでは第2弾のメール支援機能も提供開始。今後もレポート分析、施策提案支援機能、施策実施の自動化などをリリース予定です。
▶︎AI × ferret Oneの取り組みについてはこちら

【機能】
・コンテンツ支援機能
・アクセス解析
・セグメント別配信
・ユーザー行動分析
・ページ最適化

【料金プラン】
・月額10万円〜
※初期費用10万円

ミエルカ

出典：ミエルカ

● GPT-3を活用したAIコンテンツアシスト機能を搭載

ミエルカは、競合分析やカスタマーサクセスも行えるSEOツールです。2023年2月15日より自然言語処理モデルGPT-3を活用した「AIコンテンツアシスト(α)」機能が搭載され、想定タイトルを入力するだけでコンテンツの見出し構成を自動で生成できるようになりました。

また、事前に自社サイト情報や顧客満足度が高いと思われるコンテンツ情報を入力することで、自社に合った提案が提示されるため、リソースの削減やコンテンツのレベルアップにつながります。

【機能】
・GPT-3によるコンテンツ構成の提案
・コンテンツ改善施策の提案
・競合サイトの流入キーワード可視化
・アクセス解析レポート
・SEOキーワードの提案

【料金プラン】
・要問い合わせ
※無料トライアルあり

参考：ミエルカSEOに、自然言語処理モデルGPT-3を活用した「AIコンテンツアシスト(α)」機能を搭載

AI×SNS運用

TwitterやInstagramといったSNS運用では、コンテンツ作成の自動化やデータ解析、カスタマーサービスの改善などで、AIを活用することができます。ここでは、AIを活用したSNS運用ツールを2つ紹介します。

EmbedSocial（エンベッドソーシャル）

出典：EmbedSocial

● AIによるSNSデータ収集・解析をカスタマイズに活用可能

EmbedSocialは、SNSの投稿やオンラインレビューを自社サイトに埋め込みできる口コミ管理ツールです。7種類以上のSNSから投稿データを収集し、API経由で投稿データの受け渡しが可能なため、カスタマイズに活用できます。

AIを活用した新機能が続々とリリースされており、2022年11月にはハッシュタグキャンペーン向け「AI採点機能」、2023年3月にはChatGPTを活用した「自動返信作成機能」の提供が開始されました。

AI採点機能では「映え度」の高い画像をAIが自動で収集し、並び替えを行います。自動返信作成機能では返信内容を考える手間を削減できるうえ、管理画面から直接返信するため、業務効率化を実現します。

【機能】
・投稿の収集
・レイアウト設定
・投稿の制御
・分析・データ解析

【料金プラン】
・4プランあり（要問合せ）
※無料トライアルあり（7日間）

参考：【新機能】ハッシュタグキャンペーン機能でのAI採点オプションの提供を開始します

HINOME（ヒノメ）

出典：HINOME

● 独自のAIがハッシュタグを自動でレコメンド

HINOMEは完全無料で全ての機能が利用できる、AIを活用したInstagram分析ツールです。時間のかかるデータ分析やレポート作成だけでなく、ハッシュタグもAIが自動でレコメンドしてくれるため、効率的にInstagram運用が行えます。

アカウント連携やデータ取得期間に制限が設けられておらず、初速分析やグループハッシュタグ分析などの高度な機能も無料で使えるのが魅力です。

【機能】
・アカウント分析
・フィード分析
・ハッシュタグ分析
・レポート出力

【料金プラン】
・無料

AI×アクセス解析

アクセス解析において、分析レポートの自動化やサイト改善のためにAIが活用されるケースがあります。ここでは、AIを活用したアクセス解析ツールを3つ紹介します。

AIアナリスト

出典： AIアナリスト

● 膨大な分析データから重要ポイントをスコアリング

AIアナリストはサイトのアクセス解析を自動で行えるツールです。36,000サイトの分析データから、重要なポイントをスコアリングした上で改善策の提案が受けられます。

Google Analyticsなどと連携し自動でレポートを作成できるため、大幅な工数削減が可能です。改善施策の効果測定もワンクリックで実施でき、施策による成果を分析する手間もかかりません。

【機能】
・サイト・SEO・広告の評価、提案
・レポート作成
・改善施策の効果検証

【料金プラン】
・無料プランあり

AIさくらさん／Web改善さくらさん

出典：AIさくらさん

● AIさくらさんがサイトを自動解析・最適化

ティファナ・ドットコムが手がける「AIさくらさん」シリーズには、チャットボットやアバター接客など、さまざまなサービスが展開されています。

その中でも「Web改善さくらさん」は、アクセスログやサイト訪問者の行動履歴からWebサイトの課題を自動解析し、改善・改修を行います。サイト訪問者をAIチャットボットが自動接客し、コンバージョンへ誘導してくれるため、機会損失を防げます。

コンテンツの分析や改善にChatGPTが活用されるなど、新しい機能が充実しているのも魅力です。

【機能】
・Webサイト自動改善
・コンテンツ洗い出し・作成
・キーワードの解析・抽出

【料金プラン】
・要問い合わせ

SiTest（サイテスト）

出典：SiTest

● AIによるレポート作成・リターゲティングでCVR向上

株式会社グラッドキューブが提供するSiTestは、CVR向上に特化したオールインワンLPOツールです。ヒートマップを含む6つのページ解析機能で、Webサイト訪問者の行動を視覚化し、サイト全体の分析結果をAIがレポート作成します。

Google AnalyticsやSearch Consoleと連携し、押さえるべきポイントも提案してくれます。

【機能】
・ヒートマップ解析
・録画再生機能
・A/Bテスト機能
・レポート作成
・AIリターゲティング

【料金プラン】
・無料トライアルあり

AIマーケティングツールの選び方と注意点

AIマーケティングツールは種類が豊富にあり、各ツールの特性を押さえて活用する必要があります。ここでは、AIマーケティングツールの選び方と注意点を解説します。

目的とニーズを明確にする

まずは、自社がマーケティングでAIを活用する目的とニーズを明確にすることが大切です。マーケティングにおけるAIの活用目的は、以下のようなものが挙げられます。

• データの収集・分析・解析
• 顧客対応
• パーソナライズされた施策の実施
• SEO対策
• コンテンツ制作など

例えば「Webページの検索順位が下がってしまった」といった課題がある場合、AIを活用したSEOツールを活用すれば、改善策を素早く見出すことが可能です。なぜ〇〇の作業や施策でAIを活用する必要性があるのかよく検討し、自社の運用目的に照らし合わせてツールを選ぶようにしましょう。

機能の幅広さとカスタマイズ性

AIを活用するマーケティングツールは、幅広い機能を有し、かつカスタマイズ性があるものを選ぶようにしましょう。

そのためにはツールを選ぶ際、自社が必要とする機能やタスクをカバーできるか、あるいはニーズに合わせてツールを調整できるか確認することが大切です。

ただし機能が多すぎたり、複雑なカスタマイズがあったりする場合、逆に手間が増えてしまいがちなので注意しましょう。ツールが自社に合ったものかどうか判断するために、無料トライアルなどの活用をおすすめします。

データの品質とセキュリティ

AIをマーケティングに活用する際、データの品質やセキュリティに注意が必要です。AI学習に必要なデータは、以下のようなものが挙げられます。

• ユーザー属性
• サイト訪問者の行動履歴
• インプレッション
• クリック数
• ウェブ解析
• 売上データなど

上記のデータをもとにAIが学習を行っても、そもそものデータが正確でなければ、適切ではない判断をしてしまいます。

また、個人データ保護の観点から、法的ガイドラインを遵守しているかどうか確認することも重要です。信頼性の高いデータソースを使用し、データセキュリティ対策が講じられているツールを選ぶようにしましょう。

プラットフォームとの連携、プラグインによる拡張性

AIを活用するマーケティングツールを選ぶ際、既存のプラットフォームとの連携やプラグインの拡張性の有無を確認しましょう。

例えばCRMとの連携によって、顧客情報を一元管理できれば、より一層マーケティング施策を強化できます。TwitterやInstagramなどのSNSとの連携ができれば、SNSユーザーのアプローチにつながり、コンバージョンの増加が期待できるでしょう。

サポート及びトレーニングの実施

AIを活用したマーケティングツールを選ぶ際、サポートやトレーニングが充実していることが重要です。AIを活用する重要性は理解できていても、実際どのように業務に活用すればよいか分からないケースも少なくないでしょう。

AIの活用によってマーケティング活動を簡略化するためには、選任のスタッフによる万全なサポートが必要不可欠です。定期的なサポートやトレーニングによって、生産性の向上が期待できるでしょう。

AIマーケティングツールを活用して、効果的なマーケティング活動を

マーケティングで取り扱う膨大なデータは、人の手で処理できる量を超えています。そこでAIを活用したマーケティングツールを活用すれば、データ分析やレポート作成など、さまざまな業務の効率化が期待できます。

自社のニーズに合ったAIマーケティングツールを活用し、生産性向上につなげましょう。

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