iOS App StoreとGoogle Playはよく似ていますが、ASO対策という視点においては、重要な違いがあるので注意が必要です。ビジュアルを訴求するのか、機能面に注力するのかなど、各要素ごとにポイントが異なるので、一方でうまくいくことがもう一方では通用しない可能性があります。

ユーザー基盤の違い

一番の違いはユーザー基盤です。世界全体で見ると、Google PlayのほうがiOS App Storeよりダウンロード数が多く、特に新興市場ではその傾向が顕著です。対するiOS App Storeは、ユーザー1人あたりの収益がGoogle Playより高い傾向にあります。

ただ、日本に関しては、Google PlayとiOS App Storeのダウンロード数や収益に大きな差がないというのが特徴です。そのため、十分な規模のユーザー基盤を構築するには両方のストアで積極的に展開をしていくことが必要になるでしょう。ただし、どちらのストアがアプリのパフォーマンスが良いかを注視して、施策を調整していく必要があります。

それでは、両ストアの細かな違いを画面の上から下へと順を追って見ていきましょう。

App StoreとGoogle Play

トップの画像または動画

Google Playではトップ画像が設置できることが強み

トップの画像または動画は、ストアでユーザーにアプリの魅力を伝える大切な要素です。Google Playでは大きな横長の画像を通じて、アプリのいちばん重要な要素を伝えることができます。特にGoogle Playではトップ画像に動画を使うことができます。

一方App Sotreでは、一部の大手パブリッシャーはAppleに直接働きかけてトップ画像を追加することができますが、大半のパブリッシャーにはトップ画像も動画もありません。これはGoogle Playとの大きな違いです。

アプリのアイコンとタイトル

AppStoreで最初に目をひく要素

Google Playではトップ画像のすぐ下に表示されます。

App Storeではアプリのアイコンとタイトルが最も目立つ要素です。ページのいちばん上に表示されるため、デザインやタイトルがユーザーに最初に訴求できるポイントになります。App Storeではアイコンのデザインやアプリタイトルがユーザーの目をひく要素として重要です。

評価、ダウンロード数、カテゴリー

Google Playはレビューに影響される

Google Playでは、アプリのアイコンの下に、ダウンロード数も含めて表示されます。一部のレビューがページの下部に表示されるため、Google Playではユーザーからのレビューやダウンロード数がユーザーに与える印象に強く左右されるでしょう。

App Storeでは詳細は直接表示されず、読むにはクリックする必要があります。5段階の星の数が表示されるのみで、ダウンロード数や一部レビューの表示はありません。

説明文

App Storeでは短いフレーズでCVに影響も

Google Playでは非常に短いキャッチフレーズしか表示されません。詳細を読むにはクリックする必要があります。

App StoreではGoogle Playと異なり、200字近く表示されます。「さらに表示」などをクリックしなくても短い200字で要素を凝縮すれば、コンバージョン率を高めることができるでしょう。

スクリーンショット

Google Playは説明を、App Storeはビジュアルで訴求

Google Playではスクロールしないと見えない位置に表示されます。スクリーンショットの上限は8枚です。トップに表示される最初の3枚ではスクロールしないと見えない位置にあります。トップ画像も用意されていることからスクリーンショットでは機能面や操作に関する要素を入れてみてもいいかもしれません。

App StoreではGoogle Playと違い、説明文よりも上に表示されます(上限は5枚)。動画がある場合はスクリーンショットの位置に表示され、ポスターフレームと呼ばれる動画のサムネイル画像が1枚目の画像になります。ポスターフレームをテストし変更を加えることで大きな効果が生み出せます。特にApp Storeでは検索結果の画面にスクリーンショットが表示され、ユーザーの興味関心を引くことができます。Google Storeと比べて、スクリーンショットのビジュアルが重要になるでしょう。

まとめ

アプリストアは常にデザインやガイドラインを更新しているので、定期的に見直しを行い、クリエイティブを最適化してストアのスペースをうまく活用しましょう。