インバウンドマーケティングが盛んにおこなわれるようになりました。インバウンドマーケティングでは、これまで手動で行っていた施策や管理MA、CRM、SFAなどの業務用ソフトを使うと効果的です。

しかし、効果的だとわかってもMA、CRM、SFAのどのソフトが自社には必要なのか、また各ソフトに多くの商品が提供されているため、どれを選んでいいかも迷いますよね。ここではこれらすべての機能をもつHubSpot(ハブスポット)を取り上げ、HubSpotで何ができるのか、料金体系、HubSpotの導入が向いている企業と導入時に注意する点について解説します。

目次

  1. MA・CRM・SFAの業務用ソフト導入率の増加傾向?
  2. HubSpotとは
  3. 料金体系と利用の仕方
  4. HubSpotの導入について
  5. 費用削減のコツ
  6. HubSpotと自社の状況を理解してインバウンドマーケティングを成功させよう

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 使える機能だけを集約した「ちょうどいい」MA|ferret One

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MAを活用するには十分なリード数が必要。ferret Oneはシンプルで使いやすいMAと、リード獲得に必要なLPやコンテンツを作成できるCMSが一体となったツールです。

MA・CRM・SFAの業務用ソフト導入率の増加傾向

HubSpotの説明に入る前に、MA(Marketing Automation:マーケティング活動の自動化、効率化を実現するソフト)、CRM(Customer Relationship Management:企業が顧客管理や顧客サービス向上を行うためのソフト)、SFA(Sales Force Automation:営業担当者の行動管理や効率化を図るためソフト)などの業務用ソフトが必要になった背景にあるインバウンドマーケティングとは何か、そして実際に業務用ソフトの需要が増えているのかについてみていきましょう。

インバウンドマーケティングとは

インバウンドマーケティングとはプル型マーケティング手法です。顧客が検索した際、自社のウェブサイトやブログ、eBook、ホワイトペーパーソーシャルメディア、動画などにたどり着いてもらい、興味を持ってもらうことが出発点です。そのため顧客の役立つ情報を掲載し顧客の興味を引き、また課題解決ができるように導くことが必要になります。

自社を見つけてもらった後、信頼関係を構築していきながら、見込み客から顧客、そしてリピーターへと育てていくマーケティング手法です。

インバウンドマーケティングを成功させるためには、自社のサイトに訪れた人がどんな興味、課題を持っているのかなど、解決するための施策を検討します。例えば、ウェブサイト上で各訪問者の興味や課題に合った内容を勧める、ホワイトペーパーやeBookをダウンロードした人たちに対してのその後のアプローチをするなど、見込み客を顧客に育て、リピーターになってもらうためのマーケティング活動になります。

業務用ソフトの導入率の増加

MA、CRM、SFAのような業務用ソフトがインバウンドマーケティングの成功のためには必要とわかっていても、実際に導入しようとしている企業がいるのかが気になります。ここでは2つのデータをみて解説します。

株式会社矢野経済研究所が国内のデジタルマーケティング市場を調査し発表した「デジタルマーケティングの市場概況、参入企業の動向や将来展望」の中にある「DMP/MA市場の市場規模推移・予測」を見ると、DMP/MA市場の市場規は拡大傾向にあり、2026年の予測までを見てもその傾向は変わらないことがわかります。MAツールを利用する企業が増えてきていると言えるのです。

グラフ_DMP・MA市場規模推移・予測.png

参考:Yano ICT

同じく矢野研究所が2020年に実施した「ERP及びCRM・SFAにおけるSaaS利用状況の法人アンケート調査」を見ると2020年ではCRM・SFA の導入予定は36.7%と高い回答率になっており、それだけCRMやSFAに対する興味および利用率が高いことがわかります。

グラフ_CRM・SFAの利用率と導入予定.png

参考:株式会社矢野研究所

このようにMA、CRM、SFAを利用している、または利用しようとしている企業が多いことがわかりました。次はこれらの機能をすべて持つHubSpotについて詳しく解説していきます。

HubSpotとは

HubSpotとは、BtoBインバウンドマーケティングに必要な機能をすべて備えた統合型のソフトです。ここでは、HubSpotの機能について詳しく見ていきます。

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参考:HubSpot

5つのHubを持つCRMプラットフォーム

HubSpotではさまざまな業務に欠かせないツールや連携機能を備えたCRMプラットフォームがHubSpot製品の基盤データベースとして機能しています。このプラットフォームに加え、5つのHub(Marketing Hub、Sales Hub、Service Hub、CMS Hub、Operations Hub)があります。自社の求める状況においてCRMプラットフォームだけでも、また各Hubを組み合わせて利用することも可能です。各Hubがどんなものなのかについて説明します。

● Marketing Hub

Marketing Hubはインバウンドマーケティングキャンペーンで人々を惹きつけ、リードを創出して、顧客へと転換するために必要な機能がすべてそろっているソフトウェアです。
ウェブサイトを訪問したことがあるユーザーに対して広告を表示する「リターゲティング広告」、コンタクト(顧客)宛ての個別送信Eメールを追跡できる「Eメール追跡と通知」、訪問者がウェブサイトを閲覧したときに1対1でチャットし、必要な情報を提供できる「ウェブチャット」などの機能があります。

● Sales Hub

Sales Hubは、営業活動に伴う各種の作業を効率化し、生産性を向上させ、取引サイクルを短縮できる高機能な営業支援ソフトウェアです。データが整理され、営業チーム全体の業務が効率化されるので、捻出した時間をリードとの対話に費やし、より短時間でクローズする取引を増やすことを目指せます。

さまざまなビューや自動アクションなどの機能を活用して、コンタクトとデータを容易に管理できる「コンタクト管理」や予約可能な時間の確認やミーティングの予約ができるリンクをコンタクトと共有することで、Eメールで日程調整のやり取りをする手間が省ける「ミーティング設定」などの機能があります。

● Service Hub

Service Hubは、充実したサポート体制を構築して快適な顧客体験を実現するなど、顧客を最優先にするために必要なツールがすべてそろっているソフトウェアです。顧客関係の強化や顧客満足度の向上に役立ちます。

顧客の問い合わせをチケットとして記録し、チケットの担当者への割り当て、整理、優先順位の設定、追跡まで、1か所で管理できる「チケット管理」、顧客とのEメールやウェブチャットなどを全て共有の受信トレイに集約し、チーム全体で利用できるようにすることで、多数の顧客との1対1のコミュニケーションを簡単に管理できる「共有の受信トレイ」などの機能があります。

● CMS Hub

CMS Hubはデータに基づいたウェブサイトの更新ホスティングインフラストラクチャー管理容易にします。その分を顧客体験の創造とビジネスの成長に注力できるようになるため、ビジネスの成長を後押しすることにつながります。マーケティング担当者が自身で簡単にウェブサイトの作成、更新、最適化を行うことが可能になることも大きなメリットです。

ポップアップフォームや埋め込みフォームを作成、またはHubSpot以外のフォームを利用して、必要なコンタクト情報を収集できる「フォーム」、ドラッグ&ドロップで操作できるエディターを使用して、コンバージョンを重視したレスポンシブデザインのランディングページを作成できる「ランディングページ」などの機能があります。

● Operations Hub

Operations Hubは、アプリの接続顧客データの同期と整理ビジネスプロセスの自動化による業務の効率化など業務オペレーションのために必要な機能がすべてそろっているソフトウェアです。

HubSpotとさまざまな人気のサードパーティーアプリの間で、双方向のデータ同期を自動的に実行しする「データ同期」、さまざまなビューや自動アクションなどの機能を活用して、コンタクトとデータを容易に管理できる「コンタクト管理」などの機能があります。

主な機能

それぞれのHubにおいてもいくつか機能を紹介してきましたが、ここでは、マーケターが興味を持つ主な有料機能を5つ紹介します。

● ソーシャルメディア

ソーシャル メディア機能を利用して、投稿の予約や公開、キーワードのモニタリング、パフォーマンスの分析が行えます。

● SEO推奨(アドバイス)

ウェブサイト全体のSEOの問題を特定し、オーガニックトラフィックを増やすためにページを最適化する方法を確認できます。

● ブログ

ベストプラクティスに基づいて検索エンジンに最適化されたブログコンテンツを作成できます。

● CTA

パーソナライズ対応のCTAボタンを作成することで、訪問者をウェブサイトの主要なコンバージョンポイントに誘導し、リードへの転換を促します。効果の高いCTAを判定するA/Bテスト、複数ページでの訪問者のアクションの追跡、スマートパーソナライズの追加などによってCTAを最適化できます。

● 1:1動画の作成

HubSpotアカウント内でプロスペクト(見込み客)1人ひとりに合わせた動画を作成し、プロスペクトと共有して、パフォーマンスを追跡できます。

料金体系と利用の仕方

HubSpotのCRMプラットフォームにはたくさんの無料ツールがあります。先ほど主な機能で紹介した有料ツールを利用したい場合や、無料ツールでは自社がやりたいことができない場合などは、各Hubのプランを追加する必要があります。ここでは、各Hubのプランの料金体系と、無料ツールを活用してできることについて説明します。

料金体系

各Hubのプランはコンタクト(顧客)数ユーザー数によってStarter、Professional、Enterpriseに分かれています。各Hubとプランの料金表は以下になります。

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自社がどういう機能が必要かによってプランを選びましょう。各プランにどのようなツールが搭載されているかはHubSpot製品・サービスカタログから確認できます。

無料ツールの活用

HubSpotではCRMプラットフォームに無料ツールが用意されています。無料のCRMは各HubSpot製品の基盤データベースとして機能するものです。先ほど各Hubの説明の中で紹介した「リターゲティング広告」や「コンタクト管理」などの機能も魅力的なものだと思われたかもしれません。あれらは、無料ツールあるいは有料製品に搭載されている機能の軽量版として無料で利用できます。

このように便利なツールが無料でも多数あるので、実際に使ってHubSpotでできることを理解し、自社で活用しやすいソフトであるかを判断するために、まずは 無料ツールを活用してみてはいかがでしょう。

HubSpotの導入について

ここではHubSpotの導入に向いている企業と導入時に気をつけたい点について説明します。

HubSpotの導入に向いている企業

HubSpotの導入に向いているのは以下の特徴を持つ企業です。

● MA、CRM、SFAなどのソフトを利用したことのない企業

HubSpotは無料で利用できるツールがたくさんあるので、まずそういうソフトがどういうものかを理解するのに適したソフトと言えます。そのため、インバウンドマーケティングを始めたばかり、または効果を出すために今まで入れていなかったソフトの導入を検討し
ている企業に向いています

● コストを抑えたい企業

無料ツールがあることに加え、各Hubにわかれていること、そしてStarterプランがあります。自社の状況に合わせたHubやStarterプランを選ぶことによって、コストを抑えることが可能です。

● 情報を一括管理したい企業

MA、CRM、SFAとマーケティング部、営業部などが別々のソフトを使っていると情報の一括管理が難しくなります。HubSpotはこれらのソフトすべてに対応しているため、情報を一括管理することが可能です。インバウンドマーケティングの効果が上がらない要因がいくつものソフトに分かれていて情報の一括管理がされていないことである場合、HubSpotの導入を検討されるといいでしょう。

導入時に気をつけたい点

HubSpotの導入時に気をつけたい点について紹介します。

● 英語のページや直訳したものが残っている

HubSpotはアメリカの会社であるため、元の製品・サービスが英語で作成されています。そのため、日本語への対応ができていない箇所もあります。例えばWebサイトのフッターにある無料ツールの「ペルソナ作成ツール」をクリックすると英語のページに遷移します。このように英語が残っているところや直訳の場合があることを知っておきましょう。

● 機能を追加していくと高額になる

たくさんの機能があるため、使っていけば利用したいツールも増えてくることでしょう。特にHubSpotでは5つのHubがあるため、マーケティング部だけでなく、営業部など複数の部署で利用したいツールが出てくることも考えられます。それらのツールを次々と追加していくと高額になってしまう可能性があります。本当に必要なツールなのかなどコストも意識しながら追加するツールを考えていく必要があります。

● 使いこなすことが難しい

機能がたくさんあるということはそれだけ使いこなさなくてはならいということです。機能がありすぎてうまく使いこなせない、または慣れるまでに時間がかかることが考えられます。最初からいくつものツールを使うのではなく、優先順位をつけ、慣れて使いこなせてからツールを追加していくことをお勧めします。

HubSpotと自社の状況を理解してインバウンドマーケティングを成功させよう!

インバウンドマーケティングで効果を上げるには業務用ソフトの活用が不可欠です。HubSpotの製品・サービス内容を理解するとともに、自社のインバウンドマーケティングにとって、まずどんなツールがあると効果が上がるのかを見極め、必要なツールから活用していきましょう。インバウンドマーケティングはこれからのマーケティングに必要な手法です。HubSpotを活用して自社のインバウンドマーケティングを成功させましょう。

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