アクセス解析が今のように「誰でもできる」マーケティング施策になったのは、Google アナリティクスのおかげといっても過言ではないでしょう。

この記事では、「そもそもGoogle アナリティクスは何ができるのか」を解説し、これから導入を進めていく前に知っておくべきことを紹介します。

まだアクセス解析のカリキュラムを読んでいない方は、そちらも参考にしてみてください。

アクセス解析に関するWebマーケティング講座|ferret [フェレット]

目次

  1. Google アナリティクスとは
  2. Google アナリティクスのメリット
    1. 無料かつ高機能
    2. 情報が世の中に多く、困ったときに解決しやすい
    3. 簡単な実装であればエンジニア以外でもできる
  3. Google アナリティクスのデメリット
    1. ページ間の遷移が分析しづらい
    2. レポート画面のカスタマイズに手間がかかる
  4. Google アナリティクスで計測できるもの
    1. 閲覧データ
    2. イベントデータ
    3. 購買データ
    4. 他ツールとの連携
  5. Google アナリティクスを始めるために必要なもの
    1. Googleアカウント
    2. Google アナリティクスの開設
    3. 開発部署との協力体制
  6. Google アナリティクスには有料版も存在する
  7. まとめ

Google アナリティクスとは

Google アナリティクスとは
https://www.google.com/intl/ja/analytics/

Google アナリティクスとは、Googleが提供しているアクセス解析ツールです。
基本的には無料で使用でき、操作画面が分かりやすく初心者でもすぐ使えます。

2005年、「Urchin」というアクセス解析ツールGoogle社が買収し、その機能をもとにGoogle アナリティクスがリリースされました。
アクセス解析が広く普及したのは、Google アナリティクスが無償で提供された影響が大きいでしょう。

一番の強みは、なんといっても無料で使用できる点です。
ただし計測できるデータ数に上限があるため、この上限を超えるサイトについては、Google アナリティクスの有料版であるGoogle アナリティクス360(旧称:Google アナリティクスプレミアム)の使用を推奨します。

Google アナリティクスは特に集客の分析に強く、一方でコンテンツの分析には手間がかかることがあります。
ここからは、Google アナリティクスのメリット・デメリット、得意なこと・苦手なことについて説明していきます。

Google アナリティクスのメリット

無料かつ高機能

何と言ってもGoogle アナリティクス最大のメリットは、無料で使用できるツールであることです。

レポートも「ユーザーがどこから来たか」「収益につながっているのはどこから来たユーザーか」といった集客の分析を中心に、ユーザー「どこから来て、何をして、いくら売上につながったか」をさまざまな側面から分析できます。

また、「ユーザーエクスプローラ」「コホート分析」などの機能をリリースし、ユーザー単位での分析にも力を入れはじめています。
他ツールとの連携や機能拡張を通して、「データの民主化・データに基づく意思決定によるビジネス全般の改善」の実現に向けたツールの機能強化が進められています。

情報が世の中に多く、困ったときに解決しやすい

ツールを使っていると、「思っていた通りの数値が出ないが理由が分からない」「こういう分析をしたいが、どうしたら出来るか分からない」など壁にぶつかることがしばしばあります。

こうした時に、書籍やインターネット上に情報が多いほど解決しやすくなります。

Googleでは公式コミュニティ上で、Googleの担当者やGoogle アナリティクスを日々使い倒しているエキスパートからのアドバイスを受けることが出来ます。

参考:
Google アナリティクス公式コミュニティ

また、ユーザー向け・開発者向けのヘルプページも充実しています。ただし、最新の機能などは一部日本語訳が追いついていない場合があるので、英語のヘルプ画面も確認しておくと良いでしょう。
Google Chromeで閲覧すると、ページ全体をGoogle翻訳で瞬時に日本語に翻訳できるのでおすすめです。

参考:
アナリティクスヘルプ

簡単な実装であればエンジニア以外でもできる

Googleは、Google Tag Managerというタグ管理ツールを提供しています。

Google Tag Managerの画面
Google Tag Managerの画面

これを使うことで、「このボタンがクリックされた回数」や「このページがどこまでスクロールされたか」などの計測を、エンジニア以外でも、簡単に画面上で行うことが出来ます。

Google アナリティクスのデメリット

ページ間の遷移が分析しづらい

Google アナリティクスは集客の分析が得意な一方で、コンテンツの評価や分析に関しては機能が少ないのが難点です。

例えば

・「Aページ→Bページ→コンバージョン」という動きをしたユーザーがどれくらい居たか
・コンバージョンしたユーザーが、その前にどんな順番でどんなページを見ていたか

などのような、ページの遷移についてはデータ集計にかなり手間がかかったり、データを集計すること自体が難しかったりします。

そのため、コンテンツマーケティングに力を入れているホームページなどで、各ページがどのようにコンバージョンに貢献しているかを細かく把握したい場合にはGoogle アナリティクスが向いていない場合もあります。

レポート画面のカスタマイズに手間がかかる

Google アナリティクスは、あらかじめ決まったディメンション(横軸)と指標(数値)の組み合わせでレポート画面が出来上がっています。
report.png

「月別にサイトの訪問者数を知りたい」「参照元・ランディングページ・性別など3段階でディメンションを組み合わせて見たい」など、既存のレポートに無い形でレポートを出したい場合には、カスタムレポートという機能を使って自分で作る必要があります。

この機能は、一見簡単に見えますが、Google アナリティクスのデータの計測仕様などを細かく把握していないと、誤ったデータが出てしまいます
(通常のレポート画面があらかじめ決まった形になっているのはそのためです。)

そのため、カスタムレポートを使う際には、Google アナリティクスの機能仕様についてかなり深く理解しておく必要があるので注意が必要です。

Google アナリティクスで計測できるもの

メリット・デメリットを把握した上で、次に理解しておきたいのは「Google アナリティクスでどんなデータが計測できるか」です。
以下に代表的なものを示します。

閲覧データ

ページが何回表示されたか、どのくらいの時間表示されていたか(滞在時間)など、ページの閲覧に関するデータが計測できます。
これらは特別な設定をせずとも、計測タグページのソースコードに埋め込むだけで計測できるようになる、基本的なデータです。

イベントデータ

「ボタンをクリックした」「ページを◯%スクロールした」「資料をダウンロードした」など、ページ閲覧以外の行動情報はイベント計測という機能をつかって計測します。

これらはアイディア次第でいろんな内容が計測できますが、実装には特殊な設定が必要なので、HTMLの知識が必要だったり、場合によっては開発担当者にも協力してもらう必要があります。

購買データ

ECサイトでは、購入ごとに「何の商品をいくつ購入したか、売上はいくらか、送料はいくらか」などの情報を計測しておく必要があるでしょう。

Google アナリティクスでは通常の機能とは別に、「拡張eコマース」という特殊な設定をすることで、ECサイトの担当者が必要となる購買情報を細かく計測することができます。
こちらも実装が必要となるので、開発担当者に協力してもらいましょう。

他ツールとの連携

Googleはアクセス解析意外にも、デジタルマーケティングに関わるツールを複数提供しています。
それらとGoogle アナリティクスを連携することで、さらに取得できる情報を増やすことが出来ます。簡単に説明すると、以下のような情報が追加できます。

 ・Google サーチコンソール
    …ランディングページ、検索クエリなど

 ・Google AdWords
   …広告の表示回数、掲載順位、クリック数など

 ・Google AdSense
    …ページ別・キーワード別の収益など

 ・Google Optimize
   …A/Bテストの結果や、どちらのテストパターンに該当していたかなど

Google アナリティクスを始めるために必要なもの

ここからはGoogle アナリティクスを使い始めるための準備を解説していきます。
実際の導入手順についてはこの後の回で説明するので、まずは大まかな流れを理解していきましょう。

Googleアカウント

まずはGoogleアカウントを取得する必要があります。もちろんすでにアカウントを持っていればそれを使っても構いません。
Google アナリティクスは1つのGoogleアカウントに複数のサイトの情報を紐づけることも可能です。

Google アナリティクスの開設

Googleアカウントを登録したら、いよいよGoogle アナリティクスに必要な情報を登録していきます。
登録が終わると、計測に必要な「トラッキングコード(計測用のHTMLタグ)」が発行され、これをホームページの計測対象となる全ページに埋め込むことでデータが計測されるようになります。

開発部署との協力体制

Google アナリティクスを使ったデータ計測・分析には、開発担当者との連携が必要になってきます。トラッキングコードの埋め込み、イベント計測の実装など、開発に協力してもらう場面が必ずあるからです。

また、データに何か異常があった時には、計測が正しくされているか調査してもらったり、「こういうデータが取りたいが可能か」と迷った時に開発担当者に相談してみると解決策が見つかることもあります。

開発担当者にも分析の必要性を理解してもらい、協力してもらえる体制を作っておくこともアクセス解析担当者の仕事と言えるでしょう。

Google アナリティクスには有料版も存在する

無料でWebサイトの解析ができるGoogleアナリティクスには、さらに機能やサポートを備えた有料プラン「Google アナリティクス 360 スイート」が存在します。

Google アナリティクスの無料版では、計測するデータ数(ヒット数)に上限があります。
これを上回ると有料版を利用する必要があります。また、大規模サイトになると「サンプリング」という仕組みが適応されやすくなり、正確なデータを把握できなくなってきます。

参考:
データ制限 - アナリティクス ヘルプ

Google アナリティクス 360 スイートは無料版よりも大量のデータを分析するのに優れた解析ツールです。有料版の価格は一律ではなく、Webサイトの規模によって変動します。

とはいえ、これから運用を開始するWebサイトであれば、Google アナリティクスの無料版で十分であることが多いでしょう。念のため、大規模サイト向けには有料版が存在していることを覚えておきましょう。

参考:
Google アナリティクス 360 スイートについて

まとめ

Google アナリティクスが自社に適したツールかどうか、導入できそうか、イメージを持っていただけましたか?

次回以降は実際に導入を進めていきます。
手を動かしながら読んでいただくのが一番頭に入ると思いますので、参考にしながら導入を進めてみてください。