忘れてはならないのは、最も重視すべき指標はビジネスゴールによって異なるということです。そのため、最初に行うべきは、アプリの重要イベントを見極めることです。重要イベントとは、ユーザーに行ってもらいたい、最終的な収益に極めて大きな影響をもたらす行動のことです。具体的には、購入、来店、一定数の記事の読了、アプリ内購入といった、アプリの成功にとって最も重要な行動が重要イベントです。

非常に具体的で明瞭なイベントを1つ明らかにするのがいいでしょう。そうすることで、その1つの目標を最大限に達成することにすべての労力を注ぎ込めるようになります。例えば、瞑想アプリのCalmならば、ユーザーがアプリを使って瞑想コースを終了することが重要イベントです。一方、オンデマンドの食品配達アプリのInstacartならば、配達の予約が重要イベントになります。

重要イベントは複数に渡ることもあります。例えばUberなら、乗客と運転手の双方について、重要イベントを考える必要があります。とはいえほとんどのアプリは、特に最初は、重要イベントをひとつに絞り込み、ほかのどの取り組みにおいてもそれを基準とすることをおすすめします。新機能の追加であれ、ブランディングであれ、ユーザー獲得戦略であれ、すべてがユーザーに重要イベントの実施を促すような形で構築されるようにするべきです。

利用状況の重要指標

アクティブユーザー数

重要イベントの計測に加えて、把握しておくべき指標の典型的なものとして、ユーザーがアプリをアクティブに利用している頻度があります。この「アクティブ」の意味は、アプリによって異なる