本記事で学ぶ内容

・URLを統一してリンクポピュラリティの分散を防ぐことが出来る

URLは不思議なもので、同じページを表示しているのに別ページとして判断されてしまうケースがあります。そうなると、Googleなどからの評価も分散してしまい、上位表示にはマイナスとなってしまいます。今章では、リンクポピュラリティの分散を防ぐためのURL統一の方法をご紹介します。

リンクポピュラリティとは

リンクポピュラリティとは、そのページに張られているリンク検索エンジンが評価し、そのページが良いページなのか判断するという指標です。

リンクポピュラリティの分散

以下は全て同じページを表示しますが、別ページとしてGoogleに判断されている例です。別ページなので、当然評価も分散しています。

▼www有無
・https://www.example.com/
・https://example.com/

▼index.html(index.php)有無
・https://example.com/
・https://example.com/index.html
・https://example.com/index.php

▼パラメータ有無
・https://example.com/
・https://example.com/?gclid=ABCD

▼末尾の/有無
・https://example.com
・https://example.com/

▼SSL有無
・http://example.com/
・https://example.com/

これらはまだURLの統一がされていないので、リンクポピュラリティ(評価)が分散しています。これを防ぐためにはURLの統一をしなければいけません。ちなみにGoogleも、単一のページに複数の URL でアクセスできる場合は、同じページの重複版と見なすとしています。
参考:
Google検索セントラル「重複した URL を統合する」

単一のページに複数の URL でアクセスできる場合や、異なるページコンテンツが類似している場合(たとえば、あるページにモバイル版と PC 版の両方がある場合)、Google はそのようなページを同じページの重複版と見なします。

Google は、こうした URL のうちの 1 つを「正規」版として選択してクロールします。その他の URL はすべて「重複」した URL と見なし、クロールの頻度を減らします。
と記載されています。

URLの統一をしよう

上記例のURL統一をするには下記の方法が良いでしょう。

www有無:301リダイレクトを使う
index.html(index.php)有無:301リダイレクトを使う
パラメータ有無:canonicalを使う
末尾の/有無:301リダイレクトを使う
SSL有無:301リダイレクトを使う

301リダイレクトを使う

301リダイレクトは、該当ページへアクセスした際に事前に設定したURLへ自動で転送を掛ける設定のことです。

リダイレクトには、301リダイレクトや302リダイレクトなど様々な種類がありますがそれぞれ意味が違います。301リダイレクトは恒久的な転送、302リダイレクトは一時的な転送を意味しています。他にも、meta refreshというリダイレクト方法もありますが、これは使わないようにしましょう。

301リダイレクトを使うと、旧ページが持っているリンクポピュラリティを新ページが引き継ぐことが出来ます。
301リダイレクト

meta refreshは使わないように前述しましたが、これはリンクポピュラリティを引き継ぐことが出来ないことが理由となっています。

canonicalタグを使う

301リダイレクト以外に、canonicalタグを使うという方法もあります。これは、正しいページを宣言することによって似たようなページがあるときに重複コンテンツとして判断されるのを防ぐことが出来るタグになります。
※ただし、あくまでも宣言なのでGoogleがその宣言を使ってくれるかはGoogle次第となります。

<link rel="canonical" href="http://www.example.com/" />

例えば、並び替え機能があるページで並び替え前と並び替え後でURLが変わってしまう場合、ページの内容はほぼ変わらないのに別URLになるため重複コンテンツと判断されてしまうということがあります。その場合、URLの正規化を行うことで重複コンテンツのペナルティを受けないようにするということが出来ます。

・https://ferret-plus.com/cases
・https://ferret-plus.com/cases?sort=view

上記、2ページは別URLですが、並び替えただけなので内容はほぼ同じです。しかし、何もしなければ重複コンテンツと判断されてしまう可能性があります。
このような場合、301リダイレクトを使うことは出来ません。なぜなら、並び替えが行われたページにアクセスしたい人も自動的に転送されてしまうからです。このようなときにcanoncialタグを使います。

その他にも正規化方法があります

Google Search Consoleの「URLパラメータ」を使う

・http://www.example.com/
・http://www.example.com/?gclid=ABCD

上記の場合、同じページでも別ページとして判断されてしまいます。しかも、パラメータは外部からのリンクに付くことが多いので、運営者が関われない部分にもなるので非常に厄介です。そんなパラメータの重複処理に使うのが、Google Search Consoleの「URLパラメータ」となります。

URLパラメータ

上記ページでは「colorというパラメータのついたURLが683,596あるものの、その処理をGooglebotに任せている」ということが分かります。

Google Search Consoleの「サイトの設定」を使う

Web担当者なら登録必須のGoogle Search Consolewwwの有無の統一が出来ます。この設定をすれば、301リダイレクトwwwの有無の設定をしなくても良いですが、気になる方は両方設定しておけば良いでしょう。

Google Search Consoleの登録方法へのリンク

wwwの有無を設定する場合、Google Search Consolewww有のサイトと、www無のサイトを1つずつ登録する必要があります。

設定方法

image1.png
設定画面から、サイトの設定を選択するとwww有無を選択できるのでどちらかに統一することが出来ます。

まとめ

リンクポピュラリティの分散を防ぐために、URL統一は必ず行うべきでしょう。

ここがポイント

・同じ内容を表示していてもURL統一はが違えば別ページ
・301リダイレクト、canonicalタグを使ってURLの統一をしよう
・canonicalタグはあくまでも宣言なので、出来るだけ301リダイレクトを使う