効果測定を改善にどう活かす?

到達率が低い場合

到達率が低い場合、まず行うべきは配信リストのクリーニングです。クリーニングとは、到達しないメールアドレスをリストから除外して到達するメールアドレスだけのリストにすることです。メール配信ツールの分析機能などを活用し、配信エラーが起きているメールアドレスを特定し、そのアドレスの配信を停止します。

もし、一般的なメーラー等を用いているのであれば、「MAILER-DAEMON」など配信エラーの自動返信通知を参考にメールアドレスを除外しましょう。

また、リストのクリーニングだけでなく、リストのセグメント(分類)も併せて実施することをおすすめします。登録メールアドレスを1つのリストで管理するのではなく、ユーザーの属性や好まれるカテゴリなど基準を作り分類してみてください。

セグメントは、後述する開封率低下の改善にも関連するため、リストのクリーニングと並行して進めましょう。

その他にも、メール配信ツール側でも到達率を上げる取り組みをしていることもあります。例えば、一斉配信の件数を自動調整し、受信側のメールサーバーに負荷を掛けないように調整しているツールがあります。一般的なメーラーよりも到達しやすくなるため、導入を検討してみてください。

開封率が低い場合

開封率が低いのは、「メールが到達しているのに開封されていない」ことが原因です。ユーザーにとって関心の低いテーマのメルマガや、そもそもメーラーを開かない時間帯に配信している場合に開封率が低下します。

そのため、改善策として下記の4点を見直してみましょう。

  • メールの件名
  • 配信時間
  • 配信数
  • 配信セグメント

メールの件名でユーザーの関心を引き付けられているのかどうか。キャッチーな文言を入れたり、端的にメリットが伝わる情報を盛り込んだり、自社のメルマガコンテンツが訴求したい内容に合わせて改善してみましょう。

配信時間は、配信リストのユーザー属性に合わせて検討します。ビジネスパーソンが中心のリストであれば、通勤時間帯や休憩時間、就寝前などメーラーを開くであろう時間帯に配信してみましょう。

配信数は、「メールの送りすぎ」に注意してみてください。セール期間やプロモーションに注力するあまり、1日に何件も同一のリストにメールを配信していませんか?

むやみやたらとメルマガを送付することで、ユーザーにネガティブな印象を与えかねません。受信拒否や迷惑メールのフィルタリングによって到達率にも影響するため、開封率を確認しつつ配信数を調整してみてください。

また、ユーザーごとに関心は異なります。特に複数の商品ジャンルを扱うネットショップであれば、ユーザーの性別や年齢、地域、嗜好などセグメントに合わせてメールを配信するのも開封率改善の手段です。

クリック率が低い場合

メルマガに記載したURLのクリック率が低い場合、メールのコンテンツ内容に問題点があるかもしれません。メルマガを作成する際、テンプレートをそのまま配信していないでしょうか?

例えば、定型文の「お知らせ」を配信しつづけてしまうことでクリック率の低下を招く可能性があります。

仮にテンプレートを用いる場合でもユーザーにとって有益な情報を届けられるよう、コンテンツを更新することが大切です。セグメントしたリストごとに、メルマガで訴求する軸を変えて作成してみましょう。HTMLメールであればレイアウトや配色、写真などデザインの改善も検討してみてください。

また、複数のURLを羅列して「リンク集」のようなコンテンツになっている場合も注意しましょう。「そのURLをクリックするメリットは何か」をコンテンツ内で提示するなど、ユーザーがクリックしやすい工夫をしてみてください。

コンバージョン率が低い場合

コンバージョン率が低下する場合、メルマガに記載したWebサイト(もしくは、ランディングページ)に原因があります。配信したメルマガと飛び先であるWebサイトの雰囲気が異なれば、ユーザーが違和感を感じる原因となります。

例えば、「◯◯%OFFのセールを開催中!」という切り口でメルマガを配信したにも関わらず、飛び先はWebサイトトップページになっていた場合をイメージしてみてください。「セール情報」を訴求したいのに、メルマガからセール開催ページに遷移できなければ「求めていた情報と違う」と感じるはずです。

一方で、セール情報がまとまったランディングページに遷移できれば、そのまま「購入しよう」と考えるかもしれません。

上記のように、メルマガで訴求した内容と飛び先のWebサイトにギャップが発生していないかを必ず確認してみましょう。そして、Webサイトが獲得したいユーザーに向けたコンテンツにできているかどうか見直してみてください。

その他に確認すべきポイントとして挙げられるのが、コンバージョンまでの導線設計です。単にURLを記載するだけでなく、Webサイトで訴求したい情報の伏線をメルマガに盛り込みます。

そして、ユーザーが違和感を感じることなくコンバージョンできるよう、コンテンツ内容だけでなく、どの位置にURLを配置するのかといった視点も踏まえて設計しましょう。