Webサイトの最適化を目指すために重要なプロセスであるアクセス解析。アクセス解析を実施することで、ユーザーの属性や特性を把握できるため、コンバージョンを獲得するための課題改善に役立ちます。

しかし、マーケティング初心者の中には、アクセス解析の目的や必要な準備がわからないという方も少なくありません。そこで、アクセス解析の概念から目的準備おすすめのアクセス解析ツールまで幅広く解説します。

目次

  1. アクセス解析とは
  2. アクセス解析の目的
  3. アクセス解析を行うための準備
  4. アクセス解析でよく使われる用語
  5. おすすめのアクセス解析ツール
  6. アクセス解析を行う際のポイント
  7. 効率的にアクセス解析を行おう

アクセス解析を行う際は、競合や市場動向調査、消費者ニーズ・トレンドも同時に把握することが大切です。これらを一気に行えるツールについて以下の資料で確認できるため、こちらもぜひ参考にしてみてください。

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アクセス解析とは

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アクセス解析とは、Webサイトを訪れたユーザーの行動・特性を調査して、改善点などを分析することです。Webサイトを分析・改善しない状態で運営していても、商品購入やお問い合わせなどのコンバージョンにつなげられません。

しかし、ユーザーがどのページを確認しているか、コンバージョン獲得の割合はどれくらいか、どのチャネルから流入したかなど、ユーザーの行動を分析することで、改善点を明確化できます。

また、ユーザーの特性を理解することで、コンテンツ制作の際にターゲットを設定しやすくなるというメリットもあります。

アクセス解析の目的

アクセス解析を行う際は、その目的を正しく理解しておくことが大切です。それぞれ詳しく見ていきましょう。

Webサイトの課題を洗い出す

アクセス解析は、Webサイトの課題を可視化するために有効です。ページビュー数やアクセス数、離脱率など、さまざまな観点からWebサイトの分析を行うことで、改善が必要なポイントを把握できるようになります。

例えば、アクセス数が目標値より低いページが見つかった場合、SEO設計の見直しやリライトなどを行うことで、改善を目指せます。

Webサイトの課題がわからない状態だと、具体的なアクションにつなげられないため、課題を見つけられるアクセス解析は非常に重要なプロセスです。

施策の効果を検証する

アクセス解析は施策の効果を検証するのに役立ちます。Webマーケティングではさまざまな施策を実践しますが、効果を理解できていないと次の施策へとつなげられません。

そこで、アクセス解析を行うことで、あまり効果が得られていない施策を改善したり、効果のあった施策を継続的に実行したり、アクセス解析の結果に基づいたアクションを起こせます。

このように、PDCAの一環としてアクセス解析は重要な役割を担っているのです。

ユーザーの行動を分析する

ユーザーの行動や特性を分析するためにも、アクセス解析が用いられます。ユーザーの行動や特性を把握することで、どのターゲットに向けて、どのような導線Webサイトを構築するべきかを考えられます。

どのようなユーザーがサイト内でどのような行動を取っているか把握できていない状態だと、ユーザーにとって使いやすいページを目指せません。

コンテンツに関しても、ユーザーの行動や特性がわかっていれば、どのような内容にするべきか、コンテンツ内にどのようなコンバージョンポイントを設定するかなど、テーマや構成を明確化できます。

アクセス解析を行うための準備

アクセス解析を実行する前に準備するべきことがいくつかあります。ひとつずつ確認していきましょう。

Webサイトの目的を明確化する

アクセス解析を行う前にWebサイトの目的を明確化することが大切です。Webサイトの目的が不明瞭な状態だと、具体的な目標値を立てたり、施策を実行したりすることが難しくなります。

例えば、売上拡大やブランディング、商品・サービスの認知拡大、人材採用など、Webサイトの目的はさまざまです。

Webサイトの目的を明確にできたら、アクセス解析の基準であるKGIKPIを設定できます。KGIKPIの詳細に関しては、次で確認していきましょう。

KGI・KPIを設定する

目的を明確にした後は、アクセス解析の軸となるKGIKPIを設定しましょう。KGI(Key Goal Indicator)は最終目標を意味し、KPI(Key Performance Indicators)は中間目標を意味します

全体目標であるKGIを設定してから、それをKPIとして細分化していくイメージです。PV数〇〇獲得、アクセス数〇〇%アップなど、具体的な数値でKGIKPIを設定することで、目標までのプロセスを可視化できます。

もちろん、課題を見つける際は仮説を立てることが重要ですが、数値で裏付けることで確実性の高い検証を実現できます。

ツールを導入する

アクセス解析を行う際は、ツールを活用するのが一般的です。アクセス解析ツールは、主にサーバーログ型とパケットキャプチャ型、Webビーコン型に分けられます。

アクセス解析ツールでは、来訪ユーザー属性や流入元、離脱数、アクセス数、コンバージョン分析、検索フレーズなどの情報を分析できるだけでなく、ヒートマップ機能やレポート機能など、さまざまな機能を利用することが可能です。

なお、アクセス解析ツールによって、特徴や使用感、コストなどは大きく異なるため、ツールを選定する際は自社にとって必要な機能を洗い出し、最適なアクセス解析ツールを選ぶようにしましょう。

おすすめのアクセス解析ツールは、こちらの記事でも紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

おすすめのアクセス解析ツール14選 メリットや活用法を解説

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Web上のユーザー行動を追跡し、可視化するための「アクセス解析ツール」。これから導入しようとしている人に向けて、おすすめツール14選を紹介し、それぞれのメリットや活用法、どんな人に向いているかを解説します。

分析の体制を整える

アクセス解析を正しく行うためには、分析体制を整えることも重要です。アクセス解析は継続的に実行することで、Webサイトの改善を目指せます

毎日数値を確認・記録するのに十分な人数のチームを編成し、Webサイトの分析を行うようにしましょう。毎日分析を行うことで、曜日や時間帯によるデータの変化なども把握できます。

また、チーム内でどのようにデータを管理していくのか、施策を実行する担当者にデータをどのように共有するのかなど、運営方法の詳細をあらかじめ決めておくとスムーズです。

アクセス解析でよく使われる用語

アクセス解析ではどのような用語が使われるのでしょうか。KPIなどに使用されることもあるので、以下の用語の意味を理解しておきましょう。

PV
ユーザーがWebサイト内のページを閲覧した回数

セッション
一定の期間でWebサイトに訪問したユーザーの訪問回数

ユニークユーザー
Webサイトを訪問したユーザー数

離脱率
特定のページで離脱したユーザーの割合

直帰率
訪問した最初のページで離脱したユーザーの割合

回遊率
1回の訪問でユーザーが閲覧したページの割合

CVR
コンバージョンに至ったユーザーの割合

Webサイトによってどの基準を重視するかは異なります。Webサイトの目的に合わせて、分析するポイントを決めましょう。

また分析するポイントが決まったら、さらに競合調査や市場動向の把握を進める必要があります。これらを一括で行えるツールについては、以下よりご確認ください。

競合調査や市場動向の把握も一括で行えるツールはこちら

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おすすめのアクセス解析ツール

ここでは、おすすめのアクセス解析ツールを5つ紹介します。

1. Googleアナリティクス

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出典:Googleアナリティクス

Googleアナリティクス(グーグルアナリティクス)とは、Google社が提供している無料アクセス解析ツールです。Adidas社などの大手企業もGoogle アナリティクスを活用しており、成果を実感しています。

Googleアナリティクスで利用できるアナリティクスインテリジェンス機能は、分析から考察までを自動で行う機能です。他にも、レポート機能やデータ分析機能、データ収集・管理機能、連携機能などを利用できます。

世界最大級のGoogleだからこそ得られるデータをもとにインサイトを見つけられるので、Webサイトの改善に役立ちます。

Googleアナリティクス公式サイト

Googleアナリティクス&Googleサーチコンソール活用法。現状を把握しサイト改善に役立てよう!

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Webサイトの成果を最大化させるためには、Webサイトの現状を正しく分析し、PDCAサイクルを回すことが必要不可欠です。そのためには、適切なKPIを設定し、数値目標を達成しているか確認することが基本動作となります。この記事では、GoogleアナリティクスとGoogleサーチコンソールの機能やメリットについて詳しく解説します。

2. 忍者アクセス解析

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出典:忍者アクセス解析

忍者アクセス解析とは、忍者ツールズ株式会社が運営している無料アクセス解析ツールです。同社は忍者アクセス解析の他に、収益化ツールの忍者AdMaxや、レンタルサーバーの忍者ホームページ、画像編集サービスの忍者画像RSSなど、さまざまなサービスを展開しています。

忍者アクセス解析を利用することで、いつサイトを改善するべきか、どの部分を改善するべきか、どのようなコンテンツを制作するべきかが理解できるようになります。

無料、かつ簡単にリアルタイムでアクセス解析が行える点も魅力で、アクセスログは最大4ヵ月まで保存することができます。さらに、携帯電話やスマートフォンからもサービスを利用することが可能です。

忍者アクセス解析公式サイト

3. Keywordmap

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出典:Keywordmap

Keywordmap(キーワードマップ)とは、ソリューション事業、およびアナリティクス事業を展開する株式会社CINCが開発したSEO流入増の対策ツールです。ADKホールディングス社やNTTデータ・スマートソーシング社、DMM.com社などの大手企業も導入しています。

Keywordmapでは、自社サイトだけでなく競合サイトまでを網羅的に分析することが可能です。レポーティング機能も充実しており、これまで時間がかかるとされていた競合調査の時間を大幅に短縮できます。

無料トライアルを1週間利用できますので、まずは使用感を試してみるとよいでしょう。

Keywordmap公式サイト

4. Contentsquare

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出典:Contentsquare

Contentsquare(コンテントスクエア)とは、株式会社ギャプライズが運営している顧客体験分析プラットフォームです。2020年5月には1億9000万ドルの資金調達を達成するなど、多方面から注目を集めています。

通常のヒートマップにはないコンテンツ単位でのROIを可視化できるだけでなく、Chromeの拡張機能として手軽に利用することが可能です。

先ほど紹介したGoogleアナリティクスをはじめ、Adobe AnalyticsやTealium、Optimizelyなどのサービスとも連携できます。

Contentsquare公式サイト

5. similar Web

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出典:similar Web

similar Web(シミラー・ウェブ)とは、世界各地の800名以上が所属する企業が運営するマーケティングツールです。Google社やBooking.com社、DHL社などの世界的企業も同サービスを利用しています。また、海外発のサービスですが、日本語対応している点も嬉しいポイントです。

自社サイトをSimilar Webに連携することで、トラフィックとエンゲージメント情報を他社と比較しながら分析できます。他にもeコマースや投資、営業向けの機能が搭載されており、幅広いシーンで役立つツールといえるでしょう。

similar Web公式サイト

SimilarWeb(シミラーウェブ)の使い方は?無料・有料版の違いやメリット、注意点を解説

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アクセス解析を行う際のポイント

アクセス解析を行う際は、以下のポイントを意識しましょう。

  • 分析結果のレポートを作成する
  • 市場全体にも目を向ける
  • 過去のデータを管理する

それぞれのポイントについて詳しくご説明します。

分析結果のレポートを作成する

アクセス解析を行う場合、分析結果のレポートを作成することをおすすめします。レポートを作成することで、チーム内のみならず、他の部署や担当者にも共有しやすくなるためです。

例えば、Webサイトの運営・開発を行っているITチームにレポートを共有すれば、アクセス解析によって得られたデータをWebサイトの改善に役立てられます。

アクセス解析ツールの中には、自動でレポートを作成できるものもあるので、このような機能の有無をポイントにして選定するとよいでしょう。

市場全体にも目を向ける

アクセス解析を通して、アクセス数やCVRなどの数値の変化を把握し、課題や要因を明らかにすることができます。しかし、自社のWebサイトだけでなく、市場全体にも目を向けることが大切です。

自社のWebサイトにおける変化は、Webサイト自体に要因があることが多いですが、外的要因による影響を受けることがあります。

例えば、ページのアクセス数がアップした要因が、キーワード検索ボリュームが拡大していることが関与しているケースがあります。このように、アクセス解析を行う際は視野を広くもつことが重要です。

過去のデータを管理する

アクセス解析によって得られた分析データは、しっかりと管理しておくようにしましょう。過去のデータは比較材料として役立つため、データをきちんと整理し保管しておくことが重要です。

CSV形式やエクセル形式でダウンロードしたり、クラウド上に保存できる場所を確保したり、どのようにデータを管理していくか決めておくことをおすすめします。

効率的にアクセス解析を行おう

アクセス解析は、Webサイトの目的を達成するために重要なプロセスです。データを分析することで、Webサイトの改善点を洗い出すことができます。

KGIKPIを設定し、ツールを導入するなど、アクセス解析を行う際に準備するべきことがいくつかありますので、それらをクリアした上で日々のPDCAを回していくようにしましょう。

なお、アクセス解析と同時に競合調査や消費者ニーズの把握を進めることも大切なポイントです。これらをまとめて実施できるツールの詳細については、以下の資料よりご確認ください。

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